その一方で、AI・データサイエンスの急速な技術進化が社会やビジネスに大きな影響を与え、また世界的に脱炭素化へ向けた再生可能エネルギーの活用が進むことから、デジタル系人材やグリーン系人材を育成する理系学部・学科の充実を後押しする。 大学側は文系の定員を減らし、理系、文系と理系を融合した文理融合型の学部・学科にその数を充てるようになった。しかし、受験者側のシフトが追い付いていない。理系科目が苦手で文系に逃げた者が、定員を増やしたところで自然と流れてくるわけではない。 大学受験の歴史は、景気が良い時期に文系が人気になる「文高理低」、景気が悪くなると理系人気になる「理高文低」を繰り返してきた。コロナ禍になると理高文低が続いたが、直近は「現3年生で明確な理系人気の傾向は見られなくなっている」とベネッセコーポレーションの教育情報センター長である谷本祐一郎氏は言う。 これは受験生にとって、大チャンスであ