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音楽の「現在」を語る上で、重要なことは「音楽は細分化された高度な趣味趣向領域」であるということだ。今ではオリコンは誰も参考にしない。土曜の深夜のCDTVのランキングで自分の好きなアーティストが何位にランクインするかなど興味がない。というか、そもそもCDTV以前にテレビを見なくなってしまった。 仮にCDが最高に売れた90年代を「昔」と仮定した場合、2013年の「現在」と決定的に違うことはなにか。それは音楽が共通言語として機能しなくなったことが挙げられる。今回はこの音楽が共通言語でなくなったことについて考えてみたい。 ◆ソーシャルグラフとインタレストグラフが同一だった時代 いま僕は29歳である。僕が小学校や中学生のときに流行っていた音楽番組を思い出してみる。「HEY HEY HEY MUSIC CHAMP」「ミュージックステーション」「CDTV」「THE 夜もヒッパレ」などがある。これらの番組
前回書いたブログ「それはコミュニケーションサービスか?音楽サービスか?」そこで記載した音楽サービスは「仲間ゴト」化までしか到達しないが、コミュニケーションサービスは「世の中ゴト」化まで到達する可能性を秘めていると書いた。 今回はその中でソーシャルメディアと連結のさせ方について考えてみたい。以下から記載する音楽サービスとはサブスクリプションサービスも含んだものと規定する。ただし、サブスクリプションサービスのみは他の音楽サービスとは目指すべきものが違うと最初に伝えたい。理由は前回のブログを読んで頂ければと思う。 ◆ソーシャルメディアとの連結のほとんどが機能的側面 多くの音楽サービスがソーシャルメディアの連携において機能的側面でしか連携していないことがほとんどだ。その機能的側面とは主に3つしかない。 1,ソーシャルログイン2,ソーシャルメディアへのフィード3,サービス内でソーシャルログインした自
レコチョクbest、UULA、Groovy、Spotify、Deezer、Googleなどなどサブスクの音楽サービスは群雄割拠の様相を呈し始めている。個人的にはどんどん登場していくべきだと思っているし、国産外国産含めユーザにとって価値ある音楽サービスが増えていき、多少の淘汰は起こるにせよ健全なサブスク市場の活性化が起きればと思っている。さて、もちろんサブスク以外にも音楽サービスは国内外問わず乱立状態である。そのような一連の音楽サービスを見ていていつも感じるのは、「それはコミュニケーションサービスなのか?音楽サービスなのか?」という点だ。 ◆コミュニケーションサービスと音楽サービス この「それはコミュニケーションサービスなのか?音楽サービスなのか?」という問いはそのままターゲットをどこに設定しているのかにも大いに関わっている。はっきり言うと、現時点で音楽サービスと括られるもの、ここでは、人と
新年1発目のブログです。明けましておめでとうございます。今年も何卒よろしくお願いいたします。 さて、去年の最後の記事からこのブログは第2章を始めた。テーマは「ソーシャルインフルエンス」ソーシャルメディア×戦略PRの融合である。 ソーシャルメディアマーケティングのその先へ。もっともっとソーシャルメディアと音楽を推し進めていく上で、ソーシャルインフルエンスはユーザに新しい音楽体験を作り出すことも、ヒットを生みだすこともすべて内包している。 では、ソーシャルインフルエンスとは何なのか。音楽に当てはめて考えた場合、それは「ムーブメントを生みだす」ことだ。その単位が「曲」「アーティスト」「音楽シーン」「音楽業界」様々な部分でソーシャルメディアマーケティングと戦略PRを掛けあわせて大きなムーブメントを起こせるのか。起こすのではなくて、そもそも起こせるのか。これが新しいブログのテーマである。 今回は90
随分と本当に随分とお久しぶりのブログです。ご無沙汰しております。 このブログはずっとソーシャルメディア×音楽をテーマに執筆してきました。そして、とても幸せなことにそれは書籍となり「音楽の明日を鳴らす-ソーシャルメディアが灯す音楽ビジネスマーケティング新時代-」と「ソーシャル時代に音楽"売る"7つの戦略」として世に出すことができました。 更に幸いな事に多くの方に読んで頂き、共感もあれば否定もあり様々な学びを得ることができました。この場を借りて感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします。 ◆ソーシャルメディアマーケティングのその先へ さて、そろそろソーシャルメディアのその先を考えてみたいと思っている。ここでソーシャルメディアとは?やソーシャルメディアマーケティングとは?クチコミの種類とは?などを語るつもりはない。「共有」も「共感」も「共鳴」もそれはもう前提
立て続けになってしまい恐縮ですが、私・高野修平は、この度10月25日に2冊目の著書【ソーシャル時代に音楽を"売る"7つの戦略 "音楽人"が切り拓く新世紀音楽ビジネス】を出版致します。 といっても、前回の著書【音楽の明日を鳴らす-ソーシャルメディアが灯す音楽ビジネスマーケティング新時代-】のような単著ではなく、今回は非常に著名な方々との共著になります。 【音楽の明日を鳴らす-ソーシャルメディアが灯す音楽ビジネスマーケティング新時代-】はソーシャルメディアマーケティング側から見た音楽とソーシャルメディアの書籍でした。 しかし、この書籍は僕以外の方々をご覧になればわかるとおりあらゆる視点や立ち位置で音楽ビジネスを考察する多面的な内容になっています。---------------------------------------◆著者紹介 ■山口哲一さん 1964年東京生まれ。(株)バグ・コーポレー
照りつける夏の太陽は今も変わらずだが、夜になると少し秋の気配を感じるようになった。夏フェスはといえば、9月1日と2日に行われたSWEET LOVE SHOWERを持って僕の夏フェスは終わりを迎えた。 さて、今回は夏フェスの熱量はソーシャルメディアでいつまで維持されるのかをデータをもとに考察してみたい。参照元は弊社のクチコミ分析ツール「Boom Research」だ。 ◆フジロックのクチコミの推移を見る 今年はずっと晴天だったフジロックのクチコミを見てみよう。 分析対象期間は以下に設定している。 ・検索条件:キーワード「 フジロック」又は「#fujirock」・対象期間:2012年7月4日~8月3日・対象媒体:Twitter このグラフを見ると検索期間中のツイート数合計は、【272,144件】であった。開催期間中最もツイート数が多かったのはフジロック初日の【45,623件】 当たり前ではある
先日、話題になったJAY KOGAMIくんのCOLDPLAYのブログにインスパイアを受けて、ちょっと関連のあるブログを書いてみようと思う。 COLDPLAYが会場で、参加者全員に配布される無料のリストバンド「Xylobands」から生まれる体験の【共鳴】と【共有】はライブ×テクノロジーの未来を描いたように思う。 ライブというリアルこそが【共鳴】を引き起こす可能性が最も高く、リアルだけがファン階層のレイヤーを一気に引き上げることができる。 そこにはもちろん、素晴らしいパフォーマンスがあり、楽曲があり、照明や映像があり、それらが見事に化学反応が起きたとき、オーディエンスは【共鳴】する。【共鳴】するから、【共有】しようとする。 さて、今回はリアルという【共鳴】をより一層増幅させるために、体験共有の前提について考えてみたい。 ■ノエル・ギャラガーのライヴDVD発売ツアー写真コンテスト 現在、ワール
『共有』→『共感』→『共鳴』のサイクルを描くにあたって、音楽に対して最も関与度が高くなるのは、『共鳴』に他ならない。その『共鳴』が起こりうる場は基本リアルだ。リアルというのはライブ、コンサートなどいった直接的体験である。 ライブやコンサートでいえば、楽曲だけでなく、アーティスト、照明、映像、音響、観客すべてが総合的に『結晶』として結実されるからこそ、コピーできないただひとつの体験として価値が生まれ、『共鳴』が生まれる。 今回はリアルでの『共鳴』はファンのレイヤーの階層を一段ずつではなく、3段飛ばしで引き上げることのできる唯一の方法だということについて考えてみたい。 今回のポイントは3つだ。1、コアファン「だけ」をターゲットにするのではなく、コアファン「から」ターゲットを広げる2、ソーシャルグラフを最大活用させるために『共有』できるコンテンツをソーシャルメディア上に配置する3、リアル「だけ」
4月13日から15日と4月20日~22日まで音楽とアートの祭典コーチェラフェスティバルが開催された。世界に先駆けたこのフェスはソーシャルメディアの取り組みにおいても先進的だ。 ひとつひとつの取り組みを「すごい」というのが簡単だが具体的に何がどうすごいのか。 今回はコーチェラフェスティバルのソーシャルメディア全体戦略について考えてみたい。 ◆多様なソーシャルメディア展開 コーチェラフェスティバルが実行した個々のソーシャルメディアが何をどうやっているのかについては以下に詳しいブログがあるのでそちらを読んで頂きたい。 ・コーチェラに見る音楽×ソーシャルメディア戦略 ・9 Ways to Follow Coachella on Social Media コーチェラフェスティバルが実施したソーシャルメディアはその数11と非常に多岐にわたる。 (Mashableの記事では9つとあるが、厳密に言うと11
現在、誰でもが簡単に情報やコンテンツを発信できるようになり、モノづくりのハードルは圧倒的に下がった。 映像、音楽、言葉、写真、ダンスetc。何かを表現するという行為は誰でも平等に可能になった。1億総クリエイターと言ってもいい。 その中で今回はソーシャルメディアを使いながらアーティストプロモーションを行なっている事例をもとにソーシャルメディア発から生まれるアーティストの可能性について考えてみたい。 ◆国籍・経歴一切不明シンガー【GILLE】 最近、Yahooニュースにも取り上げられていたアーティストがいる。Youtubeでは240万回の再生を記録したGILLEというアーティストはこの度、ユニバーサルミュージックと契約したと報じている。 彼女は「Let my music be heard to the world」(私の音楽よ、世界に届け!)」というメッセージとともにYoutubeに映像を公開
音楽をマネタイズしていく上で、コミュニティの存在はひとつのカギを握る。今までのようにCDが売れることは悲しいけど、難しい。 ソーシャルメディアで音楽ビジネスに光を灯すには、コアファン同士をつなげることとコアファンから潜在層や健在そうライトファン層へ階層を引き上げ、ファンのレイヤーをあげることだ。 今回はソーシャルメディア時代の音楽コミュニティの未来を考察する。 ◆コアファン同士をつなげるコミュニティ「タコツボ」 音楽に対してCDであれ、ライブであれ、ファンクラブであれお金を支払うのは基本コアファンだ。アーティストに対し、楽曲に対し、ライブ(フェス)に自分ゴト化されたユーザはそこに価値を見出す。 ソーシャルメディア時代の音楽コミュニティを考える上で、重要なのは「タコツボ」と「トライブ」の違いを分けて考えることだ。 これからの時代においてコミュニティはひとつの未来を描く。そのコミュニティはあら
「ソーシャルメディアに取り組むか、取り組まないか」というフェーズからいかに「ソーシャルメディアと向き合っていくか」というフェーズに時代は変わりつつある。専門部署の開設や社内運用の仕組み化も進んできた。 twitterやfacebook、Youtubeのアカウント開設ラッシュから徐々にそれぞれのソーシャルメディアでの役割や目的、ユーザとコミュニケーションを取るかが次の課題となっている。 特に音楽業界でいえば、企業レベル、アーティストレベルでソーシャルメディアへの取り組みは見られるが、その多くが実際は「ソーシャルメディアをやっている」だけにすぎない。 今回はファンの「熱度」を熟成することで、ソーシャルメディアマーケティングを発動するタイミングをコントロールすることについて考えてみたい。 ◆クワトログラフでandropを伝える ワーナーミュージック・ジャパン内のレーベル「unBORDE」に所属す
2012年最初のブログです。今年もどうぞよろしくお願いいたします。今回は自分の経験からのパーソナルな話になります。よって、多くの人に適用されるのかは考えなければいけないと思っています。 さて、2011年12月14日。Googleが2011年を総括する動画を公開した。『Zeitgeist 2011: Year In Review』 2011年の熱狂したことも、楽しかったことも、悲しかったことも全部ひっくるめて制作された動画は大きなバズを巻き起こし、2011年1月13日現在、750万回再生されている。 今日はこの素晴らしい動画に音楽を載せたMat Kearneyから共有できることの価値を考えてみる。 ■音楽を囲い込まないことで、きっかけが生まれる そもそも僕はMat Kearneyを知らなかった。まずソーシャルメディア上で(facebook)で『Zeitgeist 2011: Year In
今年最後のブログ更新が宣伝になってしまって、大変心苦しいのですが、先日、情報解禁となりましたので、ご報告させて頂きます。この度、私・高野修平は出版させて頂くことになりました。 タイトルなどは未定ですが、テーマはこのブログのテーマそのまま『ソーシャルメディア時代の音楽ビジネス』になります。あくまでソーシャルメディアマーケティングの立場から、そして、いち音楽を愛するひとりのリスナーとして、少しでも音楽に恩返しができればと思っています。 今年はソーシャルメディアマーケティング支援会社・トライバルメディアハウスに転職しました。あっという間にもう7ヶ月が過ぎました。そのあいだ、とても多くの経験をさせて頂いたと思っています。 それはひとえに社長始め、上司、チームメンバー、会社のみんなの協力があってこそのことだと思います。同時に僕に多くの出会いをもたらしてくださった音楽業界、IT業界、広告業界の方々がい
ブログ更新が滞り申し訳ありませんでした。1ヶ月ほどお休みをいただいていました。その理由は追って来週のブログで発表させて頂きます。 さて、このブログを立ち上げて半年あまり、本当に多くの方に読んで頂きまして、ありがとうございました。先日、デジタメというセミナーで講演させて頂いたことや2011年も終わりということで、まとめも含め今回は本ブログで好評だった記事トップ10をお送りしたいと思います。 【ページビューランキング】 1、日本メジャーレコード会社のfacebookページの使い方 2011年9月に発表した記事。日本のメジャーレコード会社のfacebookページに言及したもの。音楽業界以外からのヒントはたくさんあると今でも数多くある。むしろ、そちらのほうが参考になるものは多い。ソーシャルメディアをうまく「使うツール」として、まだまだ伸びしろは大いにあると思う。 2、Spotifyで加速する世界照
11月に圧倒的なライブパフォーマンスで人気を誇るアメリカ・ニューオリンズのバンドMutemathがジャパンツアーを行った。 僕もSHIBUYA AXへ見に行ったけれど、それはそれは見事なライブだった。演奏力、構成、パフォーマンスどれもとっても一級品だったように思う。もっともっと日本で人気が出ればいいのになあと心から望んでいる。 そして、ライブ終了後出口でチラシをもらった。『ニコニコ生放送にMutemath登場』同時にwebでも情報を公開。 さて、今日は「熱量を落とさずに引く導線」について考えてみたい。 ■リアルからソーシャルへ流れる導線 ライブ終了後にもらったチラシを手にしながら、多くの人がニコニコ生放送ついて会話をしていた。 「ヤバイ。ちょー見たい」「仕事の合間にこっそり見るしかない」「見れない。泣きたい」 ライブという身体性を伴うリアルでしか体験できない経験は「共鳴」を引き起こし、強い
音楽の単位はどんどん細分化され始めている。アルバムやアーティストという単位が分解され、1曲1曲にフォーカスされるようになってきた。それは一長一短あると思うのだけど、今回はこの分解されている時代のレーベルについて考えてみたい。 ■横のつながりをレーベルが紡ぐ CDでもダウンロードでもレンタルでも気になったアーティストないし楽曲がどこのレコード会社に所属していることはユーザからするとあまり大きな問題ではない。 ソーシャルメディアの普及によって、音楽を簡単に共有できるようになった今、「このアーティスト、この楽曲を聴いている人はこんな曲も聴いています」というソーシャルリコメンドはひとつの有効の手段ではある。 ただし、音楽の広がりを偶発的であれ、意識的であれ、音楽に出会う際のセレンディピティはすこしばかり少なくなってしまったのではないか。確かに関連するアーティストや楽曲をオススメしてくれることは、自
インディーズアーティストというのは日々、他の仕事をしながら音楽を作り、広く多くの人に届けたいと思っているはずだ。しかし、その割にはあまりにも古き良き時代のやり方一辺倒になっていないだろうか。 ビラをくばる。ノルマ制のライブハウスに出る。路上でやる。どれもいいと思うけど、(良くないのもあるけど)もっと戦略的に自分たちの音楽を届ける方法を探りながらトライすればいいのになあといつも勿体ない気持ちでいる。そして、いまソーシャルメディアを使えばなんかすごいことができるらしいと言う。 果たして本当にそうだろうか?今回はインディーズアーティスト中心に(メジャーアーティストにも当てはまる)タイトルにある『100Tribe(ワンハンドレッドトライブ)』について考えてみたい。 ■自分の求めるゴールはどこだ? まず大前提として、音楽をやっていく上でのゴールはなにかということだ。そこを徹底的に噛み砕いて、ブレイク
USTREAMの登場により音楽だけに限らず表現の幅は大きく広がったと思う。USTREAMだけでなく、Youtube Liveも含め、こと音楽においてはライブをインターネットで生放送するという形が生まれた。ライブ以外にも記者会見やセッション、ドキュメンタリー、DJ、イベントなどUSTREAMの上に音楽コンテンツを載せて届けることは日常的になってきた。 ただの生放送ではなく、そこにソーシャルストリームという要素を加えることで今までにない形のパブリックビューイングが生まれたように思う。 今回は通常のライブだけじゃないUSTREAMについて考えてみたい。 ■宅フェスにみるライブの形 最近の事例で言うとサントリーがポップカルチャーニュースサイトのNatalieと一緒に実施した宅フェスがある。サントリー「ほろよい」は、お酒が苦手なヤングに向けた宅飲みのためのお酒、という商品で、宅飲み→みんなで音楽を聴
いつのまにか連載みたいになってしまった音楽ビジネスの話。 過去記事はこちらから。 ・音楽はもともと無料のものだったのだ ・音楽は『所有』よりも『共有』で事足りてしまうのか ・共感だけでは足りないし、共有だけでも足りない ・『共感』と『共鳴』は明確に違うのではないか? さて、僕らはわざわざCDを買わなくても、至る所で音楽を享受できる。 音楽ビジネスの中でこの一連のサービス群は無視できないだろう。 同時にそれに抗おうとするのも、もはや難しい。 では、使ったほうがいい。 自分たちに還元されるように使ったほうがいい。 音楽を共有されるサービスを用いて、リアルな『場』に人を呼び、 そこで収益を上げ、そして結果的には楽曲売上も目指すという方向だ。 もちろん、共有されただけでは意味が無い。それはあくまで始まりであり、方向性の転換だ。 同時にアーティストサイトやレーベルサイト、フェスサイトなども大いに変革
『リリイ・シュシュのすべて』という映画をご存知だろうか。今から10年前に生まれた岩井俊二監督の映画である。今では誰でも知っている市原隼人や蒼井優のデビュー作でもある。 私はソーシャルメディアと音楽ビジネスのブログを書いているので音楽一辺倒と思われるかもしれないが、実は学生時代映画を撮っていたりなどしていた映画大好き人間なのである。 今回は映画『リリイ・シュシュのすべて』に登場するリリイ・シュシュの音楽プロジェクトとソーシャルメディアの関係について考えてみたい。 ■「リリイ・シュシュのすべて」という圧倒的な世界観 映画『リリイ・シュシュのすべて』はインターネット小説から始まった。リリイ・シュシュなるアーティストのサイトがあり、そこには「このサイトは小説です」という但し書きがある。 今ではもう言われなくなったBBSにて岩井俊二監督が様々な人物になりきり書き込みをしていく。そして、何より面白いの
2011年11月、ついに日本においてSpotifyが始まる。といっても、日本人ユーザがSpotifyを利用できるのではなく、日本の音楽コンテンツを世界に発信するためにSpotifyが開始されるということだ。 詳細はGNTグループ会社ICJのプレスリリースを見てもらいたい。【GNTグループ会社・ICJ、欧米の音楽配信でSpotifyと提携 ~国内音楽事業者取りまとめ楽曲配信を橋渡し、初年度10,000 曲の配信を目指す~】 中身を見てみると、ICJが日本国内にある大手、中堅中小の音楽事業者を取りまとめ、Spotifyの1000万人以上の会員に向けて、Spotifyのサービスを通じて、日本の音楽を販売するという。 以上の点から、今回はSpotifyについて考えてみたい。 ■Spotifyの価値は「瞬間性」と「感情」をつなぐ「アクセス性」にある 個人的にSpotifyで最も素晴らしいと思うのは、
世界では8億人を突破し、日本で訪問者数1000万人を超え、アクティブユーザも500万人に達したと言われる世界最大のソーシャルネットワークfacebook。 音楽業界に限らず多くの企業がマーケティングのために参入し、facebookページを設けている。今回は日本のメジャーレコード会社のfacebookページを取り上げて考えてみたい。 ■メジャーレコード会社のfacebookページを考える Sony Music Japan International、Warner Music Japan、EMI Music Japan、Victor Entertainment,Incの5つをピックアップする。選定理由に深い意図はない。 【Sony Music Japan International】9月26日ファン数:7072人 情報発信を中心にジャンルごとのtwitterタブが見受けられる。情報発信内容もt
音楽を世界に届ける方法は圧倒的に増えた。それはソーシャルメディアによって圧倒的に広がった。 facebook、myspcae、soundcloud言い出したらきりがないほど音楽を世界に届ける方法は溢れている。 そんな中でリンクトインを使って音楽ビジネスのボーダーを超えることもひとつの選択肢としてあってもいいのではないかと思う。 ■リンクトインとはなにか そもそもリンクトインとはビジネスに特化したソーシャルネットワークサービスで日本語版は今年中には出ると言われている。 言うなればビジネスパーソンの生産性を高めるツールで、人と人とを、人と企業をマッチングさせるソーシャルネットワークサービスだが、これは音楽ビジネスにも応用できる。 例えばBrad Gillisという人物はリンクトイン内に詳細な音楽履歴書を作成し実践しているタイプだといえるだろう。 リンクトインで楽曲をアップロードできるアプリは今
最近の自分の中の大きなテーマである『音楽を解放する』というキーワード。今回はそれを掘り下げてみたい。 webを中心に無料の音楽サービスは加速度的に広がっている。去年より今年。今日よりも明日。今より1秒後の未来。 ■圧倒的なスピードで解放される音楽 その無料の音楽サービスはソーシャルメディアの力も相まって今まで以上に僕らの日常に浸透し、使われ、広がっている。 個人やベンチャーが日々あらゆる「音楽を解放するサービス」をリリースし、ユーザである僕らは面白いものがあれば使う。最高だと思えばツイートする、シェアをする。 宇多田ヒカルのウタダヒカループは顕著な例だろう。非公式ながら映像ラジオ感覚でウタダヒカループでは、YouTubeで公開されている宇多田ヒカル公式のミュージックビデオを、ちょっとだけライブ感覚で半永久的に楽しむことができる。 このサービスはYoutubeの公式チャンネルも含めてのことだ
ずっとライブも含めた『場』に音楽ビジネスはシフトしていくべきだと書いてきた。(個人的にはCD大好きなのだが)そういった流れの中でやはり、リアルで音を鳴らす。音を聴かす。音を見せることが重要な要素となっていくと思うのだけど、今回はここ数年イベントやプロモーションで実施されているプロジェクトマッピングについて考えてみたい。 プロジェクトマッピングとは、建物などの凹凸をあらかじめ3Dデータ化しておいて、その表面に立体的な映像をプロジェクターで映写する技術のことだ。プロジェクトマッピングと音楽とソーシャルというのは、とても親和性が高い組み合わせかもと思っている。 ■リアルとバーチャルの垣根を超える プロジェクトマッピングではラルフ・ローレンが4Dファッションショーがいちばん有名かもしれない。ご覧になった方も多いと思う。 プロジェクトマッピングの素晴らしいところは、リアルでは強烈な「体験インパクト」
いよいよあと2週間ほどでフジロックが始まる。 フジロッカーの皆様はウキウキワクワクして準備を始めている頃ではないだろうか。 一昨年あたりからフェス用のアプリが出てきて、フェス空間を楽しむ方法にも 変化が生まれてきている。今回はフェスアプリの可能性について考えてみたい。 いくつか調べてみて感じたことは、日本の多くのフェスアプリが『個人個人が単独で使用する』アプリになってしまっていることだ。いくつか見てみよう。 ■FUJIROCK フジロックフェスティバル 2011 非公式 タイムテーブルアプリ。 電波がないところでも会場内でも快適にタイムテーブルを確認できるアプリである。 特にフジロックは急に雨が降ったり、電波が届かないところもあり、重宝しそうだ。 ただ、『広がる、つながる』方法はないので、あくまで個々人がそれぞれ使用する。 ■SUMMERSONIC 最新のフェス情報や、ラインナップ、タイム
今年はオールナイトのソニックマニアも開催され結果、サマーソニックは3日間での実施となった。3日間で14万5000人が来場したという。 今回は2011年のサマーソニックをもとにフェスとソーシャルメディアの関係について考えてみたい。 ■サマーソニックの種を蒔く サマーソニックは今年は例年になく早いスタートとなった。去年の12月24日に今年のヘッドライナーを発表し、非常に期待感を抱かせる始まりだった。 出演アーティスト情報、音源、映像、ソニ飯情報天気情報、来日情報と多くの情報を発信していた。 今年実施した情報発信ツールは以下のとおりである。・公式サイト・twitter・facebook・myspace・blog・youtube・ustream・instagram 多くのタッチポイントにサマーソニックを配置し、たくさんのユーザに「共有」させる仕組みはできていたと思う。 しかし、一連の情報を見ていて
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