サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
ノーベル賞
karafuneya.exblog.jp
京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、美術印刷や複製印刷にも対応できる様々な印刷をご提供しております。巷では食欲の秋、とともに美術の秋、芸術の秋とも言われますが、美術館や博物館、それにギャラリーなどもたくさんある京都でもこの秋も様々な美術・芸術系のイベントが目白押しです。 という訳で今回の印刷用紙事典のテーマは「アート紙」です。 今ほど美術印刷向けの紙のバリエーションが豊富ではなかったふた昔前ぐらいまでは、写真集や画集、それに展覧会の図録など美術本の本文やポスターといえばアート紙がほとんどでした。 アート紙とは、上質紙をベースに光沢を与えるグロス系の塗料を塗布した用紙のことで、両面の塗工量が40g/m2前後のものをA1アート紙、20g/m2前後のものをA2コート紙と呼びます。つまりアート紙とコート紙の違いは光沢を与えるために塗布された塗料の厚みの差です。当
京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、美術印刷や複製印刷にも対応できる様々な印刷をご提供しております。今回のテーマは和紙です。 洋紙が大きなメーカーでナショナルブランド的に生産されるのに対し、和紙は、全国の産地に点在する比較的小規模なメーカーや家庭内手工業的な生産者がそれぞれ独自に生産しています。 したがって地域ごとにブランド化されており、主な産地である、越前和紙や、土佐和紙、美濃和紙などのほか非常にたくさんの産地ごとにいろいろな和紙が存在します。 主な和紙の産地(Wikipediaより) http://ja.wikipedia.org/wiki/和紙#.E7.94.A3.E5.9C.B0.E3.81.A8.E5.92.8C.E7.B4.99 ただ意外と和紙の定義はむずかしく、現に製法や原材料は伝統的な和紙のものを使っていても海外で生産されているものもあり
京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、美術印刷や複製印刷にも対応できる様々な印刷をご提供しております。歴史的な政権交代をもたらした衆議院選挙が終わって早や2週間が経とうとしていますが、実は選挙のときポスターや投票用紙に使われるのが今回ご紹介するユポ紙(合成紙)」です。 ユポという名称は、本当はユポ紙を販売しているユポ・コーポレーションという会社の商品名として商標が登録されているのですが、一般的に合成紙のことをユポと呼んでしまっています。 合成紙とは、通常の紙が主に木材パルプを原料にしているのに対して、石油からできる合成樹脂のポリプロピレンを主原料とした紙の総称です。したがって見た目は紙ですが、実際はプラスチックフィルムに似た特性を有しているため、木材パルプを原料とした紙と比較した場合格段に耐水性に優れており、水にぬれても破れ易くなったり、カールしてしまった
京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、美術印刷や複製印刷にも対応できる様々な印刷をご提供しております。私たち印刷に携わっている者でも、なかなかその全ての銘柄までは把握しきれていないほど印刷に使われる紙の種類は非常にたくさんあります。 そこで新シリーズとして、これからできるだけ印刷用紙のいろいろをご紹介してゆこうと思います。 まず第1回目は「上質紙」です。 上質紙は、紙の品目分類によると、印刷・情報用紙の中の非塗工印刷用紙の中の上級印刷紙にあたります。 つまりコート紙やアート紙のように表面に塗工(コーティング)が施されていない紙で、不透明度が高く、平滑性に優れています。また、表裏の差が少なく、鉛筆やボールペン、万年筆などの筆記具との相性も良く、あらゆる印刷様式に適しています。したがって主に書籍や手帳をはじめ、ノート、メモ、原稿用紙、伝票、コピー用紙やチラシ、
京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、活版印刷、シルクスクリーン印刷など、様々な印刷をご提供しております。突然のことで恐縮ですが、急遽3月20日付をもちまして、弊社の活版印刷工場を閉めることになりましたので、お知らせいたします。 弊社の活版印刷工場は、創業時から今日に至るまでの88年間、戦時中の一時期を除き常に休まず稼働して参りましたが、この度、最後に残ったたった一人の活版印刷職人から定年での退職の申し出があり、重ねて慰留に努めましたが本人の事情もあり、已むなく申し出を承諾し、この機会をもって工場は閉鎖することを決定いたしました。 最盛期には鋳造から文選、植字、印刷とフルラインを揃え、工場だけで20人近くの職人さんを抱えておりましたが、時代の流れには抗し難く、弊社の営業内容もほとんどがオフセット印刷へと移行してしまい、今日のような状況を迎えるに至りました。
京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、活版印刷、シルクスクリーン印刷など、様々な印刷をご提供しております。取り都合というのは、紙の全判から製作する印刷物がどれだけ取れるか、ということで、「取り都合が良い」とか「取り都合が悪い」といった言い方をよくします。 「取り都合が良い」とは、全判に対して、印刷物として使う部分を除くとほとんど紙のロスが出ない状態のことを指して言い、逆に「取り都合が悪い」とは紙のロスがたくさん出る状態を指します。 紙の全判のサイズは、通常四六判、菊判、B本判、A本判、ハトロン・・・
京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、活版印刷、シルクスクリーン印刷など、様々な印刷をご提供しております。DTP全盛の今となっては、本来の意味では死語になりつつある「版下」ですが、意外と私たちは今でも何気なく「版下データ」などという呼び方で使っています。 本来「版下」とは、アナログ製版時代、紙台紙に写植や図版の紙焼き(印画紙)を貼付けてトンボや罫線などをレイアウトしたものの名称でした。この版下台紙を製版カメラで撮影し、印刷用のフィルムを作成していたのです。またDTP初期は、レイアウトが完成したデ・・・
京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、活版印刷、シルクスクリーン印刷など、様々な印刷をご提供しております。画像はハイデルベルグ プラテン印刷機が紙をくわえているところ 今回から数回に渡って、知っているようで知らない印刷用語について、少し解説していこうと思います。 まず第1回目は「くわえ」です。 「くわえ」とは、活版・オフセット・スクリーン印刷などの技法は問わず枚葉印刷機にはかならず必要なもので、用紙を印刷機に通す際、最初に印刷機の給紙部分で爪によって用紙を引っ張ります。そのとき爪が用紙を「くわえ」てひっぱるための余白・幅を「くわえ」と呼びます。 機械によって「くわえ」に必要な寸法は異なりますが、だいたい10〜12ミリ程度がほとんどです。 ちなみに「くわえ」の部分はインキは全く付きません。このことが一番わかり易いのは包装紙などで全面ベタの絵柄を印刷した時です
京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、活版印刷、シルクスクリーン印刷など、様々な印刷をご提供しております。今では、実際に活(凸)版印刷を発注した経験のある方は非常に少なくなっており、発注してみたいけれどどうしたらよいかわからないという方もたくさんいらっしゃると思います。 そこで今回は活版印刷が苦手なこと、出来ないことを説明させていただき、オフセット印刷を発注するときと比べて参考にしていただければと思います。 1、印刷サイズ オフセット印刷の場合、一般的には菊全判すなわち939×636mmの大きさの紙まで対応していますが、 活版印刷機は、菊全判まで対応する機械は全国的にもほとんど残っておらず、弊社でも最大サイズは四六判4切、つまり545×394mmの紙サイズまでしか対応できません。 したがってポスターなどでもB3サイズが限界で、A2・A1やB2サイズはできま
京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、活版印刷、シルクスクリーン印刷など、様々な印刷をご提供しております。オフセット印刷機によるカラー印刷が普及する以前は、カラー印刷も凸版式の印刷方式で刷っていました。 普通の活版印刷と同じ機械を使うのですが、版は主に銅版を使い、単色印刷と区別して「原色版印刷」と呼んでいました。 弊社でも昔はよく原色版も印刷していたようですが、オフセットの波に押され、最後に原色版で印刷したのはもう20数年前のことです。 今回ブログでこのテーマを取り上げるにあたり、工場に版が残っていないか調べてみたのですが、どうも活字を処分した際に原色版もすべて捨ててしまったようで、残念ながら見つけることはできませんでした。 原色版の工程は、4色に分解したフィルムを作るところまではCTP以前のオフセットによるカラー印刷と同じです。このフィルムを銅版に焼き付
京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、活版印刷、シルクスクリーン印刷など、様々な印刷をご提供しております。印刷インキには大きく分けてプロセスインキと特色インキがあります。 プロセスカラーインキはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインキのことで、このインキを4色印刷機(昔は2色印刷機や単色印刷機の場合もありました)の各ユニットごとにセットして印刷するのがカラー印刷です。 一方特色インキは、プロセス・カラーで表現できない色(例:金・銀など)の印刷や、常に安定性が求められる印刷(例:包装紙やパッケージなど企業のアイデンティティカラーを表現)、3版以下で特殊な色表現をしたい時などに、主にいくつかのインキを調合して使用します。 このように印刷用途に応じてプロセスインキと特色インキを使い分ける訳ですが、これまでそれぞれの印刷価格はプロセスインキの1色と特色の
京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、活版印刷、シルクスクリーン印刷など、様々な印刷をご提供しております。些か旧聞に属しますが、4年に一度開かれる世界最大の総合印刷機材展「drupa=ドルッパ」が今年の5月にドイツのデュッセルドルフで開催されました。 ドルッパは近い将来の印刷界の技術動向や方向性を示す展示会という性格が強いと常々言われているのですが、今回のドルッパは「インクジェットドルッパ」と呼ばれ、従来の大判ロールプリンタなどに収まらず、枚葉印刷、ラベル・シール、新聞輪転など印刷のあらゆる分野で開花したインクジェット技術が競うように紹介されました。 この分だと次回のドルッパでは、現在のオフセット印刷の品質にほぼ近い製品が数多く出てくることが予想されています。 ということはひょっとすると5〜10年後ぐらいには、昔オフセット印刷が活版印刷を駆逐していったよう
京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、活版印刷、シルクスクリーン印刷など、様々な印刷をご提供しております。今年も残すところあと3日になりました。 今年の元日からスタートした「印刷見聞録」も丸1年が経とうとしています。 この1年はちょっとした活版印刷ブームが起こり、この印刷見聞録や弊社ウェブサイト「印刷の悉皆屋」を通じて、弊社にもたくさんの方からお問合せやご発注をいただきました。 そのような中で、皆さんがご発注に際し必ずおっしゃるのが、「(少々文字などが潰れてもいいので)凹むぐらい強く圧をかけて印刷してください」というご要望です。また「印刷がかすれていてもかえって味があるのでかまいません」とおっしゃる方も結構いらっしゃいました。 皆さんからのご要望は出来る限り汲みとるようにはしたつもりですが、これらのご要望に一番困惑したのが、活版印刷の職人さんです。なぜなら
京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、活版印刷、シルクスクリーン印刷など、様々な印刷をご提供しております。今回は、弊社と同じく京都に本社を構えられ、主に書籍・学術書などの出版・印刷に携わっておられる図書印刷同朋舎さんが、活字のポータルサイトを目指して企画・運営されている活字文化発信サイト WEB季刊誌 『京都活字ドットコム』というウェブサイトをご紹介します。 図書印刷同朋舎さんでは、現在も膨大な量の金属活字を保有されており、活版印刷機が稼動しています。 『京都活字ドットコム』は、WEBマガジンとして主に3つのコンテンツからなり、「活字になった京都」では京都に縁(ゆかり)のある作家らの読み応えのあるインタビュー記事が、「京都活字散歩」では活字にちなんだ京都のスポットの紹介、「活字ミュージアム」では、活字の歴史が、それぞれ美しいビジュアルをふんだんに使って紹介
京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、活版印刷、シルクスクリーン印刷など、様々な印刷をご提供しております。前回に引き続き、9月21日から27日まで東京ビッグサイトで開催された、 IGAS2007という国際印刷機材展の模様をレポートします。 会場では最新の印刷およびグラフィックアーツ関連製品群が一堂に展示されているのですが、その一方で由緒ある印刷技法がいくつか展示されていましたので、今回はそちらを紹介します。 メインゲートを抜けると、まず目に入る凸版印刷の「VRシアター」というコンピュータで生成された三次元グラフィックスの「仮想現実」を体験できるデジタル映像ブースの隣に、ミズノプリンティングミュージアムのブースがありました。 ミズノプリンティングミュージアムは、東京都中央区入船にある印刷会社ミズノプリテックの社長さんが40年にわたって蒐めた古今東西の印刷の歴
皆さんは紙には目があるのをご存知ですか? 紙の目とは、紙の流れ目とも呼ばれ、紙を漉くときに出来る繊維の方向のことです。 具体的には、紙を軽く折り曲げてみたときに、素直に曲がりやすい方向に紙の目が通っています。(紙を細長く切って、端を持ってみるとより分かりやすくなります) 一般の方はもちろんのこと、印刷発注担当者やデザイナーの方も意外と紙の目は意識されていませんが、われわれ印刷業者にとっては、紙の目は印刷物の最終仕上がりに大きな影響を与えるため、たいへん気を配っています。 いちばん紙の目による影響が出る印刷物は書籍です。書籍は、本文も扉もカバーも見返しもすべて綴じ方向と平行、つまり本の天地方向に目を通します。もし逆目にすると、開きが悪くなったり、反り返ってしまったり、ひどい時には本文が背から分離してしまいます。 おなじく、カタログやパンフレットも綴じ方向と平行に紙の目を設定しないと、しわが
いつも「印刷見聞録」をご覧いただき、誠にありがとうございます。 このたび、株式会社からふね屋の公式ブログ「印刷見聞録」は下記のアドレスに引越しいたしました。 是非RSSリーダーやブックマークを更新していただきますよう、よろしくお願い申し上げます。 新「印刷見聞録」アドレス:http://www.karafuneya.com/blog/
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『印刷見聞録|からふね屋|京都』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く