実家の庭の木は滅茶苦茶傷ついてる。 スコップで斬りつけてたから。 峯田の逸話みたいだな、ガキの頃って無性にイライラしてたよな、とか思うけど、冷静に考えるとそんな事はなかった。 樹液は木が傷を補修するときに分泌される。 樹液はカブトムシを呼び寄せる。 故に木を傷つけるとカブトムシが寄ってくる。 自分はカブトムシを捕まえたい。 故に自分がすべき事は木を傷つける事である。 という限定的な知識から極めて合理的な論理を導き出していたのを思い出した。 前提知識が間違っいてたり少なすぎたり、保守的な大人と違ってリスクよりも欲求を優先しがちではあるけど、論理の立て方自体は合理的ではあるんだよな。 それはそれとして、シンプルに木を殴ると……楽しい!という気持ちが無かった訳でもないような気もする。 安易な子供像であまり記憶を改竄しないよう心掛けたい。