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すっかり出遅れましたが今日はイプシロンについての解説を。まさか掲載が間に合ってしまうとは思いませんでした。 1:何を目指す?日本の小さなロケット 新型ロケット「イプシロン」。日本技術陣がほぼ20年振りに世に送り出す次世代の小型ロケットです。我が国では衛星打上げロケットのラインナップとして大型ロケットH-IIAとH-IIBしか保有しておらず、今回のイプシロンの登場によりようやく大小二種類のロケットが揃うことになります。 このロケットの特徴を一言で言うのなら・・・世代の違う新しいコンセプトを背負った、より宇宙に身近なロケット、といえるでしょうか。 イプシロンのすばらしさを説くにはまずはロケットとは何なのか、という点にまで立ち返らなくてはなりません。そもそもロケットとは宇宙空間に人工衛星を運ぶための乗り物。いわば分厚い空気の層を突っ切るための船で有りトラックです。 57年前のスプートニク1号打上
アメリカの上層大気観測衛星UARSが24日午後地球に落下しました。1991年打上げとのことですから20年振りの帰還ですね。良い機会なので任務を終えた人工衛星達についてちょっとお話しなどしてみようかと思います。 ・そもそも宇宙ゴミって、何が問題 宇宙ゴミとは人類の宇宙活動によって発生するゴミの事を言います。具体的には死んだ人工衛星や、ロケットの上段、衛星分離の度に飛び散ったボルトやゴミ、燃料の燃えかすetc、etcなどです。これら宇宙ゴミはスペースデブリと呼ばれ その総数は1mm以下のデブリを含めると数兆個にも及びます。そのうち人類がレーダーで捉えカタログ化し追跡を継続しているのはわずか14000個程度に過ぎません(2008年データ)。 この宇宙ゴミの何が問題かというと、秒速8kmという恐ろしいスピードで飛び回っていること。さらにデブリが他のデブリにあたり、更なるデブリを呼びつつあるというこ
どうもこんにちは。宇宙関係では微笑ましいニュースが続いています。 HTV2のドッキング成功を皮切りにESAのATV-2、そして今年で26歳にもなろうかというスペースシャトル「ディスカバリー」が立て続けにISS(国際宇宙ステーション)へのドッキングを行いました。これで現在のISSには合計6隻の宇宙船が係留されていることになります。これほどの数の宇宙船が一堂に会するのは宇宙開発史上最初で最後でしょう。 この血のたぎりを皆さんと分かち合いたかったのですが、どこにも完全な解説図が無くて、色々な広報素材を切った貼ったして作ってみました。あくまで参考で資料的価値はありません(とりあえずtwitpicにupしたバージョンからご指摘頂いた部分を修正しました)。 これほどのシチュエーションですし、もちろん撮影に向けた検討も行われているようで、6隻のうち1隻(図の24S)を分離させて行う予定とのこと。 ちょっ
HTVのドッキングに合わせての更新のつもりでしたがすっかり時機を逸してしまいました。ごきげんよう。さてあれよあれよというまにトラブルらしいトラブルも起きず順調にISSへドッキングしたHTV。今日はそのドッキングについての解説など。 ・HTVは何故自動ドッキングを捨てたのか? HTVが実証したキャプチャ・バーシング方式、それはつまり専用のドッキング機構を持たず、ISSのすぐそばを飛びながら、アームで掴んでもらうという方式。計画開始当初、NASAからして「そんなもん出来てたまるか」と言われていた技術でありました。しかしなんでまたHTVはNASAから反対されながらもその方式にこだわったのでしょうか。 これまでISSへドッキングするためにはAPASという自動ドッキングシステムが使われておりました。このAPASとはロシアが開発した信頼性の高いシステムで、無人宇宙船による自動ドッキングも可能な素晴らし
-希望の星を掲げよう。僕らの頭上に僕らの星を。- 小惑星探査機「はやぶさ」は2010年6月13日2307時(推定)、7年の航海を終え地球帰還を果たしました。現地オーストラリアは好天に恵まれたお陰で、大変に美しいその最後を20万人以上の人が看取ることが出来ました。 「はやぶさ」は命令以上の反応を返してくれると中の人が述べるくらいに、そしてそれを納得してしまうくらい最後の最後まで不思議な宇宙機だったと思います。 「はやぶさ」は大気圏突入から3時間前の1951時に自身の子ともいえるカプセルを放出、これで任務を終えたことになります。そしてここから3時間は、「はやぶさ」にとって最後の思いで作り。消滅までの機体のデータ取りと並行してそれまで予定されていなかった地球撮影ミッションが始まりました。報道では最後の力を振り絞って・・・と記述されるその撮影も壮絶なモノでした。 --- カプセル放出の衝撃で姿勢を
■第20号科学衛星ことMUSES-C「はやぶさ」は2003年5月地球を出発し、2年かけて小惑星「1998FS36」イトカワに到達。ここで一ヶ月半に渡っての詳細な観測の後、小型探査機「ミネルヴァ」を放出、さらに小惑星にタッチダウンしての試料採取を行いました。 「はやぶさ」は正確には小惑星探査機ではなく技術開発を目的とした工学実験衛星であり、さまざまな新機軸に挑戦し大きな成果を上げています。イオンエンジンをメインエンジンとして採用し、コレによる長期間航行を実現したこと。3億キロ彼方の小惑星にランデブーし、ここにセンチメートル単位での精密誘導+タッチダウンを行ったこと。小惑星からのサンプルに採取を行ったこと(成否の判断は保留)。などがあげられます。 2度の着陸によるサンプル採取は成功したともしないとも言われていますが、「はやぶさ」はサンプル採取の際に重大な損傷を負ってしまい、決められたタイムリミ
掲示板で教えて頂きました。ありがとうございます。良くできてると思いますし、出だしでブワワッっと来てしまいますけど、一方で随分とストーリーをはしょっているのでちょと勿体ないとも思ってしまいます。すこしだけ補足の解説を書いてみました。 「はやぶさ」がイトカワにタッチダウンを行った直後、様々なトラブルが起きました。そのたたみかけるようなトラブルと、それをけなげに乗り越える「はやぶさ」のストーリーはミッションの中でもとても面白い部分なのですが、なにぶん量が多すぎて書ききれるものではありません。何点かを抜粋して復旧に至る経緯を解説してみようと思います。 ・次の問にこたえなさい まずは下のイラスト、姿勢制御エンジンの全損について。まず基本として「はやぶさ」には2種類のエンジン/燃料が積まれていることを知らなければいけません。メインエンジンであるイオンエンジンの他に、体を取り巻くように12基の姿勢制御エ
遂にといいますか、それともやっぱりといいますか、良いニュースが飛び込んできました。今月4日にスラスタのトラブルから加速を停止した「はやぶさ」がスラスタ復旧に成功。再び地球への加速を再開したとのこと。 まだまだ予断を許さない状況であるとは思いますが、来年の三月下旬まで現状が維持できれば六月の地球帰還が可能だそうです。 えー、状況をまとめましょう。 1)イオンエンジンのこと そもそも「はやぶさ」のメインエンジンであるイオンエンジン(スラスタ)は、推進剤であるキセノンをイオン化しこれを電気で押し出して進む仕組み。ただこの時プラスイオンだけを放出してしまうと良くないので、それを中和するための中和器がセットでくっついています(こっからも少量のキセノンガスが出ます)。んでこの中和器は長く使っていると駄目になってしまいます、つまりこれがスラスタの寿命を左右するわけですね。 2)コレまでのあらすじ 200
さてさて、待ちに待ったHTV+H-IIBロケットの打ち上げが迫って参りました。打上時刻は9月11日02時1分46秒。タイムスケジュールは延期もなく粛々と進行中です。打ち上げ中継と東京マグニチュード第十話、色んな意味で今夜は眠れない夜になりそうです。 このHTVとは、ISS(国際宇宙ステーション)まで荷物を運ぶ無人の輸送船。新開発された大型ロケットH-IIBによって打ち上げられ、ISSの10m下方にまで接近して停止。ISSのロボットアームに寄って拾われてドッキングします。ISSに荷物を搬入したあとは、船内にゴミを詰めて大気圏に突入させ船ごと燃やします。 特徴は色々あるのですが、なによりもとにかく大きな荷物を運べることがあげられます。ロシアやヨーロッパも立派な輸送機を持っているのですが、ハッチの開口部がちいさく、彼らの船では運べない荷物も多いのです。とくに今後スペースシャトルが廃止されると、I
この記事は常時最上段に表示されています。 重要な告知がありますので一個下の記事をご確認ください。 ------------------------------------------------- ※当Blogは移転しました 移転先→ http://satelliko.blog.jp/ ------------------------------------------------- 長くその成り行くが心配されていた「はやぶさ2」も遂に打ち上げ。 天候はまだまだ予断を許さない部分もありますが、外野としてはただただ見守るだけです。 「はやぶさ2」の打上はいよい明日。 12月3日(水)13時22分04秒 ファン!ファン!JAXA! http://fanfun.jaxa.jp/countdown/hayabusa2/ H-IIAロケット26号機による小惑星探査機「はやぶさ2」 (Hayabusa
かぐや姫はいいました 「私の願いを叶えてくれた方に、私はお仕えしたいと思います」 彼女は石作皇子に壊れない推進系システムが欲しいといいました。 車持皇子には「月の裏側から通信が出来るシステムが欲しい」と。 つづけて右大臣阿倍御主人には複雑な月軌道の熱条件でも耐えられる熱防御系 大納言大伴御行には3トンの衛星を月に打ち上げられるロケット 中納言石上麻呂には38万キロ彼方との通信が可能な超長距離通信アンテナを 作ってくだされといいました。 「出来ないはずがないでしょう」かぐや姫の言葉に公家達はあきれてしまいました。 それら皆この世界に存在しない伝説のものばかりなのですから。 そうは言ったものの、それでもなお彼らは考え続けます。 「彼女をモノに出来ないのなら生きている意味も無いと」 ----------------------------------------- 「かぐや」は今この瞬間も月を回
https://teardrop.weblogs.jp > 人工衛星擬人化展示室
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