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ドラクエ3
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なにしろこれで終わりにしようというのだ。せっかくならば何かまとめらしく、気の利いたことを書かなければいけないと思って、とりあえず連載名をタイトルに冠してみるところからはじめてみたけれど、さっきから何度も書いては消してを繰り返すだけで、どんどん時間が過ぎていく。この連載の間にぼくは24歳から28歳になり来月には29歳になろうとしているのに、ずっと「いったい今月は何について書こう」と毎月締切が近くなるたびに考えてなんとかひねり出すということを繰り返している有様なのだから、時間が経過するからといって人は必ずしも成長するものではないようだ。 一方で本をめぐる環境がこの4年半でどれだけ変わったかということについては、意見がわかれるところだろう。たとえば最近発売されたばかりの小田光雄氏の『出版状況クロニクル』を読めば、この2年弱の間だけをとってみても、とても大きな変化が起こっていると言える。一方で業界
最近スタッフが増えて、ずっと1人でやっていたところを2人体制にしたのだけれど、それがきっかけになって、仕事で必要な雑誌をいくつか定期購読するようになった。 しかし周りの友人数人に聞いてみると、雑誌を定期購読した経験は「NHKの語学テキストなどを少し」といった声があった程度で、想像していたよりも少なかった。いわゆる特定の雑誌を毎号買う「固定客」が減り「特集買い」が増えているという話もよく耳にするが、それでも必ず一定数は「固定客」がいるはずだし、雑誌の制作側としては当然、毎号買ってもらえるような雑誌にしていかなければならない。しかも女性ファッション誌を筆頭に、雑誌を毎回書店で買って帰ることを考えるだけでも結構な荷物になるから、毎号自分の手元に届くことのメリットは大きい。普通に考えると、もっと雑誌の定期購読ということ自体がメジャーなものに、一般化してもいいものではないだろうかという気がしてくる。
なんだかあらためて言うのも変だけれど、いまの日本はそんなに景気のいいものではない。少なくとも本に関わる仕事をしている人で「最近すごく景気がいいよ」という人が少数派であることは、残念ながらおそらく間違いないだろう。インターネットが生まれ携帯電話が育ち、人もコンテンツも変わった。いつか遠くの話ではなく、すでにここまでやってきていて、はじまってしまっている未来、本をどう作り、どう売るのか。誰もが、その時代の変わり目が来ていると感じている。 八丁堀のOtto Mainzheim Galleryでの月1回のトークショーシリーズ「ぼくたちと本とが変わるときの話」(※1)の第2回目には、取次大手である日販にいながら、「経営戦略室デジタルコンテンツチーム・プロデューサー」という肩書きで、携帯コンテンツの配信を行っている常盤敬介くんと、「出版プロデュース」という耳慣れないビジネスを手がけているエリエス・ブッ
さすがに「知らない」では済まされなくなってくるものというのがある。ちょっと前だとmixiをはじめとするSNSがまさにそれで、どんなにインターネットに疎い人でも、今やさすがに名前は聞いたことがあるだろうしなんとなくどういうサービスかの想像はつくだろう。旧napsterやwinMX、WinnyなどのP2P共有やyoutubeなどの動画共有については、著作権がらみのニュースで否応なく知らされたはずだし、さらに昔にはblogがそれだった。それらは徐々に、「知らない」と無視することができないレベルまで日常生活のなかに現れるようになる。 そしていま、ひょっとするとそのレベルまで達するかもしれない盛り上がりを見せているのが、twitter(※1)およびその類似のサービスだ。いま日本で最も普及しているSNSが後発のmixiであるように、必ずしもオリジネーターがNo.1をとるかどうかはわからないが、どちらに
インタビュアーと写真家というのは似ている。写真に関しては人間を撮る場合の話だけれど、どちらもある技術をもって、それぞれのやり方で相手をうつす。その成果物に触れる受け手は、その対象がどんな人なのかという情報を、それぞれの技術と作品性を通して受け取る。 しかしたとえば、写真のモデルを募集したら「ぜひ自分を撮ってほしい」という人がどんどん集まるような有名な写真家はたくさんいるけれども、インタビューの相手を募集して「ぜひ自分をインタビューしてほしい」という人がどんどん集まるような有名なインタビュアーというのはいるのだろうか。この人に撮られるとどんなモデルも新たな魅力が引き出される、という評価を受けている写真家はいても、この人にインタビューされるとどんなインタビュイーも新たな魅力が引き出される、という評価を受けているインタビュアーというのは、あまり聞いたことがない。 なぜだろう、と考えてみたときにひ
とある老舗ブックカフェのオーナーから昔「ブックカフェは、たいていどうしても本屋かカフェかどちらかになってしまう」というお話を伺ったことがある。最初は「ブックカフェ」として、本と珈琲の両方ともをメインの商品として扱い、その相乗効果を生かした経営を志していても、やがて「珈琲も出せる本屋」というふうになるか、「本も買えるカフェ」あるいは「本も読めるカフェ」というふうになるか、本屋かカフェのどちらかにメインが決まり、それとして経営されてしまいがちだ、ということだ。 しかしぼくは「珈琲も出せる本屋」であれ「本も買えるカフェ」であれ、それぞれに面白くなる要素があり、当然まだまだ可能性があると思っている。ぼくはここ2ヶ月くらいで、立て続けに4つほどのスペースの本棚のオープンに関わっているのだが、そのうちの2つがカフェである(ちなみに残りはひとつがアパレル、ひとつは医療機関だ)。そしてひとつは「珈琲も出せ
WEB2.0(※1)という言葉も、少しずつ一般に浸透してきた。週刊誌には「WEB2.0って何?」っていう見出しが躍り、と同時にそのあやうい概念に拒否反応を起こすようになってしまった人も増えている。というわけで、調子に乗って何でも「~2.0」と呼んでみるこの言い回しもそろそろ飽きてきたころではあるけれど、それでもやはり敢えて一度「本2.0」とお題を立ててみると、違ったものが見えてくるから不思議なものだ。 「2.0的」な技術といわれるものはいくつかあるけれど、そのひとつにソーシャル・ブックマークがある。「del.icio.us」(※2)や「はてなブックマーク」(※3)なんかがそれだ。使ったことのない人にはぜひ実際に試して理解してもらいたいのだけど、敢えて説明するならばその名の通り、ブックマークをソーシャルに共有するサービスである。自分が読んで面白かったブログのエントリなどを、ブックマークとして
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