「迫害や深刻な被害の現実的なリスクに相当するとはいえない」 迫害を受ける「受難の民」か、あるいは違法行為を繰り返す「不法滞在者」か。埼玉・川口市に集住するクルド人についての見方は巷間で相反している。この春、トルコで現地調査を行った難民問題の第一人者・滝澤三郎氏が、この問題の深層を詳らかにした。【前後編の後編】 (取材・構成=ノンフィクション作家 西牟田靖) *** 【写真を見る】「時速140キロ超で飲酒スマホ」「過積載のクルドカー」 川口市で問題となっているクルド人 前編【「僕自身がクルド人だが、トルコで迫害はない」 川口市に集まるクルド人は本当に難民なのか? 「マスメディアの報道は現実と乖離」】では、トルコ人への取材から、日本のマスメディアが報道している内容が実態に即していない問題について報じた。 こうして実際のクルド人に話を聞いてみても、トルコではクルド人だからという特性だけで迫害され