就任直後に「約束」をほごに 「君子豹変す」とは元来「優れた人間は過ちを直ちに改める」という肯定的な意味合いで使われていたが、昨今は「主義主張を捨てる」と悪く取られる向きがある。石破茂首相(67)の豹変ぶりはまさに後者。その背景には、最強の捜査機関の影がちらつくというのだ。【前後編の前編】 *** 【写真を見る】非公認となった「裏金議員」の面々 「石破丸」は、のっけから波乱の船出になった。だがその先にはさらなる大波が待ち受ける。組閣直後の内閣支持率は5割前後と振るわず。そして近い将来、一層の落ち込みが避けられそうにないのである。 まずは政権の出だしを振り返ると、10月4日の所信表明で石破茂首相は、 「政治資金問題で失われた政治への信頼を取り戻すとともに、わが国が置かれている状況を国民の皆様に説明し、納得と共感をいただきながら安全安心で豊かな日本を再構築する」 と訴えた。しかし、その声も「約束