車の最新技術 更新日:2025.01.10 / 掲載日:2025.01.10 COPの崩壊とこれからの世界【池田直渡の5分でわかるクルマ経済】 文●池田直渡 写真●国連気候変動 アゼルバイジャンで開催された第29回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP29)が2024年11月24日、予定会期を延長して閉幕した。本来22日までの会期が延長されたのは、最も重要な議題の合意が形成できず、紛糾したからである。 その議題とは、「気候資金」である。インフラの普及が遅れている途上国では、気候変動による悪影響を強く受ける。気候変動による洪水や干ばつなどの気候災害に適応しながら、気候正義を実行し温室効果ガスの排出削減を進めていくには、巨額の資金が必要だが、途上国にはそのための資金が不足しているとして、途上国は1995年にリオデジャネイロで開催されたCOP1以前から先進国に対して「気候資金」を要求してきた。