1 訳者解説 慎改康之 『知の考古学』 (河出書房新社、2012 年)所収 これは MicrosoftWord によって作成した原稿を pdf 形式に変換したものです。 『知の考古学』に収録されているテクストと若干異なる部分があります。 2 訳者解説 本書『知の考古学』は、Michel Foucault, L’Archéologie du savoir, Paris, Gallimard, 1969 の全訳である。 西欧における狂気経験の歴史的変容を解き明かそうとした一九六一年の『狂気の歴 史』。近代医学成立の契機に焦点を定めた一九六三年の『臨床医学の誕生』。そして、 「人間の終焉」という言葉とともに大きな反響を巻き起こした一九六六年の『言葉と 物』。いわば手探りのかたちで実践されたというこれらの具体的な歴史的分析の後、 ミシェル・フーコーは、彼が「考古学」と名づけた自らの研究方法に関して