環境省が公開している一般廃棄物処理実態調査(平成26年度)によると、中間処理量のうち、直接焼却された量は国全体で3,347万トン/年で、これはごみ排出量(4,432万トン/年)の約76%を占めることを意味します。ダイオキシン対策や市町村合併により焼却処理の広域化・集約化が進み、20年前に比べればその数も随分減ったのですが、それでも平成26年度の時点で焼却施設は全国で1,162施設あり、世界的に観ても焼却施設数と焼却率は群を抜いています。焼却処理の目的は、減量化及び衛生処理です。ごみを焼却処理すると重量は約6分の1に減ります。最終処分場の確保が困難な日本では1960年代以降、焼却施設が急ピッチで建設され、最終処分量の削減に貢献してきました。また、近年では大型の焼却施設を中心に、余った熱を回収して発電したり、施設内の暖房や給湯での利用、さらには施設外の温浴施設への温水・熱供給を行う施設も増えて