韓国南西部の務安国際空港で179人が死亡した旅客機事故で、韓国国土交通省は11日、機体が滑走路外の構造物に衝突する約4分前からフライトレコーダー(飛行記録装置)とボイスレコーダー(音声記録装置)の両方が停止していたと発表した。事故の調査が難航する可能性がある。 鳥が衝突するバードストライクが発生したと、事故機が救難信号を出した前後の記録から保存されていないとみられる。同省の事故調査委員会は記録が停止した原因を調べる。 フライトレコーダーは損傷して韓国での解析が難しいため、ボイスレコーダーとともに米国に運んで解析を進めていた。 聯合ニュースは航空分野の専門家の話として、バードストライクにより両エンジンが停止して機体の電源が落ち、記録が止まったとの見方を伝えた。航空機が位置情報を伝えるシステムも救難信号を出す直前から情報送信が途絶えており、機体の電源が落ちた可能性が高いという。(共同)