広島県安芸高田市の石丸伸二前市長(41)の「どう喝を受けた」とのうその主張で名誉を傷つけられたとして、山根温子市議(68)が市と石丸氏に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、広島高裁(倉地真寿美裁判長)は3日、市に33万円の賠償を命じた1審広島地裁判決を支持し、市と市議双方の控訴を棄却した。 1審広島地裁判決によると、石丸氏は令和2年9月、本会議中に男性市議が居眠りしていたと交流サイト(SNS)に投稿。さらに10月、この投稿を巡って山根氏ら複数の市議から「敵に回すなら政策に反対する」などの「どう喝を受けた」と投稿するなどした。 1審判決では、市長だった石丸氏の言動は真実と認められず、名誉を損なったと認定。公務員の職務中の行為だったとして、石丸氏個人への訴えは棄却した。市側が控訴し、山根氏側も慰謝料の増額と、石丸氏に対する棄却を不服として控訴した。