加速するリショアリング/ニアショアリングの動き パンデミックを機に加速した世界的なサプライチェーン再編に伴い、米国ではリショアリング/ニアショアリングの動きが顕著となっている。 リショアリングとは製造や生産プロセスを自国に戻すこと、ニアショアリングは製造拠点を近隣または隣接する国に移転することを指す。 グローバルコンサルティング企業Kearneyが発表した最新のリショアリング指数レポートによると、2023年のアジア低コスト14カ国・地域(LCCRs)からの米国への輸入額は、8,780億ドルと、2022年の1兆220億ドルから、1,430億ドルもの大幅下落を記録した。 中国本土からの輸入が20%(1,050億ドル)下落したことが最大要因となるが、ベトナムとマレーシアも米国への輸出がそれぞれ約10%と16%縮小した。インド、タイ、台湾はダメージを最小限に抑え、米国への輸出はほぼ横ばいだった。