勤務する横浜市立小学校で女子児童にキスするなどしたとして、強制わいせつ罪に問われた元男性校長に横浜地裁は24日、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。この裁判は市教育委員会が職員を動員し、一般の傍聴を妨害した事件の一つ。市教委は動員の理由に「被害者保護」を挙げたが、裁判所は個人情報の秘匿を徹底していた。専門家は「市教委の保身が被害者に不信感を与えた」と批判する。(森田真奈子、米田怜央) 横浜市教委の傍聴妨害問題 2019年度から今年4月にかけて横浜地裁で審理された教員が被告の刑事裁判4件で、市教委は1回当たり最大50人の職員を動員。傍聴席を埋め、一般の人を事実上、締め出した。19年度に3回、23〜24年度に8回の計11回、延べ約500人を業務として出張させ、手当を出したケースもあった。今月、外部からの問い合わせを受けて対応を検討し、20日に今後は動員をやめると決め、