今年6月末の米の民間在庫量が、農水省が見通す158万トンを大きく下回る可能性が出ている。直近の減少ペースが続くとして本紙が試算したところ、6月末民間在庫量は110万~130万トンと低水準になり、国内需要量の約2カ月分でしかない。既に流通業者の間では、「今年の夏も米不足になる危険は十分ある」(大手米卸)と警戒感が広がる。 農水省が公表する在庫量の統計は、➀毎月公表するJAなど出荷・卸など販売段階の民間在庫➁年に1度公表する6月末民間在庫――の二つある。➀の調査対象の範囲は、年間取扱量が500トン以上の出荷段階と4000トン以上の販売段階の在庫。➁は、➀の対象に加え、500~4000トンの販売段階、生産者の生産段階、もち米の在庫を対象にし、米の需給を判断する重要な指標となる。 ➁の今年6月末の民間在庫量について、同省は前年比5万トン増の158万トンと見通す。ただ、産地や流通関係者らは、「米の不