現行健康保険証の新規発行を停止し、保険証機能をマイナンバーカードに持たせたマイナ保険証に一本化する期限まで2カ月を切った。しかし、自治体や医療機関では混乱が生じており、現行保険証の廃止撤回を重ねて求める。 静岡市では7~8月、国民健康保険証を発行するはずだった住民916人に「資格確認書」を誤って交付した。マイナ保険証を利用しない人が代わりに医療機関に提示するもので、川崎市でも住民561人に同様の誤送付があった。 医療機関でのトラブルも続く。全国保険医団体連合会は今年5~8月の調査で、回答があった医療機関約1万件のうち約7割で、マイナ保険証を使った保険資格の確認を巡り、読み取り機の不具合などが生じたと発表した。