倉吉市国分寺にある奈良~平安時代の国庁跡で国史跡「伯耆国庁跡」の南門前から、東西に向かい合った2棟の建物跡が出土し、同市教委が17日に発表した。衛所にあたる「仗舎(じょうしゃ)」や儀式の際に役人らが待機する「朝集殿」と考えられるという。こうした付属施設が、正殿の左右に細長い脇殿を持つ「長舎型」と呼ばれるタイプの国庁で見つかるのは初めて。同市教委は「国庁の実態解明につながる資料」としている。 国庁跡の外郭の様子を明らかにするため、昨年10月から第12次調査として南門前の約420平方メートルを調査。門の正面で東西に18メートル隔たって正殿より小ぶりな複数の柱穴が見つかり、門前の道路を挟んで建てられたとみられる。柱穴の位置から、4度改築され、その度に少しずつ南に移動していたことがわかった。 南門も、南に移りながら複数回建て替えられたことが分かっており、同市教委文化財課の岡平拓也主任は「国庁と不可