Cavalli-Sforza, L.L., 2000, Genes, Peoples, and Languages, North Point Press. =2000, 赤木昭夫(訳)『文化インフォマティックス』産業図書. 人種の合理的な分類に対する知的関心は、ほとんど連続的である現象に人工的な不連続を課す愚かさにぶつかる。それでもそれを正当化する実際的な理由が存在するだろうか。その理由は真の不連続がどこにあるかに向けられねばらない。たまたまだが、遺伝的差異にもとづくある種の分類を正当化する理由がある(35頁)。 このように言われるとき、存在するとされる人種差異とはどのような概念なのかを確認する必要があるだろう(と、自戒も込めて)。つまり、従来の人種差異に対する「文化的」タブー(人種差異は不可知だとかさらには人種差異は存在ないとの言明)に依拠して見ないふりをするのでなくて。そうすると、両者