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体力トレーニング
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先週発売の週刊文春に「ユニクロ潜入1年」と題した記事が掲載された。ジャーナリストの横田増生氏がアルバイト勤務してまとめた渾身ルポの第1弾である。ユニクロは同記者の著書「ユニクロ帝国の光と影」を名誉毀損だと、出版社の文藝春秋を訴えたが、1審、控訴審はそれを認めず、最高裁は上告を棄却した。 敗訴したユニクロの柳井正社長はブラック企業批判について、雑誌プレジデント(2015年3月2日号)で「悪口を言っているのは僕と会ったことがない人がほとんど。…社員やアルバイトとしてうちの会社で働いてもらって、どういう企業なのかをぜひ体験してもらいたいですね」と、反論している。ならばと、横田記者は名前を変えて実際に1年間、店舗で働いて書いたのが今回のルポである。 ユニクロがブラック企業と言われ始めた背景には、社員のサービス残業や人手不足の実態があると言われる。ただ、横田氏も書いているようにユニクロには柳井社長を
今やライフスタイルブランドとしての地位を確立した無印良品。それが現在、米国ウォルマート傘下のスーパー、西友の「PB(プライベートブランド)だったと知る人」は、少ないと思う。 1970年代、ダサ池袋のラーメンデパートと言われた西武百貨店がその知名度とブランド力を上げるために多角化を推進。生活文化産業に深く入り込んでいく中で、関連会社の西友に下された「PBにも力を入れろ」のもとで生まれたのが無印良品だ。 しかも、77年の開発元年、メーンで企画を託されたのは西友のバイヤーでもなければ、商社の調達担当者でもない。西武セゾングループの広告戦略を一手に担っていたグラフィックデザイナーの故・田中一光、そして、商品デビューのコピー「わけあって安い」を書いた小池一子である。 当時、スーパー、量販店は関東圏にイトーヨーカドー、全国区ではダイエーが勢力を拡大しており、各社ともPBに力を入れていた。西武セゾングル
三陽商会が2016年6月中間期の純損益見通しを15億円の赤字に下方修正した。昨年6月にバーバリー社との契約が切れたため、同年12月期決算では売上高が12%減の974億円、 純利益も対前期比59%減の25億円まで落ち込んだ。本年度も売上げ回復の道筋は立たないようで、立て直しのために全従業員の2割弱にあたる約250人の早期退職者を募集する。さらに複数ブランドの廃止も打ち出すというから、バーバリーを失った後遺症は経営陣の思惑を超える深刻な状況と言えそうだ。 そもそも、三陽商会はバーバリーを失うことで、売上げ減になるのは想定済みだった。それを少しでも緩和しようと、英国のマッキントッシュ社とライセンス契約を結んで昨年秋には「マッキントッシュ ロンドン」を立ち上げ、主軸ブランドに位置付けた。またバーバリーのセカンドラインでも、新デザイナーに三原康裕氏を起用しヤングレディス向けのブルーレーベルを「ブルー
ギャップ社は4月19日、海外市場で展開するオールド・ネイビー、バナナ・リパブリックを閉鎖すると発表した。うち日本国内のオールド・ネイビー53店舗を、2017年1月末までにすべてを閉鎖するという。2012年7月の日本上陸から5年を待たずに完全撤退となるのだから、ギャップ社としては日本での多面的な展開は容易ではないと、改めて認識したのではないだろうか。 バナナ・リパブリックについては、全世界で76店舗を閉鎖する。こちらはクロージングを含めたビジカジ系のブランドだが、価格はギャップよりさらに上のゾーンとなる。価格はブラウスで7,000~8,000円程度。創業が1978年と比較的若いブランドだから、イヴ・サンローランやクリスチャン・ディオールといった欧州ブランドほどのバリュー、価格帯ではない。それでも日本市場の現状からすれば、あの程度のクオリティでは決して安くないと言える。 筆者の事務所近く、バー
今回は「セレクトショップはどこへ向かっているのか?」について論じてみたい。この受けとして、一部では「セレクト商品の販売が落ち、オリジナル商品主力に変化してきた」と言われる。だが、筆者は「オリジナル商品主力」の時点で、「すでにセレクトショップじゃないんじゃないの」と、提議したい。 セレクトの定義とは何なのか そもそも、セレクトショップとはどんなものか。それが出現するまでの「ブティック」「品揃え専門店」「チェーン店」といった業態と、どう違うのか。その辺から再度、整理してみないと、定義もつかめず、提議も理解されないのかもしれない。 筆者が30年近く執筆に携わってきたファッション業界誌では、 セレクトショップとは「編集型品揃え専門店」と、訳していたと記憶している。 本来、専門店とは店のコンセプトを明確に定め、仕入れ商品によるエディトリアルやコーディネート提案で、個性を主張してきたはずだ。しかし、チ
1年ぶりに東京に出張した。毎回、大半がメーカーとの打ち合わせや企画プレゼンにとられ、注目の施設や新業態を見て回る時間はそれほどない。 何かビジネスのヒントを期待したわけでもないが、東京の各地で進む再開発事業の行方には興味をもった。そこで感じたことをまとめてみたい。 東京都心部だけで官民含めて100件以上の再開発プロジェクトが完成、または進行している。ファッションが関係するものでは、松阪屋銀座店跡地をメーンとした銀座六丁目10地区第一種市街地再開発事業、いわゆる銀座6丁目プロジェクトだ。 渋谷でもヒカリエの誕生で一段落したように見えるが、渋谷駅をぐるっと囲むように東急プラザと道玄坂、駅南、桜丘口の再開発事業は今もなお継続中だ。 先頃、宮下公園も商業施設になることが発表されたし、渋谷川沿い遊歩道の整備計画もあり、またまだ開発の槌音は収まりそうもない。 東京駅周辺でも東京ステーションシティ、八重
このテーマは業界人として、論じなければならないだろう。渦中のアートディレクター、佐野研二郎氏と本人に湧いたパクリ疑惑である。 でも、このコラムはファッションについて評論している。だから、パクリについてはファッションとグラフィックとの異なる部分から触れよう。そして、グラフィックデザイン業界の構造にも切り込んでみたい。 まず、ファッションデザインについて。こちらはロゴマークやキャラクターといったアイキャッチャー的なものと違い、糸、生地、染めや色、シルエットやディテール、加工といった条件の組み合わせで生まれている。 生地や染めには「意匠権」があるものもあるが、それは材料としてそのまま使用され、服が量産されて市場に出まわる。生地が同じなら似たような服になるが、コピーしたという認識にはならない。当然だ。 「流行は繰り返す」の言葉通り、モードには周期があり、数年後、数十年後にはまた同じデザインが登場す
さる12月5日、岡山市の中心部、岡山駅のほど近い場所にイオンモール岡山がオープンした。 SCとしては、県庁所在地の一等地に建つ地下2階、地上8階の施設。1階から4階までの吹き抜け。2000人が集まれるパブリックスペース。300インチの巨大スクリーンやテレビスタジオ等々。ハードはどれも従来の郊外SCとは一線を画すものだ。 館の愛称にスカイツリーのソラマチならぬ「ハレマチ」を掲げ、「岡山の文化や情報の発信基地を目指す」と、イオンもモールとしての新たな挑戦を公言する。 だからと言って、ファッションテナントの顔ぶれを見ると、郊外SCにリーシングされているものと大差ない。いくら都市部出店と言っても所詮、SCなわけなのである。 まあ、百貨店が時代のニーズに合わなくなっていることを考えると、NBを導入したところで勝負にならないのは明白の理。だから、せいぜい客寄せのためにハード面で奇を衒うしかない点は理解
半年ぶりに東京に出張した。取引先のアパレルと2015年の企画デザインなどで打ち合わせのためだ。アベノミクスで景況感は良くなっているように見えるが、マーケットの動きは今イチと多くのアパレルが思っている。 ただ、当方はじめ服作りに携わる人間は、徐々に制作意欲がかき立てられ、国産の生地や縫製によるクリエーションが勢いを盛り返している。 まだまだマスマーケットは、グローバルSPAやファストファッションが幅を利かすが、それに嫌気がさし始めた人々がクリエーションへ向わせる日が必ず来ると信じたい。 では、アパレル側が本腰を入れて作った商品を、一体どんな「小売り」が仕入れてくれるのか。その話をすると、取引先アパレルの社長がこう言い放った。「東京にセレクトショップはないからね…」。なるほどである。 真意を説明するとこうだ。東京に本拠を構え、ネームバリュウをもち、規模の拡大を追求し、ネット販売の環境も整備して
地場ファッション産業の振興、「ファッションで福岡を盛り上げよう!」を名目に事業を展開する福岡アジアファッション拠点推進会議。ここが主催する「福岡アジアファッション拠点推進フォーラム」が今年も8月6日水曜日、ホテルオークラ福岡で開催される。 といっても、平成25年度に同推進会議が行った活動を「さもありなん」と身内に報告したり、利害関係者の取り組み(予定)を発表するもので、あとは東京から呼んだ「タレント」の講演でお茶を濁す内容だ。 今年は活動報告、取り組み発表の時間が例年の30分から40分に拡大された。その前に小川洋福岡県知事、高島宗一郎福岡市長、末吉紀雄福岡商工会議所会頭の挨拶が入るだろうから、正味30分というところだろうか。 活動報告は例年、推進会議の企画運営委員長「Y氏」が自分で作ったパワポの資料を淡々と見せるだけで、事業の客観的な評価や分析がなされているわけではない。自分たちの利害だけ
7月8日付けの繊研新聞に「地方百貨店の嘆き節」とも言える、「良い商品がなかなか地方まで回ってこない」とのコメントが載っていた。 人口減少やSCの台頭で、地方百貨店は厳しい経営環境にある。加えて売れ筋のフォロー、売りたい商品がメーカーから回ってこなければ、死活問題なのはわからないでもない。 反面、アパレルからすれば、「何を虫がいいこと言っているんだ」である。売れ筋を供給しても数を売り切らない、店頭在庫を増やせば返品のリスクが増える。量産しないと利益が出ない側として、数が売れる都心店に重点的に配分するのは当然だろう。 業界紙だから、両社の立場を考慮し「互いにメリットを享受できる取引先政策の変更や構造改革が避けられない」とやんわり結論付けていた。その手段も「商品、顧客の情報共有をはじめ、仕入れや人件費などリスク分担の見直し、新たな商品、売り場開発などの協業モデルの再構築が必要だ」という懐柔策だ。
モデル撮影をする時、意外に困ることがある。小道具に使う純白で質感のあるTシャツが日本には意外に少ないのだ。 筆者が大学生の頃は、純白のTシャツといえば、米国製の「Hanes」と決まっていた。3枚セットの袋入りで、綿100%のレッドとポリエステル混のブルーがあった。でも、どちらも生地が薄く、赤は一度洗濯すれば襟が伸びてヨレッとなり、ブルーは型くずれしない分、真夏に着るとは暑かった。 他に「フルーツオブブルーム」というブランドもあったが、こちらも質感では Hanesと大差はなかったように記憶している。リーバイス・ジャパンもグンゼのPBで発売していたが、ブランド料が載せられて大して良くもないのに「この価格か」って感じだった。 その後、無印良品が天竺の無地を発売したが、「天然素材」「粗野」を売りにしたため色なしは「生成り」になった。ユニクロはカラーとプリントを使ったTがメーンで、無地は4オンス程度
気象庁は9月24日、沖縄地方を除く全国各地で9月30日頃から向こう2週間の気温がかなり高くなる可能性があると、早期天候情報を出した。これによると北海道、東北、関東甲信、北陸、東海、近畿、中国、四国、九州と、沖縄奄美を除く全国で9月30日頃からかなりの高温になる予想。熱中症についても9月後半、京都府と沖縄では厳重警戒、関東甲信から九州の広い範囲で警戒だ。各地とも日によっては厳重警戒ランクになる可能性があるから、熱中症対策はまだまだ続けないといけないようだ。 そこで暑さと衣服の関係はどうか。アパレル業界では8月下旬になると、秋物を少しずつ売場に展開する。こうしたMDスケジュールは、筆者が仕事を始めた1980年代から変わってはいない。背景にはトレンド情報の一つ、マーケット情報を発信する有力雑誌メディア(国内ファッション誌)の存在がある。ファッション誌は実際の月より一月前倒しで発行する。全誌面が秋
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