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今アフガニスタンのカブール脱出を巡る混乱が連日報道されていますが、第一次アフガン戦争(1838〜42年)の時に起きたイギリス軍兵士および民間人のカブール脱出のエピソードがあまりに壮絶だったので紹介してみます。 1839年、イギリス東インド会社の軍はカブールを制圧し、傀儡政権を打ち立てました。 ロシアの進出に対抗する目的だったようです。 英国人将校率いるインド人兵士4500人と、その家族ら民間人12000人がカブールに駐屯しました。 しかしその後、現地勢力の本格的な反撃を受け、1841年には彼らは危機的状況に陥りました。 11月には英国公邸が暴徒に襲撃され、12月23日にアフガニスタン側との交渉に出向いた特使と将校は殺されて、その死体はカブール市内を引き回されました。 イギリス側の兵士・民間人あわせて16500人(女性や子供も含まれていた)は、年が明けて1842年1月6日カブールを脱出。 雪
『乙女戦争外伝Ⅱ 火を継ぐ者たち』第1話で描かれたハンガリー王冠盗み出し事件について解説します。 犯行日時:1440年2月20日夜 犯行現場:ハンガリー王国ヴィシェグラード城 盗難被害:ハンガリー王冠《聖イシュトヴァーンの王冠》 時価総額不明 主犯:ハンガリー王妃エルジェーベト(エリーザベト) 実行犯:エルジェーベトの侍女ヘレーネ・コッターナ 共犯:ハンガリー人の男2名(姓名不詳) 動機:エルジェーベトの夫であるハンガリー王アルベルト(神聖ローマ皇帝アルブレヒト)は先年10月27日に死亡していたが、エルジェーベトは妊娠中であり、男児が生まれれば正統なハンガリー王位継承者となるはずであった。エルジェーベトは生まれてくる息子の地位を強固にするためにハンガリー王位の象徴である《聖イシュトヴァーンの王冠》を手に入れておきたかった。そのために忠実な侍女ヘレーネ・コッターナに王冠を密かに盗み出すように
《ミュシャ展》始まりましたね! ミュシャ展公式サイト 目玉は何と言っても《スラヴ叙事詩》です。 ぼくは一昨年にチェコに行った際に一度見ているのですが、来日すると聞いてからずっと楽しみに待っていました。 《スラヴ叙事詩》はミュシャ(母国のチェコ語ではムハ)が祖国への愛を込めた晩年のライフワークで、スラヴ民族の歴史を題材にした20枚の連作です。キャンバスの巨大さも相まって、壮大な歴史スペクタクルが感じられる大傑作です! ミュシャがチェコ出身ということからチェコの歴史に関するものが多く、とりわけフス派関連の絵が多いです。絵の解釈にもよりますが、20点中10点がチェコの歴史、うち8点がフス派関連の絵になっています。 従って《スラヴ叙事詩》にはフス戦争を題材にした拙作『乙女戦争』とも関連する絵がいくつもあるのです。 以下、簡単に紹介します。 (※各絵の題はミュシャ展の公式サイトに準じました) 『ベツ
コメント一覧 (6) 6. 巷一 2016年06月24日 12:58 >パレ・フーゴさん ありがとうございます。 髭や体毛を剃るか剃らないかは時代や地域によって流行りの違いがあって面白いです。 一度くわしく調べたいところです〜 5. パレ・フーゴ 2016年06月21日 18:58 はじめまして。 『ダンス・マカブル』シリーズ、読ませていただきました。 『魔女狩り将軍』の犠牲者のサラという女の子、超美人で性格もいいので、恋人にしたいくらいですが、ワキ毛を剃っていないのでちょっと興ざめしました(まさに現代人の感覚ですね)。 ちなみにアメリカでは、若い女性の間で、ワキ毛を剃らないでカラフルに染めるのが流行っているそうです。 4. 巷一 2016年06月21日 12:47 >アンジェラさん どういたしまして。 3. アンジェラ 2016年06月20日 08:24 ご丁寧にありがとうございます。参
自然災害や事故やテロなどで、日常から突然命の危機にさらされる状況になった時、人はどのように反応するか、という本です。 特に強調されているのは、いわゆるパニックというのは滅多に起きないということ、パニック状態に陥って人を押しのけて逃げ出す人よりも、ほとんど何もしないで逃げ遅れる人の方がはるかに多い、ということです。 いわゆる「正常性バイアス」によって目の前の危機を認識できなかったり、恐怖とストレスで判断力が低下したり、身体が麻痺してまったく動けなくなくなる、といった現象が解説されています。 また逆に、極度のストレスと恐怖も耐えて行動できる人や、我が身を省みずに人助けに向かうような「英雄的行為」に走る人についても考察されています。 漫画を描いてると、こういう非日常的・危機的な状況を描くことも多いので、いろいろ参考になりました。 街中に突然モンスターが出現するような話でも、人々が一斉にワー!キャ
先日知り合いとの会話でちょっと話題になったので、女性が着る鎧について少し書きます。 よく漫画やゲームなどではうら若い女の子が武装して男顔負けの戦いっぷりを見せてくれたりします。そしてしばしば女性らしく胸元が膨らんだデザインの鎧甲冑を纏っているたりもします。自分もそういう勇ましく戦う女性キャラというのは大好きです♪ では、実際の歴史上に戦う女性のための鎧というのは存在したのかというと、答はノーです。必要とあらば男物の鎧で事足りるからです。かのジャンヌ・ダルクも自分用の鎧を仕立ててもらいましたが、丈を合わせただけでデザインは男物と変わりません。拙作『巴の空』でも女武将の巴には普通に男物の鎧を着せてます。 よほどの巨乳であれば胸が苦しく感じるかもしれませんが、胸の膨らんだセクシーな鎧というのは全て妄想の産物でしかありません。 …と、思っていたのですが、実在しました。世にも珍しい女性用の甲冑が!
かねてから告知していたように、新創刊誌「月刊アクション」にて、新連載の『乙女戦争(ディーヴチー・ヴァールカ)』の第1話が掲載されました! 『乙女戦争』と書いて「ディーヴチー・ヴァールカ」と読みますが、単に「おとめせんそう」と読んでくれてもかまいません。 (某アイドルグループの歌とは関係ありませんw) 公式サイトとニコニコ静画で試し読みもできます。 ※R-18ではありませんが、残酷描写や性的な描写もありますのでご注意ください。 ・ 公式サイト試し読みはこちら(11ページまで) ・ニコニコ静画試し読みはこちら(21ページまで) 創刊記念フェアの一環で、「とらのあな 秋葉原A店」さまでお買い上げの方には、おいらの色紙が当たるかもしれません☆(くわしくはこちら) 作品について少し説明します。 この話は歴史上の事件の《フス戦争》を題材にしています。 物語は1420年に始まっていますが、戦争自体は前年
水車・風車・機関車―機械文明発生の歴史 クチコミを見る 読みました。 これを読んでヨーロッパの歴史と文化に対するイメージがまた少し変わりました。 「機械文明」というと、金属製の内燃機関で動く近代的な機械をイメージするでしょうが、ヨーロッパでは近代以前から、木製の水力や風力や畜力で動く機械を日常的に使っていました。 代表的なのが麦を挽いて粉にする製粉水車です。 米とちがって、麦は粉にしないと食べられません。 ヨーロッパでは中世の頃からどんな田舎の村にも水車で動く石臼があってガタゴトガタゴトと動いていました。 この本ではいくつもの図解でその構造を解説してくれていますが、単に水車の回転を歯車で石臼に伝えるだけでなく、粗挽き・細挽きの調整機能とか、挽いた粉を自動で篩い分ける機能とか、麦がなくなったら自動停止する機能とか、思いのほか複雑で驚きました。 他にもいろんな機械が紹介されています。 ・様々な
本日発売の「ほんとうに怖い童話」10月号に、読切作品『ブルターニュの雌獅子〜復讐のジャンヌ』が掲載されました。 「ほんとうに怖い童話」は、以前に読み切りを載せてもらった「まんがグリム童話」の姉妹誌で、雑誌の内容としてはほとんど同じだそうです。 今回も実在人物伝として、ジャンヌ・ド・ベルヴィルという人物を題材に描かせてもらいました。 英仏百年戦争初期に、女海賊として活躍した女傑です。 以前のマネット・ボヌールとかイネス・ワイラス・ユパンキほどではありませんが、今回も結構マイナーな人物ですね(笑) 百年戦争期の女性戦士と言えばジャンヌ・ダルクが超有名ですが、彼女は戦士としてはド素人で一生懸命旗を振ってただけなのに対して、ジャンヌ・ド・ベルヴィルは戦場でも勇猛果敢に戦った真の女性戦士です。 以下略歴を紹介します。 (言わずもがなですが、漫画の方は史実と異なる部分があります。あしからず) ****
大河ドラマ「平清盛」面白いですね! 毎週欠かさず観てます〜 武士の成長と院政 (日本の歴史) クチコミを見る ↑先日こういう本を読みました。 「武士」という存在がどのようにして生まれ、どのようにして力をつけていったのか。 ドラマの背景についてかな〜り勉強になって、ますますドラマを楽しく観れるようになりました♪ 特に興味深かった話のひとつが「源義親の乱」です。 源義親(みなもとのよしちか)は源氏の棟梁・源為義の父、つまり玉木義朝の祖父です。 伝説的武将「八幡太郎」こと源義家の嫡男で、父親譲りの剛勇で知られていましたが、暴れん坊な性格なのか、太宰府で騒ぎを起こして流罪となり、その後出雲で再び騒ぎを起こして、謀反人とされてしまいます。 この時、義親の追討使として派遣されたのが、伊勢平氏の統領で、松ケン清盛の祖父である平正盛です。 天元元年(1108年)正月、郎党を率いて出雲に向かった正盛は、あっ
『女媧〜JOKER〜』は大西巷一の初の連載作品で、単行本は全4巻が出ています。 この作品を「Jコミ」というサイトに掲載してもらい、誰でも無料で読んでもらえるようになりました! こちらからどうぞ→http://www.j-comi.jp/book/comic/42901 Jコミというのは、すでに絶版になって入手困難になった漫画作品を、作者の許可を取ってデータ化して、ネット上で読めるようにするというコンセプトのサイトです。 今までは、絶版になった作品をもう一度読みたいと思っても、古本屋を地道に探すか、無許可でネット上にアップされたデータを探すか(これはアップするのもダウンロードするのも違法です)、くらいしか手はありませんでした。 Jコミに掲載される作品は、作者や出版社の許可を得ているので完全合法ですし、広告付きのデータになっているので、作者にも少しは利益が発生します。 『ラブひな』『魔法先生ネ
ジャンヌ・ダルク (講談社現代新書) クチコミを見る 読みました。 ジャンヌ・ダルクについての本ですが、彼女の生涯についてはさほどくわしく書かれていません。 「ジャンヌ・ダルク」という存在を当時の人々がどう見ていたのか、というのがメインテーマのようです。 中世の人々の考え方、メンタリティ、とりわけ女性観についての本といった方がいいかも。 ごくふつうの農民の娘だったジャンヌ・ダルクは、フランスを救う「神の使い」となり、敵からは「魔女」と恐れられ、「異端者」として処刑され、死後復権裁判で異端を取り消され、20世紀に入ってから正式に「聖女」に認定されました。 異端者であれ聖女であれ、常に「特別な存在」と見なされてきました。 キーワードは「超異端」という概念。 ものすごい異端、という意味ではなく、「異端」とか「正統」とかいう神学的な理論を超越した存在、ということ。 中世ヨーロッパの人々は、キリスト
中世ヨーロッパの武術 クチコミを見る 読みました。 とても素晴らしい本です! 感動しました! ロングソード、ダガー、メイス、ハルバード…といった西洋中世の武器を紹介した本は今までたくさんありました。 ゲーム等でこうした武器の名前くらいは知ってる人も多いでしょう。 ですが、こうした武器を実際にどのように使って戦ったのかを、日本語で紹介した本はこれが最初だと思います(洋書ならいっぱいあるんですが…)。 中世ヨーロッパの剣術といえば、鈍い刃の重たい剣を単純に力任せに叩き付けるだけのものだった、というイメージを持っている人も多いと思いますが、それは大間違い。 中世といえば野蛮な「暗黒時代」だったという偏見からそういうイメージが生まれたようですが、実際には、多くの達人たちが練り上げた数々の高度なスキル、ノウハウ、流派がありました。 この本では、一番多いロングソード技の他、ダガー、槍、ポールアックス、
奇人と異才の中国史 (岩波新書) クチコミを見る 少し前に読み終わった本ですが、ようやくメモを整理したついでに紹介します。 中国文学史研究の第一人者が、古代の孔子から近代の魯迅まで、中国史上選りすぐりの異色の人材56人を一挙紹介してくれた一冊。 今風に言うとさしずめ「CGS56」w (←AKB48にひっかけたつもり) 基本的に文化人・教養人ばかりなので、例えばどうしようもない大バカでゲス野郎なんだけど戦になると鬼のように強い天才将軍、みたいな人はいなくてちょっと残念w それでもさすがは「人材の宝庫」中国。 有名人もいれば初めて聞く名前もたくさんあり、本当にすごい奴がゴロゴロいるんだなあと実感しました。 とりわけ個人的に推したくなった人物は以下の通り(推すとか言うな)。 ・司馬 相如(しば しょうじょ)(前179〜117) 前漢期の駆け落ちの天才。 富豪の娘「卓 文君(たく ぶんくん)」と駆
twitterやpixivなどではすでに書きましたが、少し前に金髪についていろいろ調べて、IllustStudio用の素材を作ってみました。 素材はCLIPにアップしてあります。 (※CLIPとはComicStudioやIllustStudioなどを開発しているセルシス社さんのWEBサービスです。) ↓ 「ブロンドグラデーション」シリーズ このグラデーション素材はIllustStudioでしか使えませんが(CLIP PAINT Labでは使えるかな?)、Photoshopでも原理的には同じ手法が使えます。 これを作るにあたって、改めて金髪について調べてみましたが、ひとくちに金髪と言ってもいろいろあって面白いですね。 ここに挙げた以外にもいろんな呼び方や分け方があります。 金髪フェチ諸氏がご覧になったら、「プラチナブロンドはそんな色じゃないだろ!」とかいろいろ思うところがあるかもしれませんが
読みました。 面白かったです〜 海賊の経済学 ―見えざるフックの秘密 クチコミを見る 海賊というと、漫画『ONE PIECE』や映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』を連想する人も多いでしょう。 そうした作品の元ネタである、17〜18世紀頃に活躍したカリブの海賊(バッカニア)についての本です。 これを読むと、通俗的な海賊のイメージとは裏腹な実態がわかります。 ・海賊というと、強権的で残忍な船長に率いられていると思われがちだが、海賊の船長は平等な選挙で選ばれ、横暴だったり無能だったり臆病だったりするとすぐに解任されてしまう。 ・海賊というと、無法者の集団で各自身勝手な行動をしていると思われがちだが、彼らはメンバー全員の合意に基づく厳格な掟を持ち、もめ事は極力起こさず一致団結して行動した。 ・海賊というと、女好きで下品な連中だと思われがちだが、船には女性や少年は乗せてはいけない決まりだった。 ・
先日予告した通り、「まんがグリム童話」3月号に読み切りが掲載されました〜 まんがグリム童話 2012年 03月号 [雑誌] クチコミを見る タイトルは「涙の乙女(アクリャ)〜或るインカ皇女の悲劇」です。 インカ皇帝アタワルパの妹、イネス・ワイラス・ユパンキという女性が主人公です。 彼女の波瀾万丈の人生については、先日当ブログでも紹介しました(→【前編】【後編】)。 前回のマネット・ボヌールもそうでしたが、ググってもこのブログしかヒットしないようなマニアックな人物ですねw アメリカ大陸が舞台になる作品は初めてです。 資料とかも乏しいのでいろいろ想像でごまかしたりもしつつ(苦笑)、楽しく描かせてもらいました♪ タイトルにもある「乙女(アクリャ)」というのは、インカの皇帝に仕える美しい女性たちのことです。 御神酒(チチャ)を醸造したり、織物を織ったりするだけでなく、インカ皇帝の聖性の源である太陽
前編はこちら インカの皇女でありながら、スペイン人傭兵隊長ピサロに慰み者として差し出されてしまったイネス。 その後もたくましく人生を切り拓こうとしていたようですが、彼女の運命は一転します… ・1537年頃、イネス、ピサロの小姓フランシスコ・デ・アンプエロと結婚。 これはイネスが望んだ結婚ではなかったようです。 ピサロに新しい愛人ができて、イネスが邪魔になったためでした。 ピサロは自分の愛人を部下に払い下げ、手切れ金よろしく2人のために幾ばくかの地位・財産・荘園などを与えました。 二人の間の子供(娘フランシスカと息子ゴンサロ)はピサロ側に引き取られました。 (※ゴンサロは46年頃に夭折) ピサロの新しい愛人はインカ皇女アンヘリーナ・アニャス・ニュスタ(洗礼前の名はクリシマイ・オクリョ)。 アタワルパの王妃になるはずだった女性で、インカ皇女の中でも最も高貴な地位だったらしく、成り上がり者のピサ
インカ帝国を滅ぼした「征服者(コンキスタドール)」フランシスコ・ピサロは有名人ですが、そのピサロがインカの皇女を現地妻にしていたことはあまり知られていないと思います。 (フランシスコ・ピサロ。アステカを滅ぼしたエルナン・コルテスと並ぶ、二大コンキスタドール) 彼女の名はイネス・ワイラス・ユパンキ。 これはキリスト教の洗礼を受けた時に改めた名前で、元の名はキスペ・シサ。 (植民地時代のインカ女性。これをイネス・ワイラス・ユパンキ(キスペ・シサ)の肖像として紹介しているサイトもあったが、たぶん違う) この人物について調べてみたので紹介します。 ******************* ・1518年?、キスペ・シサ(後のイネス・ワイラス・ユパンキ)生まれる。 父は11代インカ皇帝ワイナ・カパック。 母はその側室のコンタルワチョで、ワイラス地方の首長の娘でした。 ・1527年頃、ワイナ・カパック死去
傭兵つながりでもう一つ小ネタを。 ホームシックのルーツはスイス傭兵にあったというお話。 スイスといえば傭兵、傭兵と言えばスイス。 産業の乏しいスイスの男たちはみな、出稼ぎよろしく長槍を担いでヨーロッパ中を転戦しました。 アルプスの少女ハイジのおじいさんも昔は傭兵だったとか。 しかしそんな勇ましいスイスの男たちが、しばしば故郷を恋しがって満足に戦えなくなることも。 1688年、 ヨハネス・ホーファー というスイス人医師が、「これは一種の病気じゃね?」と考え、「ノスタルジア」と命名。 ギリシア語の"nostos"(家へ帰る)と"algia"(苦しい状態)をくっつけた言葉だとか。 いわゆる「ホームシック」ですな。 スイス傭兵に限らず、故郷を遠く離れてホームシック状態に陥る人は後にも先にもたくさんいたでしょう。 兵士とか、交易商人とか、船乗りとか。 が、スイス傭兵に特に顕著な現象だったということで
ちょっと調べて面白かったので「アルモガバルス」について紹介します。 アルモガバルスとは、13〜14世紀頃に活躍したスペイン・カタルーニャ地方の傭兵集団です。 キリスト教国とイスラム教国がせめぎ合っていたイベリア半島で、彼らはアラゴン王国に仕えて国境警備に当たっていました。 国境警備と言っても実のところ、無法地帯同然の国境地帯で好き勝手に暮らし、隙あらばイスラム側の町や村を襲撃しては略奪の限りを尽くして風のように逃げ帰る、ということを繰り返していたようです。 「アルモガバルス」とは、アラビア語で「略奪者」「突然襲ってきて荒らしまわる者」という意味の言葉に由来するとか。 彼らの特長のひとつは、その装備。 武器は、短い投げ槍「アズコナ」と、切れ味の良い肉切り包丁「コルテル」。 袖無しの革のチュニックにサンダル。 鎧は無し。 兜はかぶることもあるが、薄い鉄板を編んだような隙間だらけの軽いもの。 以
『ダンス・マカブル』第2巻が発売されました〜〜 ダンス・マカブル 2 −西洋暗黒小史− (MFコミックス フラッパーシリーズ) クチコミを見る 第2巻に収録されてるのは、 ・「聖なる怪物ジル・ド・レ」前編・後編 ・「暗殺の天使と首斬りの紳士」前編・中編・後編 ・「魔女狩り将軍」 の3本です。んっがっふっふ。 1巻と同様、「コミックヒストリア」に掲載時には黒く塗り潰されていた部分もちゃんと見られるようになってますし、「魔女狩り将軍」は未公開の単行本描き下ろし作品です。 大変お得になってますので(?)ぜひぜひお買い上げくださいませ〜 なお、『ダンス・マカブル』シリーズはこれで一応完結となります。 短いなりに、古代から近世まで拷問や処刑にまつわるダークな歴史エピソードをバランス良く盛り込めたかなと思います。 他にもネタ候補はいろいろありましたが、それはまた別の機会に描きたいと思います♪ 以下、書
戦国時代にはいろいろと奇抜なデザインの甲冑が生まれましたが、その中に「仁王胴」と呼ばれるものがあります。 例えばこんなやつ 乳首や肋骨の浮きだしや臍など、裸体をリアルに模した形で、中には肌色に塗られたものもあったとか。 西洋でも、古代ギリシアや古代ローマにはやはり裸体を模した鎧がありますね。 こんなのとか。 ものの本によれば、「仁王胴」も西洋の筋肉鎧と同じように、男らしさや勇ましさを誇示する意味を込めたものだ、と解説されてたりします。 が、どうもニュアンスが違うような… 西洋の裸体型鎧は筋肉ムキムキのマッチョなデザインで、いかにも強そうな感じだけど、日本の「仁王胴」はちょっと違います。 肋骨がやたら強調されてたり、お腹がぽこっとふくれてたりして、どうも名前のわりに仁王像的なたくましさを感じないものが多いです。 まあ、何をもってたくましい、かっこいいと感じるかは文化によって違うので、一概には
『ダンス・マカブル』第13話「暗殺の天使と首斬りの紳士」前編が公開されました〜 こちらからご覧ください〜 (※このエピソードは、いわゆる成人向けコミックではありませんが、一部暴力的または性的な描写が含まれておりますので、閲覧はご自身の判断と責任において行なってください。) 作品の感想がありましたらどうぞこちらまで。 今月の10日頃から公開されていたのですが、直後に大震災が起きたため、しばらく告知のエントリーを書くのは控えていました。 沈んだ気分の時に読むにはあまり適さない類の作品だと思いますので… ********************** この「暗殺の天使と首斬りの紳士」というシリーズは、前中後編の3回に分けてお送りします。 舞台はフランス革命期のパリ。 マラーを暗殺した少女シャルロット・コルデーと、パリの死刑執行人シャルル=アンリ・サンソンのお話です。 まずはシャルロット・コルデーに
これは自分が原稿を描く時に使っている作業チェックリストです。 原稿1話分毎に表計算ソフトで作っています。 (本来人に見せるものではないので、見栄えとかあまり気にせずてきとーに作ってます…) 原稿の工程が進むたびにこのチェックボックスを埋めていきます。 〆切とか、作業に関するメモなんかも描き込んでいきます。 わざわざこういうリスト作るメリットは、進行具合を確認出来るということもありますが、一番大きいのは、原稿がちょっと進むたびに達成感を味わえる、ということです。 「せこっ!」と思われるかもですが、このチェックボックスを埋めていく快感というのは、なかなかバカになりません。 けっこうモチベーションを維持するのに役立ってくれています♪ 上の写真は去年一年分のリストですが、こうして一年分の作業の跡を眺めると、改めて「1年間これだけ仕事したんだ〜」という達成感を味わえます。 達成感がまた次の仕事、次の
儲かる会社にすぐ変わる! 社長の時間の使い方 著者:吉澤 大 販売元:日本実業出版社 発売日:2008-02-28 おすすめ度: クチコミを見る という本を読みました。 序文の「夜中まで働いてるのに儲かってない気がしませんか?」「徹夜自慢のワナに陥ってませんか?」との問いにギクギクッとして、一気に読みました。 おもに中小企業の社長さん向けに書かれた本ですが、個人事業主である漫画家にも十分通じる内容です。 自分の時給はどのくらいなのか把握して、時間効率の良い働き方をしよう。 そのためにには社長(事業主)としてやるべきこととやるべきでないことをしっかり見極めよう、とのこと。 もう少し具体的には、社長が優先的にやるべきことは、 1、効率よく稼ぐビジネスモデル、戦略・戦術を考えること 2、他人にやってもらう仕組みを作ること 3、人脈形成、情報・知識の習得 逆にやるべきでないのは、事務作業、配達・納
2月24日発売の月刊アクション最終号に『星天のオルド タルク帝国後宮秘史』最終話が掲載されました! 月刊アクション 2024年4月号[雑誌] (月刊アクション編集部)月刊アクション編集部双葉社2024-02-24 雑誌の休刊も連載の終了もすでに告知してあった通りですが、改めて「月刊アクション」には創刊から11年間、長くお世話になりました。感謝です。 創刊号に『乙女戦争』第1話が載り、最終号に『星天のオルド』最終話が載るというのも不思議な縁を感じます。 『星天のオルド』最終話ですが、いよいよラスボス・シェ・シィとの直接対決となり、アルの過去の秘密も明らかになり、タルク帝国の歴史にも終止符が打たれます。 大きく広げた風呂敷を畳むのが大変で、終盤は駆け足の展開になってしまいましたが、一応の大団円には辿り着けたと思います。 もっとたくさんの宮妃たちとの夜伽話をじっくりねっちり描きたかったけれど、仕
飛び道具の人類史―火を投げるサルが宇宙を飛ぶまで という本を読みました。 最初は図書館でたまたま手にとってパラパラと読んでみたのですが、すごーく面白かったので買って全部読むことにした一冊です。 これを読んで、飛道具の歴史とはそのまま人類の歴史なんだなあと感じました。 約400万年前、東アフリカの森林で暮らしていた我々人類の祖先は、気候変動によって森を失い、草原の中で生きていくことを余儀なくされました。 普通ならばこの環境変化のために絶滅する運命のはずだったアウストラロピテクスが、それを免れ、生き残ることができたのはなぜか? それはおそらく、石を投げることを覚えたから。 もともと樹上生活に適応していた彼らは、まず2本足で立つことができました。そして、枝にぶら下がるために発達した360度自由に回せる肩と物を掴むのに適した手、さらに木から木に飛び移るために発達した視覚、特に立体視覚を備えていまし
「〜の描き方」なんて書くとヒト様にレクチャーするような偉そーなタイトルですが、そんなんじゃないです。 単に、今大西巷一はこんな感じで使ってますよー、と紹介してみようかなというだけです。コミックスタジオの使い方を解説した本やサイトはとても少ないので、自分のやり方が普通なのか変なのか、上手いのか下手なのかまったくわかりません〜(苦笑) 前置きはこのくらいにして、さっそく始めましょー。 まずは下書き。『おてんば珠姫さま!』の珠姫です。 茶色とか緑とかいろんな色を使っているのは、その方が下書きがごちゃごちゃした時見やすくなるからです。アナログの頃もよく青のシャープなどを使ってました。懐かしいなあ。 コミスタは基本的にモノクロですが、レイヤーの設定でレイヤー毎に色を変えることもできます(レイヤーのプロパティを開いて、表示色を「カラー」にして、黒の代替色として好きな色を選べます)。 下書きの表示を30
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