id:ululun氏に触発されたので、ちょっと。 http://d.hatena.ne.jp/ululun/20080525/1211688587 「夏への扉」を好きですかと問われたら、好きだよと答える。主人公は天才発明家。しかし仲間と女に裏切られた。未来の世界に強制的に送られたものの、そこで復活。過去へと戻り、裏切ったものには復讐し、自分は富と女性を手に入れる。ラストはハッピーエンド。男の願望が詰まったようなSF小説だ。 と、思っていたのだ。再読するまでは。 再読して思ったことは、ダニイがいかに嫌な人間だったかと言うことだ。 ぼくは、何も欲得ずくで会社の指導権を握ったのではない。ただ一筋に、他人に従う身になりたくなかったから−自分自身の主人でいたかったからだ。マイルズは仲間として実によく働いてくれたし、ぼくも充分信用はしていた。しかし、最初この事業をはじめたとき出した資本の六十パーセント