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「美味い不味い」だけで判断するのはチープ。世界に名を轟かす新宿の小さな薬草酒バー「BenFiddich」の美学 開店と同時に全席が予約客で埋まる薬草酒バー「BenFiddich」。この店が唯一無二なのは、薬草酒というジャンルが珍しいから、だけではない。過去や源流に遡り、カクテルの本質を追求する姿勢と、そこに添えられた浪漫的思考。それこそが人を魅了して止まない理由だ。 西新宿の一角にある、看板もない雑居ビル。存在を知らなければ100%通り過ぎてしまうであろう場所に、バー「BenFiddich(ベンフィディック)」はある。 木製の重い扉を開くと、決して広くない店内には薬草やスパイス、それをすり潰すためのすりこぎとすり鉢、100年以上前の古い酒瓶や自家製アブサンの入った巨大な甕......。普通のバーとは明らかに様子が違う。 BenFiddichは、アブサンに代表される薬草酒に特化したバーだ。バ
「働き方」の多様化が進んだことによって、必ずしも仕事が効率化されたわけでない。むしろ求められる知識やスキルはより複雑化していった。本連載では、モデルケースのない時代に自らのキャリアを切り開く次代のリーダーに焦点を当て、「自分の仕事」をいかにしてつくるのか、そのリアルな声を集めていきたい。 「映画」「演劇」「不動産」を柱にエンタテインメントを提供している東宝株式会社(以下、東宝)。映画や演劇を企画製作し、映画館チェーンのTOHOシネマズや演劇劇場の帝国劇場などの劇場を有する「ワクワク」をつくる会社である。日本の映画業界を牽引してきた同社では、アニメ映画の配給も数多く手掛けてきたが、長い休止を挟んでアニメ製作そのものに本腰を入れたのは実は2012年の話。アニメレーベル「TOHO animation」にて、話題作を次々と手掛けている。 そんな東宝で、入社時からアニメをやりたいとアピールし続け、ア
デザイン・イノベーション・ファーム Takramの渡邉康太郎は「コンテクストデザイン」を提唱している。それは、作り手と使い手の立場の区別が曖昧になることであり、いつのまにか消費者が表現者になること。これからの世の中に求められているクリエイティビティとは? 渡邉康太郎が提唱する「コンテクストデザイン」という考え方。同名の著作によると、それは次のような意味合いをもつという。 "──コンテクストデザインとは、それに触れた一人ひとりからそれぞれの「ものがたり」が生まれるような「ものづくり」の取り組みや現象を指す。換言するならば、読み手の主体的な関わりと多義的な解釈が表出することを、書き手が意図した創作活動だ。" コンテクストという言葉は、ラテン語の「コン=共に」「テクセーレ=編み上げる」を語源とする。「作り手と使い手、書き手と読み手、社会と個人が一緒に、ひとつの創作を編み上げられているといい」と語
新型コロナウイルス感染症の影響によって、社会にどのような変化が起きるのか、この先の未来をどう捉え直していくのか。本特集「不確実な未来を生きる言葉」では、さまざまな分野の識者の思考を通して、「不確実な未来」について問う小さなきっかけをつくりたいと考えている。私たちは考え続けることでしか前に進めない、考え続けることが人間の根源的な力だと信じて。 新型コロナウイルスが猛威をふるい、世界に大きな影を落とした。日々状況が変化するなかで、さまざまな分野の識者がどのようなことを思考しているのか。本特集では、さまざまな意見を集積していくことで、なにかヒントとなるような小さなきっかけをつくっていきたい。 初めての小説「デッドライン」が第41回野間文芸新人賞を受賞した、哲学者・千葉雅也に4つの質問を投げかけた。 ※本記事は2020年4月28日にオンラインで取材を行いました 千葉雅也 1978年栃木県生まれ。東
新型コロナウイルス感染症の影響によって、社会にどのような変化が起きるのか、この先の未来をどう捉え直していくのか。本特集「不確実な未来を生きる言葉」では、さまざまな分野の識者の思考を通して、「不確実な未来」について問う小さなきっかけをつくりたいと考えている。私たちは考え続けることでしか前に進めない、考え続けることが人間の根源的な力だと信じて。 新型コロナウイルスが猛威をふるい、世界に大きな影を落とした。日々状況が変化するなかで、さまざまな分野の識者がどのようなことを思考しているのか。本特集では、さまざまな意見を集積していくことで、なにかヒントとなるような小さなきっかけをつくっていきたい。 人間の知覚能力を基盤とした新しい表現の研究開発・問題設計を軸に、社会に新しい価値を提案する活動をする、コグニティブデザイナー/多摩美術大学統合デザイン学科講師の菅俊一に4つの質問を投げかけた。 ※本記事は2
直接対面できなくても、オンラインでビジネスの出会いはつくれる。新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が提言した「新しい生活様式」でも、その実践例としてオンラインでの会議や名刺交換が挙げられた。これからのビジネスネットワーク形成について、改めて考える緊急特集。 Sansan株式会社のデータ統括部門、DSOC(Data Strategy & Operation Center)の分析で、新型コロナウイルスの影響により、Eightユーザーの名刺取り込み枚数が大きく変動していることが明らかになった。 Eightで見られるこの変動は、コロナ禍のビジネスにおいて、対面で会う機会が減っているということを意味している(ここでは便宜上、直接会うことを「対面」とする)。しかし、対面で会えないからといって、出会いをあきらめる必要はない。Zoom、Google Hangoutsなどの会議ツールや、Eightの名刺交
2019年12月、デジタルハリウッド大学駿河台キャンパスで開催された公開実験イベント「音で脳に働きかけるBrain Music」に潜り込んだ。音楽を聴くだけで集中力は上がるのか。脳神経科学者 藤井直敬が関心を寄せる「無意識への働きかけ」から、まだ見ぬ人間の可能性を探る。 突然だが、読者の方々は普段どんな時に音楽を聴いているだろうか。 朝、満員電車に揺られながら? 仕事に集中すべく外界の音を遮断する時? あるいは心地よい眠りにつくための"入眠剤"として? 目的やシチュエーションはさまざまでも、あらためて振り返ってみると、音楽を聴くためだけに時間をとるケースは実はあまりないことに気づく。多くの場合、ぼくらは「●●しながら」「●● × 音楽」という形で音楽を視聴している。 では、そうやって聴いている音楽は「●●」のパフォーマンスとどのような関係があるのか。特定の音楽を聴いたら気分が上がるとか、逆
はじめまして。ブランド戦略とデザイン戦略を総合的にサポートする会社「ビスポーク」の代表、長田敏希と申します。私はブランドコンサルタントとして、日本全国にあるさまざまな企業のブランディングをお手伝いしています。 長田敏希 株式会社ビスポーク代表取締役 CEO/東京農業大学 非常勤講師 地域ブランド戦略領域/一般社団法人フードサルベージ代表理事/ブランドコンサルタント・クリエイティブディレクター クライアントとの丁寧なヒアリング(対話)を重視しながら、組織の理念作成からBI(ブランド・アイデンティティ)開発、内外に向けたクリエイティブ開発まで、クライアントが対面している状況、市場環境を加味し、企業に合わせた隅々までフィットするコンサルティングを提供。世界三大広告賞のカンヌライオンズ、The One Showをはじめ、D&AD、NY ADC、iF デザイン賞、グッドデザイン賞、毎日広告デザイン賞
前編に続いて「Sansan Innovation Project 2019」内のセッション「自己紹介のイノベーション」のレポートをお届けする。 一人目の登壇者である横石崇が扱ったのは、他人から「あなたは何をしているのか?」「あなたは何者か?」と問われて始まる自己紹介。このような質問に対してどう返せば、自らの人生の目的を自然な形で相手に伝えることができるかを考えた。 一方、二人目の福井康介が取り上げるのはその逆。自分で自分をプレゼンテーションするシチュエーションについて考える。「自分は凡人。それを伝えるだけで自分が何者かをみんなが理解し、応援してくれるような立派な肩書きはない」と語る福井だが、「凡人には凡人ゆえに人に応援してもらえる可能性がある」とも話す。 凡人はどんな自己紹介をすれば人に応援・共感してもらえるだろうか。 「理解される」ではなく「覚えられる」ことがゴール 福井はまず、横石が立
「What do you do? あなたは何者か?」と問われた時に、どう答えるか。「私は〇〇(職業)です」では、パーパスの時代には不十分だという。 3月14日、15日に都内で開催されたカンファレンス「Sansan Innovation Project 2019」から今回は「自己紹介のイノベーション」と題されたセッションの内容を前後編でお届けする。 自己紹介になぜイノベーションが必要なのか。誰もが当たり前に行う自己紹介という行為だが、「実はそんなに簡単なものではない」と登壇者の一人・横石崇は言う。 そもそも人はなぜ自己紹介をするのか。古今東西さまざまな自己紹介の実例と文献に当たったという横石が出した結論は「自分が平凡だから」。非凡な人はわざわざ自分を紹介しなくてもすでに十分に知られている。だから自己紹介をする必要があるのは凡人だけ。だがここに一つのジレンマが生じる。平凡な自分を紹介したところ
革新的なプロダクトは複雑な知識から生まれる。ただ個人が習得できる知識量には限界があるため、おのずと集団に蓄えていくことが求められる。MITメディアラボの最新研究によると、データを分析して知識の流れを可視化することにより、集団で学ぶ力は進化できるという。 リモートでも働ける時代に、オフィスはどう進化できるか? 特集「職場再考」導入編で掲げたその問いを探るうえで、そもそも「物理的に人と人が近くにいることでしか得られないものは何か?」について考えてみたい。 マサチューセッツ工科大学のセザー・ヒダルゴによると、それは「複雑な知識やノウハウ」だという。ヒダルゴがMITメディアラボで主導するコレクティブラーニング・グループでは、さまざまなデータを分析して集団における知識の蓄積を可視化し、チーム、組織、都市、さらに国家がどのように学習を行うかを研究している。 国ごとに蓄積された知識を計測する手法として、
立派なビジョンも強烈な原体験もない。でも出会いに恵まれ、会社は変われた──平安伸銅工業 三代目・竹内香予子 年々売り上げが落ちていた突っ張り棒メーカーの後を継いで、いったい何ができるか? 「LABRICO」と「DRAW A LINE」、2つの新ブランドを立ち上げた竹内香予子は、社内にはいなかった「革新が得意な人」との出会いが成功のきっかけになったという。 看板商品か、門外不出の技術か、はたまたビジネスパートナーとの関係性か。当たり前だが、跡を継ぐというのは何かしらのものを先代から引き継ぐということである。確固たるモノがあるぶん、ゼロから起業するよりリスクが小さいという考え方もあるだろう。一方で、まっさらな状態から自由に発想するのと比べて、ありものに縛られる難しさもある。ましてや、引き継いだものが二進も三進もいかないものだったとしたら──。 大阪市西区にある平安伸銅の三代目社長・竹内香予子が
「日本の工芸を元気にする!」をビジョンに掲げ、GINZA SIXや東京ミッドタウンなど、全国50店舗以上に直営店を展開する中川政七商店に、初めて創業家以外の社長が誕生した。元社長秘書。13代中川政七の側でそのカリスマ的な経営手腕を見てきた新社長は、いま何を守り、何を変えようとしているのか。 町へ出て、ぶらぶらとお店を見てまわる。ふと、開放的で清潔感のある店構えに目がとまる。あ、素敵。ちょっと入ってみよう。 お、天然素材のアームカバーがある。欲しかったけど化繊のものばかりで気に入るものがなかったんだった。わあ、こっちの猫はとってもキュート。九谷焼の豆皿、猫好きの彼女が喜びそう。 いくつかの心惹かれる出合いがあって、お店の看板をふと見ると「中川政七商店」と書かれている。そんな経験を何度か繰り返し、その古風な屋号は、すみずみまで気配りの行き届いた暮らしの道具が並ぶ、安心できるお店として記憶される
お茶に魅了されてスウェーデンから移住し、日本茶インストラクターの資格を取得。こだわりの茶器とシングルオリジンの茶葉を携え、嗜好品としての新しい魅力を国内外に発信している。そんな、青い目の日本茶伝道師がお茶を淹れながら語る、BNL日本茶特集の導入編。 「東京中の日本茶カフェをめぐって出合えなかったら、諦めようと思っていました」 日本茶を仕事にしたい──その一心でスウェーデンから日本へ留学したブレケル・オスカル。高校生で初めて煎茶を飲んだ時に感じた日本茶の可能性、その奥深さ。「日本に行けばもっと多様で豊かな日本茶の世界が広がっているはず」と期待したが、目の前にあったのは意外にも平板な世界だった。いろんな産地のお茶を飲んでみたが、おいしくはあっても、どれも似たような味や香りだったのだ。 帰国まで残り数週間になった時、2日間の予定で東京へ。そこで1軒の日本茶カフェを訪れる。表参道にある「茶茶の間」
中編では逆に、「強いつながり」と〈結束〉のネットワーク構造の強みに関する研究を取り上げたうえで、ブロードウェイ・ミュージカルの社会ネットワークを分析した研究結果を紹介。〈橋渡し〉と〈結束〉のバランスが取れたネットワーク構造こそが、作品の成功に最もつながりやすい理由について確認しました。 後編では、組織の情報環境によって、最適な〈橋渡し〉と〈結束〉のバランスは変動することを提示した注目の理論を紹介します。2011年にマサチューセッツ工科大学の社会学者シナン・アラルとマーシャル・ファン・アリスティンによって発表された、「多様性-帯域幅のトレードオフ理論 (diversity-bandwidth tradeoff theory)」です。 従来の認識では、〈結束〉のネットワーク構造において、自分とつながっている人は、他の人ともつながっている確率が高く、冗長性が高まるため新情報は得られにくいとされて
先日公開した前編に続いて、Eightの運営会社であるSansan株式会社のデータ化およびデータ活用組織、Data Strategy & Operation Center(DSOC)の研究員、前嶋直樹の寄稿記事、中編をお届けする。 前嶋は大学院時代に社会ネットワーク理論を学び、現在、名刺交換の織りなすネットワークの価値を最大化するためのサービス開発に取り組んでいる。ビジネスの世界では、まだあまり知られていない研究なども紹介しながら、論文に馴染みの薄いビジネスパーソンでも理解しやすい言葉でまとめてもらった。 前編では「弱いつながり」の構造的な本質は〈橋渡し〉的なネットワーク構造にあることを説明し、それを社会に実装するときに注意すべき点についても紹介した。今回の中編では、逆に「強いつながり」の強みに関する研究を紹介し、ネットワーク構造的には〈橋渡し〉に対する概念である〈結束〉の強みについて解説す
弱いから有益なのではなく、つながっていない者同士をつなぐ「橋渡し」こそが本質である。Sansan株式会社のデータ化およびデータ活用組織、Data Strategy & Operation Center (DSOC) の研究員、前嶋直樹が解説。前編・中編・後編の3つの記事に分けてお届けする。 SNSが普及し、より多くの人と継続してコミュニケーションが取れるようになったことにより、1970年代に社会学の分野で提示されていた「弱いつながり」の価値に、最近あらためて注目が集まっている。 3月に開催した「人のつながりで、仕事に変化を起こすには」をテーマにしたBNLのトークセッションでも、いま本当にビジネスに役立つのは「弱いつながり」なのか、それとも「強いつながり」なのか、について議論が白熱した。 しかし、そもそも「弱いつながり」という考え方は、社会ネットワーク理論の研究から出てきたものである。そこで
時代が急速に変化するいま、インプットされた情報の多くはあっという間に「知識としての旬」を過ぎてしまう。お飾りの知的武装はもう役に立たない。自分だけの武器になる「したたかな知性」を身につける術を知るべきだ。 誰もが簡単に情報収集できるようになり、「知る」ことの価値はもう昔ほど高くはない。これからは「大量の知識」よりも「自分だけの知性」が必要になるのではないか。でも、一体どのように学べば身につけることができるのか。 そのヒントとなりそうなのが、BNL Books Vol.6でも紹介した山口周の著書『独学の技法』だ。 山口が今のキャリアを掴んだ背景には、彼自身が独自に構築した「独学の技術体系」の存在がある。マーケティングも経営学も、組織論も心理学も全て、どこかで習うのではなく、独学で身に付けたという。その「独学の技術体系」は、独学を4つのモジュールからなるシステムとして捉えている。 通常、「学び
「出会う、が、世界を変えてきた」をテーマに、歴史を動かしたビジネスの出会いを特集する新セクション「BNL History」がスタート。初回はヤマハ。創業者の山葉寅楠に、米国製オルガンの修理と11歳の天才技術者を紹介した、樋口林治郎を中心に創業の歴史を紐解く。 BNL Historyスタート いま世界中にビジネスを展開するグローバル企業も、最初は小さな"スタートアップ"だった。 ずっと順風満帆で大きくなった会社などない。必ずどこかで大きな障壁を乗り越えた瞬間がある。歴史を辿れば、そのイノベーションの契機には、偶然の出会いがあるのではないか。 新セクション「BNL History」では、さまざまな企業の歴史を紐解き、ビジネスにおける、人と人の出会いの価値に焦点を当ててみたい。 Top Photo: "cloud carpet 2017 May 17" by GP Witteveen (CC B
人生100年時代を生きる私たちは、一生学び続けなければいけないだろう。問題は、どう学ぶのか。無駄なく知識を使いこなす超実践的な独学システムを紹介する。 読みながら、いますぐ実践したいと思った──BNL編集部の選定理由 仕事人生80年といわれるいま、ビジネスパーソンの間では、学び続けることへの意識が高まっているようだ。 新しい時代の人生戦略を説いた『LIFE SHIFT』の著書で、英ロンドン・ビジネススクール リンダ・グラットン教授は、日経ビジネスONLINEのインタビューで次のように語っている。 これからは自分のキャリアを途中で何度も刷新させる必要があります。仕事を一旦中断し、学校に通うなどして学び直す。新しいスキルを身につけることで労働市場での価値を高める。 <中略> 私は63歳になりますが、毎日が学習です。常にメモとペンを持ち歩いています。誰もが生涯を通じて学ぶ時代です。これだけテクノ
「Soup Stock Tokyo」を立ち上げ、アートコレクターとしても知られる遠山正道は、近年、次々と新業態に挑戦している。プロデュースする店は作品からインスピレーションを受けることもあるという。最近は「アートの領域にビジネスの文脈を入れ込む」試みも行っている。 去る3月11日、東京・神田の3331 Arts Chiyodaで開かれたアートフェア「3331 ART FAIR 2018」のトークイベントに株式会社スマイルズ代表取締役社長、遠山正道が登壇した。テーマは「衣食住≒アート」。 遠山のアートとの関わり方は多面的だ。コレクターでアートラバー。自らの作品で個展を開いたこともある。事業家としては、現代アートと美食が融合したレストランの経営や、セレクトショップの空間デザインを現代美術家に委託するなど、アートの見識を生かしたビジネスを行っている。 「自分の領域の中にアートという文脈を入れ込ん
ビジネス書の要約記事をお届けする新セクション「BNL Books」がスタート。初回は、組織開発・人材育成を専門とするコンサルタント、山口周の新書を紹介する。 正解を出す技術ではもう戦えない──BNL編集部の選定理由 長らく、ビジネスの意思決定において大事にされてきたのは「論理」や「理性」だった。しかし、それだけに頼っていては、みんな同じ正解に辿り着いてしまう。 多くの企業が競合との差別化に苦しむなか、iMacやiPhoneなど、次々と革新的なプロダクトを生み出したアップルを率いていたのは、「直感」や「感性」を大切にする経営者、スティーブ・ジョブズだった。彼のことをアーティストだと評する人は多く、ジョブズの伝記を著したウォルター・アイザックソンは、レオナルド・ダ・ビンチとの共通点まで挙げている。 いまや、その影響は教育の世界にも変化をもたらしている。「美意識」というワードを本のタイトルに用い
未来の自分がアイデアを考える助けになる「メモの使い方」の解説書を紹介する。Eightでも名刺にメモを付ける際の参考になるだろう。 雑多な情報をまとめ、アイデアに変える『すごいメモ。』──BNL編集部の選定理由 この本のタイトルを見たとき、「メモ」という単語に「すごい」と付いている違和感から、興味を惹かれた。メモといえば、新人が先輩のアドバイスを忘れないためのメモや、議事録などのイメージがあったからだ。 『すごいメモ。』では、そうしたイメージを覆す、企画立案やプレゼンテーションに役立つ、メモの使い方が紹介されている。未来の自分がアイデアを考える助けになるメモのまとめ方や、企画を有効に伝えるプレゼン資料の作り方などが分かる。 なかでも第1章の「デジメモ検索」では、デジタルサービスを使ったメモのまとめ方を解説しており、Eightでも名刺にメモを付けるときの参考になるだろう。アイデアが必要なとき、
「とりあえず飲み会」の人脈づくりに物申す──LinkedInの新代表・村上臣が説く、世界標準のネットワーキング 2017年末、国内不振のLinkedInへ移ったYahoo! JAPAN "モバイルシフト"の立役者は、いま何を企んでいるのか。「Facebookはビジネスに最適ではない。飲みニケーションの延長だ」と語り、Eightに共闘を呼びかける。 ヤフーの元執行役員で、CMO(Chief Mobile Officer)としてYahoo! JAPANの"モバイルシフト"を推進してきた村上臣が昨年11月、LinkedInの日本法人代表に就いた。このニュースは業界関係者らから驚きをもって受け止められた。 というのも、公表されているLinkedInの国内ユーザー数は100万人を超える程度。同時期に日本に上陸したFacebookの2800万人からは大きく水をあけられているのが現状だ。世界では5億30
BNLは、働き方の祭典「Tokyo Work Design Week」で、Eightのプロモーション動画を手がけたクリエイティブディレクター・原野守弘をメインゲストに迎えてトークイベントを開催した。次々と話題作を生むクリエイターが「愛と尊敬」をテーマに語った、注目の講演をリポート。 世界的な広告賞の常連である原野守弘は先日のBNLのインタビューで、「広告とは見る人の感性を信じて、愛と尊敬でつながるためにコミュニケーションすることである」と語った。 仕事をする上で「愛と尊敬が大切である」と言われれば、「それはその通りだ」と多くの人が答えるだろう。あるいは「その通りだ」と思いつつも「愛と尊敬」以外のもの、例えば数値目標の達成が優先される日々に、忸怩たる思いを抱いている人もいるかもしれない。 しかし原野が「愛と尊敬」という言葉で意味するところは、このようにして多くの人が使う場合とは少々異なるのだ
「いいアイデアの9割は社外から集まる。では明日は誰と会うべきか?」石川善樹が説く、ビジネスネットワークの法則 社内でトライ・アンド・エラーを繰り返すのは時間の無駄で、社外のアイデアを拾いに行く方が明らかに効率的だという研究結果がある。では明日からいったい誰に会いに行くべきか。名刺の本質と未来を研究する石川善樹が、人脈を活かした最新のアイデア発想法を語る。 Eightブログで2016年8月からスタートしたインタビューシリーズ、「ビジネスネットワークのものさし」では、以下の問いを掲げ、Eightを活用して第一線で活躍するビジネスパーソンを取材する。 自分のビジネスネットワークを効果的に活用している人は、 「名刺の枚数」という“ものさし”だけで、 引き出しに眠る名刺の束を数えて満足してはいないはずだ。 彼らはいったいどんな”ものさし”を持っているのだろうか。 シリーズ初回で取材した浜田敬子(AE
IDEOのようなクリエイティブな発想ができるチームは、いかにしてつくれるのか。IDEO Tokyoの石川俊祐によると、各人が自身の強みを「クラフト」として磨き「ゴール・オリエンテッド(目的志向)」で活動することによって、会社のクリエイティビティは高められるという。 なぜ多くの企業が「IDEO(アイディオ)」に相談するのか。きっとそこには、少数ながら各々がユニークなスキルを備えた精鋭のメンバーが揃っていて、自社内では思いつかないようなクリエイティブなアイデアを提案してくれる。そう期待しているからではないだろうか。 例えば、明治の案件では、当初『チョコレートの新しいパッケージを考えてほしい』と依頼されたが、『チョコレートの体験自体を変える方法を考えたら面白くありませんか』と提案し、新製品の方向性を決定づけた。それをきっかけに会社全体の風向きが変わり、社内にチョコレートを食する体験を考えるチーム
優れた広告は「愛と尊敬」から生まれる──クリエイティブディレクター・原野守弘、世界標準のブランディングを語る Eightのプロモーション動画を手がけ、広告賞カンヌライオンズでブロンズライオンを受賞した原野守弘。彼のことを『広告批評』元編集長の河尻亨一は、日本の広告業界における"変人"だと称する。優れた広告は、必ず「愛と尊敬の連鎖」の中に成立していると言う彼の真意に迫る。 「見る人の感性を信じて、愛と尊敬でつながるためにコミュニーケーションをする。それが広告というものだと思うんですよね」 こう語るのは原野守弘。広告キャンペーンを手がけるだけでなく、製品開発からメディア企画、さらには経営戦略や事業計画の立案にも携わるクリエイティブディレクターだ。 原野が手がけたコンテンツは、日本だけでなく海外で高く評価されるものが多い。NTTドコモ「森の木琴」やOK Go「I Won't Let You Do
なんでもネットで自己完結できる現代において、いかに会話がビジネスにとって重要なのか。商社マンから転身した注目の落語家を迎えて、以前BNLに登場した宇田川元一(埼玉大学大学院准教授)と、森山和彦(CRAZY代表)を交えて語り合った90分を、3回に分けて公開。 経営学者の宇田川元一は、BNLが過去に行ったインタビューの中で、組織を変える力は「語り」の中からしか生まれないと言った。人と人とがともに何かにあたる時、そこにはおそらく、常に何かしらの対話がある。ビジネスネットワークを考えるうえで、ぼくらは「語り」について、もっと考えなければならない。 そこで今回は、落語家の立川志の春、CRAZY代表の森山和彦との3者鼎談という形で、「語り」がイノベーションにどのように寄与するかということについて、さらに掘り下げてもらった。語りのプロと、革新的な経営者と、気鋭の経営学者。3者による異色のイノベーショント
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