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都知事選
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混迷する世界はどう動くのか。池上彰氏が見通す人気新書シリーズ第15弾『知らないと恥をかく世界の大問題15 21世紀も「戦争の世紀」となるのか?』(角川新書)から一部抜粋して、停滞を続ける中国経済について紹介する。 異常だったマンションブーム アジアで注目といえばやはり中国です。 これまで、世界経済を牽引してきた中国ですが、このところ経済成長に急ブレーキがかかっています。過去の成長エンジンが使い果たされたのです。 2023年には、外国の投資家の撤退やムーディーズ格付け見通しの引き下げなどがあり、中国への投資意欲は引き続き減退するとみられています。 中国はこのところずっと日本の貿易相手国1位でした。世界は中国の爆買いに期待し、多くの国が経済的に中国に依存してきました。中国がコケると、世界経済にも大きな影響があります。 中国の失速の一番大きな原因となっているのが、不動産、とくにマンション購入の停
前編記事『朝日新聞福島総局長の捏造疑惑炎上ではっきりした「不安な空気」を創っては拡散する「風評加害者」の正体』では、朝日新聞の4月21日付記事アナザーノートに見られた、捏造を疑われるなど多数の問題について指摘した。後編では、筆者が5月4日に朝日新聞に送った質問状の内容と得られた対応について具体的に記していく。 不当な印象操作への「説明責任」 筆者が朝日新聞に送った質問書は、以下の通りである。 〈 4月21日付の朝日新聞福島総局長大槻規義記者による記事、アナザーノート『「総代で卒業の被災者」その注目がつらい 茶番に苦しんだ子どもたち』において、捏造を疑われる報道がありました。 この報道を巡りSNSでは「炎上」しており、避難や風評を経験しいまも苦しむ福島の被災者などからは重大な事実誤認がある、被災地を傷つける報道被害だという旨の声が殺到しています。事実関係を独自に調査した投稿の一つ、福島県議会
根性論を押しつける、相手を見下す、責任をなすりつける、足を引っ張る、人によって態度を変える、自己保身しか頭にない……どの職場にも必ずいるかれらはいったい何を考えているのか。発売たちまち5刷が決まった話題書『職場を腐らせる人たち』では、ベストセラー著者が豊富な臨床例から明かす。 〈私が定期的にカウンセリングを行っている金融機関で、20代の男性行員のことで相談を受けた。この男性は、「最近、一流企業の〇〇会社の社長さんと会ってさ」「僕は有名な△△大学の出身でさ」などと言っては、いつも相手を見下す。そのため、ほとんどの同僚が辟易しているのだが、本人はまったく気づいていないらしく、相変わらず学歴をひけらかし、自分が偉い人を知っているという話を繰り返すそうだ。〉(『職場を腐らせる人たち』より) 〈IT系企業に勤務する40代の男性課長は、自分の上司に対する態度と部下に対する態度が全然違う。部長や役員に対
米金利上昇が直撃…! 農林中央金庫が外国債券の運用で2兆円を超える含み損を抱え、2025年3月期に1兆5000億円の最終赤字に転落する見通しとなり、全国の農協関係者や農林水産省幹部らの間に激震が走っている。 巨額赤字はリーマン・ショック後の2009年3月期以来16年ぶりとなるが、ハイリスク・ハイリターンを求めて米証券化商品への投資を焦げ付かせた当時よりも、事態は深刻と言える。 リーマンの教訓から、満期まで持ち続ければ元本が返ってくる米国債などに投資を集中させてきたにもかかわらず、今回は米金利の急激な上昇と高止まりに直撃されて含み損が膨らみ、「安全かつ確実にリターンが上げられる」(農中幹部)はずだった投資戦略も破綻した。
藤井を泣かせた男 「何度も対戦しましたが、たっくんは小学生の頃から受けが強かった。彼の特徴というか、持ち味が、今回の対局だけではなく全5局を通じていかんなく発揮されたと思います。それにしても、いつかタイトルを取ると思っていましたが、これほど早いとは」 幼なじみの快挙に喜びつつも驚きを隠せないのは、早稲田大学法学部4年生の川島滉生さんだ。 藤井聡太(21歳)、伊藤匠(21歳)という同学年の天才2人が戦う将棋の叡王戦5番勝負。注目の第5局が6月20日に行われ、挑戦者の伊藤七段が藤井叡王を下し、対戦成績を3勝2敗として叡王のタイトルを獲得した。 「絶対王者」藤井にとって初めての失冠。全タイトルを独占する八冠時代は254日で終わり、「1強時代が終わり、同学年の2人がタイトルを競い合う」という新時代の到来を予感させた。 両者の関係性を語るとき、必ず取り上げられる有名なエピソードがある。2012年1月
脳卒中だけじゃない 今年の1月から3月にかけて、アメリカで2本の衝撃的な研究論文が立て続けに発表された。 (1〈ペットボトル飲料には大量のマイクロプラスチック(以下MP)が含まれている〉 (2)〈MPが体内にあると、脳卒中や心筋梗塞を引き起こしやすい〉 この両者を組み合わせてペットボトル飲料と脳卒中の関連性を疑い、飲むのをやめる医師が続出しているのだ。口に入れるたびに少しずつ体内に溜まっていくMPやナノプラスチック(MPよりさらに微細なプラスチック。以下NP)だが、関連が疑われているのは脳卒中や心筋梗塞だけではない。 「MPやNPが血管に入ると、血流に乗って血液が集まりやすい肺や肝臓、妊婦の胎盤などに蓄積されるため、そこで重篤な疾患を引き起こしてもおかしくない。とくにNPはサイズが小さくて体内のさまざまなバリアをすり抜けてしまうので、体の至る所で悪さをしかねません」(済生会熊本病院の橋本洋
熱で溶け出して体内へ 約5g――たった1週間で、人間の体内に入り込むマイクロプラスチック(以下MP)の重さだ。2019年にオーストラリアのニューカッスル大学が行った研究によると、私たちは毎週、クレジットカード1枚に相当するプラスチック粒子を摂取しているという。 ペットボトルやビニール袋、ストローなど、現代社会はプラスチック製品であふれている。至る所で発生したMPやナノプラスチック(MPよりさらに微細なプラスチック。以下NP)が、食べ物や空気、さらには皮膚を通じて体内に侵入しかねない。 しかしちょっとした工夫を凝らすだけで、その量を格段に減らすことができる。脳卒中などの疾患リスクを下げるためにも、今日からすぐに実践できるアイデアを紹介していこう。 前章からも明らかなように、ペットボトルを買う頻度を減らすのがもっとも近道だろう。東京農工大学教授の高田秀重氏も、その知恵を実践している一人だ。 「
目に見えない微細なプラスチックが死に至る病を引き起こしている――このほど発表された論文が、現代医学を大きく進歩させるかもしれない。ペットボトル飲料と脳卒中、その関連性を解き明かす。 死亡リスクが約4.5倍に 「もうペットボトル飲料は飲みません!」 ハーバード大学出身の内科医サウラブ・セティ氏が高らかに宣言する動画が、ネット上で話題を呼んでいる。奇天烈な主張と思うかもしれないが、最先端の研究に通じた医師たちの間では新たな「常識」になりつつあるようだ。 今年の1月から3月にかけて、アメリカで2本の衝撃的な研究論文が立て続けに発表された。 (1)〈ペットボトル飲料には大量のマイクロプラスチック(以下MP)が含まれている〉 (2)〈MPが体内にあると、脳卒中や心筋梗塞を引き起こしやすい〉 この両者を組み合わせてペットボトル飲料と脳卒中の関連性を疑い、冒頭のセティ氏のように飲むのをやめる医師が続出し
あの時代になぜそんな技術が!? ピラミッドやストーンヘンジに兵馬俑、三内丸山遺跡や五重塔に隠された、現代人もびっくりの「驚異のウルトラテクノロジー」はなぜ、どのように可能だったのか? 現代のハイテクを知り尽くす実験物理学者・志村史夫さん(ノースカロライナ州立大学終身教授)による、ブルーバックスを代表するロング&ベストセラー「現代科学で読み解く技術史ミステリー」シリーズの最新刊、『古代日本の超技術〈新装改訂版〉』と『古代世界の超技術〈改訂新版〉』が同時刊行され、続々と増刷されています! それを記念して、両書の「読みどころ」を、再編集してお届けします。今回も前回に引き続き、奈良時代以来、日本で培われてきた伝統の“高層建築”について見ていきます。 無惨な姿に…それでも倒れなかった 前回の記事で、数百に及ぶ木塔が破壊された歴史がある中、「地震によって倒壊した例」がほとんど皆無であるということを述べ
不安な世の中で、毎日の仕事や生活に疲れている私たちが、改めて問い直したい命への想い。そんななか、「生きる力」や「幸福」をうたい、生きる喜びを味わえるアート名言集が刊行され、発売後即重版をして話題になっている。 ことばを寄せたのは、詩人であり、『マザー・グースのうた』、スヌーピーシリーズ『ピーナッツ』の翻訳でも知られる谷川俊太郎さん。動物や植物を美しく精緻に描いたのは、イラストレーターの宮内ヨシオさん。二人のコラボレーションが、見る人に安らぎと希望を与える本を生み出した。 そこで、92歳の谷川俊太郎さんに、『生きてるってどういうこと?』で綴られた珠玉のことばの重みと、命の輝きについて伺った。 戦争の体験者として、今の戦争に思う アート名言集『生きてるってどういうこと?』は、「生きる力と生命力について」がテーマとなっている。 世界では、昨年からウクライナ戦争が長引き、年が明けたばかりの1月1日
中国で台頭する「排外主義」 6月10日、中国北東部の吉林省の公園で米アイオワ州コネール・カレッジの講師4人が刺される事件があった。 前編「中国で「アメリカ人講師」刺傷事件が発生し、習近平の権威が失墜…!経済無策で「落ちた中国」と「排外主義」の不穏な関係」で紹介したように、4人の命に別状はなかったが、ロイター通信、BBC、CNN、NHKなど西側主要メディアはこの事件をいち早く報道し、話題となっている。一方で、中国の国営メディアは、事件をほとんど報じていない。
アメリカ大統領選までのタイムリミットが迫るウクライナ ロシア・ウクライナ戦争の戦況は膠着している。アメリカなどに提供された兵器をロシア領内の目標に対して私用することが「許可」されたといったニュースもあったが、劇的な変化をもたらす要素には見えない。ゼレンスキー大統領は、イタリアのG7会合やスイスで開催された「平和サミット」を続けてこなしたりして、外交を通じた支援の維持拡大に向けた努力にも余念がない。だが支援国と懐疑的な国の構成や様子に変化はなく、こちらも膠着状態だ。 そもそも昨年夏前から「反転攻勢」を仕掛けたのは、アメリカの大統領選挙の選挙戦が本格化する前に、戦場で武器支援の結果を出しておきたかったからだろう。その成果は芳しくなく、責任を取る形でザルジニー総司令官が更迭された。ただしこれは政策の変化を意味せず、戒厳令を根拠にした大統領任期の無期限延長状態に入ったゼレンスキー大統領は、従来の姿
【独自】「小池43.6」「蓮舫32.1」都知事選の自民世論調査の数字を公開する…小池が圧倒的優位、石丸元市長は圏外 小池自身も世論調査を実施 6月18日、東京都知事選に立候補を決めた小池百合子知事と野党系の蓮舫参議院議員がそれぞれ公約を発表した。「現代ビジネス」は、小池知事を支援する方針を打ち出した自民党の世論調査の数字を入手した。その数字は以下の通り。 6月1日〜2日実施 小池 43.1% 蓮舫 33.0% 6月8日〜9日実施 小池 40.3% 蓮舫 34.6% 6月15日〜16日実施 小池 43.6% 蓮舫 32.1% 小池知事が最大で11%、最小で6%、優勢の数字となっている。石丸伸二氏は一桁台の数字で、当選圏外の予測。 小池知事の陣営は、出馬表明直前に世論調査を独自に実施している。その結果は、投票率が55%前後を想定した場合、小池が少なくとも250万票、蓮舫氏は170万票というもの
日本人が当たり前のように受け入れてきた、「いい大学、いい会社、いい人生……」という価値観。しかし、『10年後のハローワーク』の著者である川村秀憲氏は、こうした常識はこれからは通用しないと警告する。AI(人工知能)の登場によって、ホワイトカラーと呼ばれる人々の仕事はどう変わっていくのか。人工知能研究者の立場から近い未来を予測する。 私たちの多くは長い間そう考えてきましたし、自分自身もそう言われて育ってきました。そして、他人に対してもそのような評価尺度を適用しています。 さらに、子どもをその流れにつつがなく乗せることこそ、「親がしなければならない正しい教育」だと考えてきた感があります。むしろ、それが当然とされた時代が長すぎ、もはや選択する以前に無思考、無批判になっていたのかもしれません。 難しいのは、長い間常識とされてきたこと、とくに教育という人の一生を左右するかもしれないフレームを変えるのは
国立社会保障・人口問題研究所が最新の将来推計人口を発表し、大きな話題になった。50年後の2070年には総人口が約8700万人、100年後の2120年には5000万人を割るという。 ただ、多くの人が「人口減少日本で何が起こるのか」を本当の意味では理解していない。そして、どう変わればいいのか、明確な答えを持っていない。 ベストセラー『未来の年表 業界大変化』は、製造・金融・自動車・物流・医療などの各業界で起きることを可視化し、人口減少を克服するための方策を明確に示した1冊だ。 ※本記事は河合雅司『未来の年表 業界大変化』から抜粋・編集したものです。 日本から「全国紙」が消える日 対面販売ではなくとも、地域の商圏縮小の影響を直接受ける業種がある。会社名に都道府県名を冠した「ご当地企業」である。 代表的なのは地方銀行やカーディーラーのように地区割りされた各種の販売代理店だ。広い意味では地方国立大学
デパート屋上の“本格うどん” 「かるかや」が閉店する――。 まさか、そんなことがあり得るのか? そのニュースが飛び込んできた今年5月。6月30日にその歴史に幕を下ろすとは信じられないが、矢も盾もたまらず、気づけば池袋西武の屋上にいた。 「かるかやってなに?」という方には何のことか分からないだろう。 同店は、松重豊主演のドラマ版で人気を博した『孤独のグルメ』の原作漫画に登場したうどん店のモデルとされている。デパートの屋上で食べられるうどんとは思えないクオリティで、当時のB級グルメブーム、その後の讃岐うどんなどのご当地グルメブームの中でも都内の貴重な本格うどん店として根強い人気を保ってきた。 筆者がその存在を認識してから30年以上、ずっと屋上にあって当たり前だと思った風景が、突如目の前から消える……。そう考えると、その衝撃度も想像がつくはずだ。 かるかやは昭和43年(1968年)に、西武池袋本
明治維新以降、日本の哲学者たちは悩み続けてきた。「言葉」や「身体」、「自然」、「社会・国家」とは何かを考え続けてきた。そんな先人たちの知的格闘の延長線上に、今日の私たちは立っている。『日本哲学入門』では、日本人が何を考えてきたのか、その本質を紹介している。 ※本記事は藤田正勝『日本哲学入門』から抜粋、編集したものです。 不可思議な「言葉」 一般に「言葉とは何か」ということを考えてみると、二通りの理解が成り立つように思われる。 第一に考えられるのは、言葉は、考えるための、あるいは考えたものを表現するための道具である、という理解である。つまり言葉は、あらかじめ存在している思考の内容──それは日本語とか英語といった具体的な言語、自然言語以前のものと言わざるをえないであろう──に形を与えるものであるという考えである。 それに対して、第二に、思考は言葉を通してはじめて成立するのであり、言葉は思考の単
2007年東京都知事選挙に出馬した際、「日本国政府の転覆」を主張する過激な政見放送で一躍、時の人となった“革命家”外山恒一氏。 2016年東京都知事選挙時の政見放送で行われた立花孝志氏の「NHKをぶっ壊す!」や後藤輝樹氏の「伝説の放送禁止用語連発」のパフォーマンスなどの先駆け的な存在として知られる外山氏が、このたび、東京・高円寺にバーを開いたのだという。 その名も「BAR人民の敵」(5月14日オープン)。「つばさの党」の選挙妨害や日本政治の現状について、“革命家”はこう捉えているという。 「そもそも選挙に期待していない」 「衆院東京15区補選での『つばさの党』の乱暴狼藉、愚行蛮行が問題になりましたが、不本意ながら支持せざるをえません。そもそもロクでもないNHK党の分派だし、私と違って芸風にユーモアがなく、ただ殺伐としていて正視に耐えませんけどね。 しかし無所属の須藤元気氏だけは攻撃しなかっ
2007年東京都知事選挙に出馬した際、「日本国政府の転覆」を主張する過激な政見放送で一躍、時の人となった“革命家”外山恒一氏。 2016年東京都知事選挙時の政見放送で行われた立花孝志氏の「NHKをぶっ壊す!」や後藤輝樹氏の「伝説の放送禁止用語連発」のパフォーマンスなどの先駆け的な存在として知られる外山氏が、このたび、東京・高円寺にバーを開いたのだという。 その名も「BAR人民の敵」(5月14日オープン)。LGBTをめぐるポリティカル・コレクトネスや「反コロナワクチン」、コロナ禍に対する左翼の対応について、“革命家”はこう捉えているという。 前編記事『「日本が変わるには中国に攻め込んでいただくのがいいが...」「将来アメリカは日本を見捨てる」“革命家”外山恒一による「絶望的な日本政治」への提案』に続き、LGBTをめぐるポリコレなどについて語る。 ポリコレの流れは止まらない 「最近のLGBT云
「触らない痴漢」が増加中 「半年ほど前、会社から電車で帰宅途中、斜め向かいの席に座ってきた男性にずっとチラチラ見られることがありました。 特に何かされたわけではありませんが、降りるまでの10分ほど、その状態が続き、本当に気味悪く感じました。私は結構な田舎の出身で、このような体験をしたことがなく、痴漢をされたような気分でとても不快に感じました」 こう語るのは、昨年、上京したばかりで、スーツの着こなしにもこなれてき会社員・優花さん(23歳=仮名)だ。 不自然にずっとチラチラと優花さんを見る男。果たしてこれは痴漢に該当するのか──。 近年は摘発を恐れた「触らない痴漢」が増加しているという。当局の積極的な取締りに加え、電車内では防犯カメラの設置も進んでおり、法整備やその解釈も厳罰化傾向にあるからだ。 「触らない痴漢」には、女性の至近距離に立って匂いをかいだり、息を吹きかけたり、スマホのデータ共有機
「オーロラの国」として知られるアイスランドは「ジェンダーギャップが世界一ない国」でもある Photo by Getty Images 画像ギャラリーを見る → この数年、「ジェンダー後進国日本」という原稿を書き続けている。世界経済フォーラムが発表するグローバルジェンダーギャップ指数、6月12日に発表された2024年のランキングでは、日本は146ヵ国中118 位。2023年の125位より前進したが、主要7ヵ国(G7)では87位のイタリアを大きく下回る最下位のままだ。 対照的に15年連続で首位をキープし続けているのが北欧の小国アイスランドだ。
会社員・優花さん(23歳=仮名)は 上京1年目、スーツ姿が似合う女性だ。会社帰りのある時、電車内の対面に座る男からずっとチラチラ見られる「見るだけ痴漢」の“被害”にあった。 不必要な視線は迷惑行為 優花さんが言う。 「先ほど(前回記事で)、お話した電車での一件以来、電車はもちろん、カフェなどの店内や、しばらくは街中ですれ違っただけの男性の視線すら、気になって不快感を覚えるようになってしまいました。もちろん、心労とまでは決して言えませんし、私が気にしすぎるようになっているだけなのだとは思います。 ただ、それからというもの、他の女性を見る男性の視線すらも、気になるようになってしまいました。例えば、少し混み合った電車でずっと側に立っている女性のうなじ付近を見ている人や、エスカレーターの上り方向に乗っている人が前に立つ女性の下半身を見ているところなどを見かけて、とても気味が悪い思いをしました。むろ
フレッシュの笑顔とは裏腹に 「大好きなサウナを満喫する時は、シャワーの水をこまめに止めています」 TBSの公式ユーチューブチャンネルでフレッシュな笑顔で語るのは、若手アナウンサーの渡部峻氏(28歳)だ。SDGsプロジェクトをPRする動画で、節水をアピールした。しかし、この青年の下半身の「蛇口」は緩かった。6月3日早朝、はた迷惑な事件を起こす。 「『Nスタ日曜版』に出演後、外食に繰り出し、朝方まで飲んで泥酔。その後、杉並区内の民家に上がり込んで、放尿するなどして通報されたのです」(TBS関係者) 警視庁杉並署の警察官に保護されたが、住人が被害届を出さなかったことから、逮捕には至らなかったという。
なぜ組織の上層部ほど無能だらけになるのか、張り紙が増えると事故も増える理由とは、飲み残しを放置する夫は経営が下手……。わたしたちはいつまで金銭や時間など限りある「価値」を奪い合うのか。そもそも「経営」とはなんだろうか。 経済思想家の斎藤幸平氏が「資本主義から仕事の楽しさと価値創造を取り戻す痛快エッセイ集」と推薦する13万部突破のベストセラー『世界は経営でできている』では、気鋭の経営学者が日常・人生にころがる「経営の失敗」をユーモラスに語る。 ※本記事は岩尾俊兵『世界は経営でできている』から抜粋・編集したものです。 勉強は経営でできている 図書館や喫茶店などにおいて一心不乱に教科書や参考書を蛍光ペンでカラフルに塗りたくっている人に出くわすことがある。 みるみるうちに三、四、五本と次々に新しい蛍光ペンが登場して彩りが足されていく。ときどき「ああっ、ピンクがもうないじゃん」などと愚痴をこぼしてい
なぜ組織の上層部ほど無能だらけになるのか、張り紙が増えると事故も増える理由とは、飲み残しを放置する夫は経営が下手……。わたしたちはいつまで金銭や時間など限りある「価値」を奪い合うのか。そもそも「経営」とはなんだろうか。 経済思想家の斎藤幸平氏が「資本主義から仕事の楽しさと価値創造を取り戻す痛快エッセイ集」と推薦する13万部突破のベストセラー『世界は経営でできている』では、気鋭の経営学者が日常・人生にころがる「経営の失敗」をユーモラスに語る。 ※本記事は岩尾俊兵『世界は経営でできている』から抜粋・編集したものです。 人生は経営でできている 世界から経営が失われている。 本来の経営は失われ、その代わりに、他者を出し抜き、騙し、利用し、搾取する、刹那的で、利己主義の、俗悪な何かが世に蔓延っている。本来の経営の地位を奪ったそれは恐るべき感染力で世間に広まった。 「本来の経営」の欠如はすべての人の人
20世紀を代表する哲学者とされるハイデガーですが、近年、海外におけるその求心力は急速に低下しているといいます。そのきっかけとなったのが、「黒いノート」と呼ばれるハイデガーの覚書です。そこには、「反ユダヤ主義的」な言辞が含まれている、とされたからです。 母国ドイツでは「触れてはいけない」哲学者となったハイデガー。 しかし防衛大学校の轟孝夫教授は、そうした態度は決めつけであり、ハイデガーのテキストを解釈すると、そう単純に反ユダヤ主義的と言い切れるものではない、と考えます。 そう主張する轟教授に、ドイツ人研究者はどんな態度を示したのでしょうか。 【本記事は、轟孝夫『ハイデガーの哲学 『存在と時間』から後期の思索まで』(現代新書)から抜粋・編集したものです。】 「黒いノート」編者のハイデガー研究者が言ったこと この「黒いノート」の刊行をきっかけとして、いわゆるハイデガーの「反ユダヤ主義」をめぐる研
なぜ組織の上層部ほど無能だらけになるのか、張り紙が増えると事故も増える理由とは、飲み残しを放置する夫は経営が下手……。わたしたちはいつまで金銭や時間など限りある「価値」を奪い合うのか。そもそも「経営」とはなんだろうか。 経済思想家の斎藤幸平氏が「資本主義から仕事の楽しさと価値創造を取り戻す痛快エッセイ集」と推薦する13万部突破のベストセラー『世界は経営でできている』では、気鋭の経営学者が日常・人生にころがる「経営の失敗」をユーモラスに語る。 ※本記事は岩尾俊兵『世界は経営でできている』から抜粋・編集したものです。 恋愛は経営でできている 恋愛はいつでも悲劇的な結果に終わる喜劇である。 実らなかった恋愛は常に、目的に対して過大な手段の罠、目的と手段の転倒の罠、短期志向と近視眼の罠……といった経営の問題として説明できる。 魔の谷:理想の恋愛不可能性定理 たとえば意中の相手に「家庭的な人が好き」
【シリーズ・小林快次の「極北の恐竜たち」】 今から何千万年も昔に、地球の陸上に君臨していた恐竜たち。シダ類やソテツ類の茂った暖かい地域で暮らしていたイメージがあるかもしれないが、彼らは地球上のあらゆるところに進出していた。南極大陸からも、北極圏からも恐竜の化石は発見されているのだ。 この連載では、北極圏のアラスカで15年以上にわたって調査を続ける筆者が、極圏での厳しい環境で、どのように恐竜たちが暮らしていたのか、その生態と進化の謎に挑むーー。
カスハラが横行している コンビニやレストランをはじめ、店舗や窓口などで、客が企業や店に過度なクレームをする「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が横行している。 10日、FNNプライムオンラインが報じた動画では、都内の天ぷら店で、店員が会計金額を間違えたことに客の男性が激高し、応対した店長に「土下座しろ!この野郎!」と怒鳴った。同様に都内の牛丼チェーン、吉野家の店舗でも、注文内容を巡って激怒した客が、頭を下げる店員の姿をスマホで撮影しながら叫んでいた。 こうした光景は近年、珍しくなくなっているのが日本だ。18年にマレーシアに拠点を持った筆者も、「やたらと日本人がイライラしている」と感じるようになった。 コロナ禍の間の渡航で、成田とマレーシアのクアラルンプール、さらにタイ・バンコク、インドネシア・ジョグジャカルタでの検疫に並んだことがあったが、唯一、成田空港だけ怒鳴っていた人々を見た。 「遅
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