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お客様各位 平成23年1月 独立行政法人 科学技術振興機構 「失敗知識データベース」サービス終了のお知らせ 平成17年3月23日よりサービスを開始いたしました、「失敗知識データベース」につきまして、平成23年3月末をもちましてサービスの提供を終了させていただくこととなりました。 これまで「失敗知識データベース」をご愛顧いただきました皆様には御礼申し上げますとともに、上記事情にご理解を賜りますようお願いいたします。 【サービス終了日】平成23年3月31日 なお、平成23年4月以降、収録されている失敗事例は、畑村創造工学研究所(URL:http://www.sozogaku.com/ )において公開されます。 【本件に関するお問い合わせ】 独立行政法人 科学技術振興機構 知識基盤情報部 専門情報担当 E-mail:tech-cpd@jst.go.jp
日本初の原子力船「むつ」が、青森県尻屋岬東方800kmの試験海域での出力実験で、原子炉の出力を約1.4%まで上げた時、放射線増大の警報ブザーが鳴った。マスコミは「原子力船むつ、放射能漏れ」と報じた。地元の青森県、むつ市および青森漁連は、放射線漏れを起こした「むつ」の安全性を疑い、大湊定係港への帰港に反対した。 原子力船「むつ」は、「原子力船第1船開発基本計画」のもと、特殊貨物の輸送及び乗組員の養成に利用できる原子動力実験船として建造された。 建造にあたって、大手造船7社からの応札を期待したが、予算が低すぎて入札は不調に終わった。費用削減のため、原子炉を米国バクコック・アンド・ウイルコックス社製にするなどの検討をしたが、建造費用に差がないと判断し国産の原子炉となった。そして(社)日本造船工業会の斡旋の結果、船体を石川島播磨工業(株)、原子炉を三菱原子力工業(株)に分割発注となった。 図1
1996年6月4日、フランス領ギアナの宇宙センターからヨーロッパ最新の無人サテライト発信ロケットが打ち上げられた。しかし、打ち上げ後約40秒後に爆発した。これは慣性座標システムのソフトに仕様と設計のエラーが生じて、誘導および姿勢情報を完全に失ってしまったからである。
大阪大学基礎工学部において、学生がプラズマCVD装置で実験中、同装置にガスを供給するモノシラン容器内で突然爆発が起こり、同容器が破裂して爆風および飛翔物によって、学生2名が死亡、5名が軽症を負うという事故が発生した。 1991年10月2日午後4時頃、大阪大学基礎工学部において、学生がプラズマCVD装置で実験中、学生が何らかの意図で行なったバルブ(図1のDV1)を閉操作したところ、同装置にガスを供給するモノシラン容器内で突然爆発が起こり、同容器が破裂して爆風および飛翔物によって、実験装置から人間まで、すべてが壁にたたきつけられていた。学生2名が死亡、5名が軽症を負うという事故であった。また、この爆発で都市ガスおよび有機塩素系溶剤に引火し、火災が発生した。 モノシラン容器内で爆発したものは、モノシラン(SiH4)と亜酸化窒素(N2O)の混合ガスである。図2に示す逆止弁CV3内のOリングが亜酸化
1999年9月30日茨城県の原子力施設が集中する地域で、高濃度ウラン燃料の加工をしていた工場で臨界事故が発生した。作業員3名が重度の被曝をし、内2名が死亡した。周辺住民なども多数被曝した。事故発生原因は国に提出し認められたマニュアルを勝手に改ざんしたマニュアルを、さらに発災前日に変えた。そのため臨界状態を発生させやすい形状と構造の容器に、大量のウラン235が入り、小型原子炉が臨時に設置されたと同じ状態になり、中性子線の大量放出となった。臨界状態は政府現地対策本部の判断で、発災社JCOから決死隊を募り、ジャケットの水切りを行って、発災から20時間後にようやく終息した。 1999年9月に茨城県の原子力関連設備が集まった地域にあるウラン燃料加工工場で、臨界事故が起こった。事故はJCO東海工場で、同工場では通常ウラン235濃度3〜5%の低濃縮ウラン燃料を製造しているが、年に何回か高速増殖実験炉「常
失敗知識データベース-失敗百選 http://shippai.jst.go.jp/ 余部鉄橋からの列車転落 【1986 年 12 月 28 日、兵庫県城崎郡香住町余部、山陰本線余部鉄橋】 中尾政之(東京大学大学院 工学系研究科 総合研究機構) 山陰本線余部鉄橋を、福知山発浜坂行下り回送列車が走行中、最大風速 33m/s の突風に あおられて客車 7 両が約 41m 下に転落し、 水産加工工場と民家を直撃した。 車掌 1 名と水 産加工工場女性従業員 5 名が死亡し、6 名のけが人が出た。列車指令員が、運転停止とす べき状況を知らされているにもかかわらず、列車を抑止しなかったことなどが原因であっ た。(写真1) 写真 1 突風にあおられ余部鉄橋から転落 1. 事象 復旧作業中に引火し燃える列車 [1] 山陰本線余部鉄橋を、福知山発浜坂行下り回送列車が走行中、最大風速 33m/s
失敗知識データベースの構造と表現 (「失敗まんだら」解説) 平成17年3月 独立行政法人科学技術振興機構(JST) 失敗知識データベース整備事業 統括 畑村 洋太郎 さまざまな失敗が多発する最近の日本を見ていると、まるで失敗のオンパレードである。なぜこのような失敗が多発するのか? そしてその失敗を起こさせないようにするためにはどうすればいいか? さまざまな組織や人が、この種の失敗が起こらないようにと一生懸命考え行動している。その最も一般的な例が失敗事例集、不具合事例集、事故事例集などを作ることである。そしてまじめな企業、組織はどこも懸命にこの種の失敗事例集を作っている。しかしそれらは少しも生かされていない。失敗事例集を作る者から見れば、十分にそれが仕事の中に生かされ、失敗を未然に防ぐことを期待しているのに、それらが生かされず同じ失敗が繰り返されるのはなぜだろうか?
第一勧業、富士、日本興業の3銀行のシステムを「みずほ銀行」として一本化するシステム統合で、統合の方針決定が紆余曲折し、システム統合のスケジュール・統合作業が遅れて、予定していたシステム稼働テストの開始がずれ込み、十分な見極めができないまま開業したため、開業初日から現金自動預入払出機(ATM)の障害が発生、さらに公共料金の自動引き落としなどの口座振替に遅延が生じるトラブルが起きた。トラブル発生後も対応が遅れるなどで、口座振替の遅延が拡大、大混乱となり最大級の大規模システム障害に陥った。 第一勧業、富士、日本興業の3銀行が再編して誕生した「みずほ銀行」は、営業初日(2002年4月1日)に現金自動預入払出機(ATM)の障害が発生、さらに公共料金の自動引き落としなどの口座振替に遅延が生じるトラブルが起き拡大した。口座振替に遅延は4月1日だけで105,000件に達し、翌日以降の積み残しとなり、連鎖的
1999年9月、火星探査機マーズ・クライメート・オービターは、約6.6億kmを9ヶ月かけて飛行した後、火星の軌道インパクトで炎上した。コロラドのR社のエンジニアはデータをポンド単位で送信していた。しかしデータを受け取ったパサディナのAミッションコントロールでは、常にメートル法を使用していた。発射の際からこの状態であったにもかかわらず、誰も気づかず、最初はわずかな誤差が生じただけだったが、9ヶ月でエラーが蓄積し、失敗に終わった。 1999年9月、火星探査機マーズ・クライメート・オービターは、約6.6億kmを9ヶ月かけて飛行した後、火星の軌道インパクトで炎上した。火星表面から約150キロの高度で接近するはずであったが、60キロ以内に接近してしまった。同機はまた、今年12月初めに火星への着陸が予定されている兄弟分の着陸機『マーズ・ポーラー・ランダー』の通信中継局という役目も負っていた。 マーズ・
American Airlines Flight 11 が 110 階建ての World Trade Center (通称「ツインタワー」) の North Tower に衝突後、United Airlines Flight 175 が South Tower に衝突した。約 1 時間後に South Tower が崩壊し、その約 30 分後に North Tower が崩壊した。 マサチューセッツ州ボストンからカリフォルニア州ロサンジェルスに向けて離陸した American Airlines Flight 11 が午前 8 時 40 分に、United Airlines Flight 175 が午前 8 時 43 分にハイジャックされた。午前 8 時 48分に American Airlines Flight 11 が North Tower に追突し、午前 9 時 3 分に Unite
山陰本線余部鉄橋を、福知山発浜坂行下り回送列車が走行中、最大風速33m/sの突風にあおられて客車7両が約41m下に転落し、水産加工工場と民家を直撃した。車掌1名と水産加工工場女性従業員5名が死亡し、6名のけが人が出た。列車指令員が、運転停止とすべき状況を知らされているにもかかわらず、列車を抑止しなかったことなどが原因であった。(写真1) 山陰本線余部鉄橋を、福知山発浜坂行下り回送列車が走行中、最大風速33m/sの突風にあおられて客車7両が約41m下に転落し、水産加工工場と民家を直撃した。車掌1名と水産加工工場女性従業員5名が死亡し、6名のけが人が出た。 暮れもおしつまった12月28日、福知山線谷川駅を始発とする「山陰お買い物ツアー」の臨時列車は、掘りごたつやカラオケの備えたお座敷列車「みやび」の団体用客車7両で編成されていた。正月用の海産物をどっさり買った176名の団体乗客は香住駅で下車し
原子力発電所の配管破裂で蒸気噴出 運転中の原子力発電所のタービン建屋(3階建て)内で、配管が破裂して高温の蒸気が噴出し、2階で定期点検の準備作業をしていた作業員11人のうち、4人が死亡し、2人が重体、5人が重軽傷を負った。後日、重体の1人も死亡した。運転中の原発の事故として… H-2Aロケット6号機打上げ失敗 H-2Aロケット6号機は、2003年11月29日(土)13時33分に種子島宇宙センターから打ち上げられた。打ち上げ後 約105秒に機体搭載の計算機から2本の固体ロケットブースタの分離信号が送出されたが、右側1本の分離に失敗した。そのままでは…
失敗知識データベースは、科学技術分野の事故や失敗の事例を分析し、得られる教訓とともにデータベース化したもので、科学技術振興機構(JST)が無料で提供しています。 JSTは、本事業に関する専門的指導・助言、全体調整、分野間調整等を行うため、畑村洋太郎 工学院大学教授を統括に委嘱するとともに、畑村統括を委員長とする失敗知識データベース推進委員会(JST畑村委員会)を設置し、データベースの仕様や分析方法を検討しました。 JST畑村委員会では、失敗に至る脈絡を原因、行動、結果の観点から階層的にまとめた「失敗まんだら」(原因まんだら、行動まんだら、結果まんだら)を作成し、原因、行動、結果のキーフレーズを因果関係を考えて配列した「シナリオ」によって失敗知識を表現することとしました。この考えに基づき事例の分析を行い、それぞれの事例に対してシナリオを付与しています。(原則として事例とシナリオは1対1
失敗知識データベースは、科学技術分野の事故や失敗の事例を分析し、得られる教訓とともにデータベース化したもので、科学技術振興機構(JST)が無料で提供しています。
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