サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
衆院選
takehiko-i-hayashi.hatenablog.com
どもです。林岳彦です。 前回の記事は深夜に書いていたのですが、投稿したときにちょうど日付けが変わって3月11日になっていて、何か書くべきかもと思ったのですがうまく考えがまとまらず、そのままになっていました。 そんな折、仙台在住の友人のブログを読んでたらああなんかすごくこの感じわかるわ、と思って気持ちが溢れてきてしまったのでそれをここに書き残しておきたいと思います。 そのブログ記事はこちら: ES - 日々の散歩の折りに 上記の記事に触発されて、今回の記事は「忘れるということがピンとこないこと」を抱えながら生きている全ての人びとに向けて書いてみたいと思います。(うまく書けるかどうかよくわからないけど) 忘れるということがピンとこないということ 「忘れるということがピンとこない」というのがたとえばどういう感じなのか。上記の友人のブログを一部引用してみます(引用元): ところでもう震災から3年が
どもです。林岳彦です。白泉社文庫の大島弓子作品から一冊選ぶなら『つるばらつるばら』だと思います*1。 さて。 今回からは長期のシリーズとして、「確率概念とは何か」についてガッツリと説明していきたいと思います。今回は、その第一回目として、「本シリーズにおける説明の全体構成(予定)」について書いていきます。 本シリーズでは確率概念の「規格」と「意味」について書いていきます ざっくり言いますと、本シリーズの目的は「確率って何すか?」という問いに答えることです。 で、「確率って何すか?」という問いには以下の: 確率概念とはどのような「規格」をもった概念なのか? 確率の値(たとえば”0.5")は実際問題としてどういう内実的な「意味」を示しているのか? という方向性のちがう2つの問いが含まれていたりします。 前者の(1)については、たとえば、「確率は黄色である」「確率は150km/hである」という言い
こんにちは。林岳彦@はてなジェシ(フロンターレの生命線)です。 さて。 先日、某勉強会で論文(Lim et al. 2012 in Lancet)の紹介をしたのでついでに発表スライドをアプしてみました。論文の内容は、簡単に言うと「世界の健康リスク要因のランキングを作ってみた」というものです。 詳しい説明は以下のスライドをご参照ください。図表が小さいですが、細かいところまで見たい方はリンク先よりスライドのPDFをダウンロードして拡大して見ていただければと思います。あくまで口頭での説明を前提とした発表ファイルなので、これだけを見てもわけが分からないかもしれませんが、例えばFig2とかFig5とかのリスク要因のランキングを見るだけでも「へえ」というかんじで面白いかもしれません。 世界における疾病および死亡リスク要因の定量化(GBD Study 2010 in Lancetの論文紹介) from
お久しぶりです。林岳彦です。もうすぐ『愛なき世界』の日、いわゆる(マイブラッディ)バレンタインデーですね。何かと雑音が多いこの世界ですが、いつでも自分の足元を見つめて行きましょう。 さて。 今回は、以下の: そもそもビジネスの現場ではどういう「レベル」の統計学を使うべきなのか - 銀座で働くデータサイエンティストのブログ 統計学的検定に対するある拒絶反応: ニュースの社会科学的な裏側 A/Bテストのガイドライン:仮説検定はいらない(Request for Comments|ご意見求む) - 廿TT のあたりの皆様の良記事に触発されて「仮説検定」について何か書いてみようと思いました。で、書こうと思えば色々な側面から書ける気もするのですが、今回はちょっと斜めからのアプローチとして、「リスク分析の人の頭のなかで仮説検定はこんな感じに見えている」というところを書いていきたいと思います。 ここで、ひ
こんにちは。林岳彦です。はてなジョシュ(バーネット)です。今回から「はてなブログ」へ引っ越しました。今後とも引きつづきよろしくお願いします。 さて。 前回までの記事では、実験データではない調査観察データを用いた因果効果の推定における注意すべきバイアスの類型について書いてきました。 ここでなぜわざわざ「実験データではない」という但し書きをつけているのかというと、適切なデザインに基づき行われた実験(もしくは介入を伴う調査)からのデータは、処理・条件の違いによる結果の差を素直に「因果効果」とみなして解釈できるので、余り細かいことを考えなくても大丈夫だからです*1。 はい。 では、そもそも、なぜそのような実験では「結果の差を素直に因果効果とみなせる」のでしょうか? 今回は、その背景となるロジックについて書いていきたいと思います。 (すみません今回もものすごく長いです。。。) まずは「因果効果」を定
どもっす。林岳彦です。先日、某所で統計解析の講師役をしました。その際に解析環境の準備の手間を省こうと思って、Amazon EC2上にRStudioのサーバー版を立てて、聴講者にそこに繋いでもらって実習をしようとしたのですが、いざ皆が繋いだらサーバーがクラッシュしまくって実習が全く進みませんでした*1 。。。すみませんでした(泣)*2。。 さて。 良かれと思ったもので逆に墓穴を掘る、というのは人生ではよくあることですよね! 前回の「合流点の追加によるバイアス」はそんな例の一つでしたが、今回の「後編」ではそのようなもう一つの例として、「中間変量の追加によるマスク」のケースについて見ていきます。 因果関係があるのに相関が見られないケース(4):中間変量によってマスクされている はい。では、中間変量によって因果効果がマスクされてしまうケースを見ていきます。 ここで「中間変量」というのは、「A→Z」
どもです。林岳彦&オメガトライブです。きみは1005%(消費税込) さて。 今回は、前回の記事: 今回は因果関係があるのに相関関係が見られない4つのケースをまとめてみた(前編:検定力が低い) - Take a Risk: 林岳彦の研究メモ のつづきの”中編”になります。本記事では「因果関係があるのに相関関係が見られないケース」の中でも、「交絡・合流点」が関わるケースについて書いていきます*1。 扱う内容の範囲としては、最初の記事: 因果関係がないのに相関関係があらわれる4つのケースをまとめてみたよ(質問テンプレート付き) - Take a Risk: 林岳彦の研究メモ と重複する部分がかなりありますが、今回の記事では、「仮想例のデータ生成」の段階からRでの計算を交えて説明していきたいと思います。(今回はちょっと「R実習」のような趣になるので、Rの読み書きができないと分かりにくい部分が多々あ
どもお久しぶりです。林岳彦です。ローソンなどで売ってるいなばのタイカレーはそうめんのつけ汁として使ってもマジうまいのでオススメです。 さて。 今回は前々回の記事: 因果関係がないのに相関関係があらわれる4つのケースをまとめてみたよ(質問テンプレート付き) - Take a Risk:林岳彦の研究メモ の続編として、逆のケースとなる「因果関係があるのに相関関係が見られない」ケースについて見ていきたいと思います。あんまり長いと読むのも書くのも大変なので、今回はまずは前編として「検定力の問題」に絞って書いていきます。 (*今回は上記の前々回の記事での記述を下敷きに書いていきますので、分からないところがあったら適宜前々回の記事をご参照ください) まずは(今回の記事における)用語の定義:「相関」と「因果」 今回も少しややこしい話になると思うので、まずは用語の定義をしておきたいと思います。(*細かいと
どもです。林岳彦です。息子の3DSにバーチャルコンソールの「ソロモンの鍵」を密かに入れました(まだ3面)。 さて。 前回の記事: 因果関係がないのに相関関係があらわれる4つのケースをまとめてみたよ(質問テンプレート付き) - Take a Risk:林岳彦の研究メモ につきましては沢山ブクマ等をいただき大変ありがとうございました*1。大変感謝しております。 さて。上記記事について、ublftboさんから「相関関係の定義が書かれていないのでは」(相関と因果 - Interdisciplinary)とのご指摘をいただいたきました。 ご指摘は確かにごもっともですので、今回は「相関」概念についてと、そのついでに近年に開発された"21世紀の相関(MIC)"の話について私なりに書いてみたいと思います。 (以下、ややマニア向けの話になるかもしれません。あと前回ほどではないですが、それなりに長いです。)
どもっす。林岳彦です。ファミコンソフトの中で一番好きなのは『ソロモンの鍵』です*1。 さて。 今回は、因果関係と相関関係について書いていきたいと思います。「因果関係と相関関係は違う」というのはみなさまご存知かと思われますが、そこをまともに論じていくとけっこう入り組んだ議論となります。 「そもそも因果とは」とか「因果は不可知なのか」のような点について論じるとヒュームから分析哲学(様相論理)へと語る流れ(ここのスライド前半参照)になりますし、統計学的に因果をフォーマルに扱おうとするとRubinの潜在反応モデルやPearlのdo演算子やバックドア基準(ここのスライド後半参照)の説明が必要になってきます。 その辺りのガッツリした説明も徐々に書いていきたいとは考えておりますが(予告)、まあ、その辺りをいちどきに説明しようというのは正直なかなか大変です。 なので今回は、あまり細かくて遭難しそうな話には
どもです。林岳彦です。ももカッパよりもアゲルちゃんのほうがいいと思います。 さて。 最近、某カジュアル系勉強会で、疫学研究などで頻繁に用いられる「比例ハザードモデル」をテーマに発表をしたのでその資料を晒してみます(資料内で用いているRスクリプト→ CoxPH.R ) 比例ハザードモデルはとってもtricky! from takehikoihayashi 何卒よろしくです! #次回は統計的因果推論ネタで、「因果関係がないのに相関関係があらわれるケース」についてまとめる予定です(現在執筆中) (今回の発表で参考にさせていただいた比例ハザードモデルに関する資料のリスト) 【書籍】 生存時間解析―SASによる生物統計 作者: 大橋靖雄,浜田知久馬出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 1995/04メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 65回この商品を含むブログ (2件) を見るwhat
こんにちは。林岳彦です。もし「ゆらゆら定食」ってのがあったらそれは食べにくいと思います(揺れてるから)。 さて。 やっちまいました。自宅内でズボンのポケットから取り出そうとしたときに、ポロッと。そしてガチャっと。 いやはや、もうこんなかんじですよ(こんな状態でも操作は可能でした): ほんと、本格的に強く落ち込みました。ハルクホーガンがリングサイドから登ろうとする猪木にアックスボンバーを喰らわせたとき以来の衝撃でしたよ。 で、実際にiPhoneを破損すると多少なりともパニクるのですが、今後このような悲運に見舞われた方々のための不幸中の一助となりますように、『iPhone5のガラス破損→Appleサポートによる修理』の際の段取りについてメモっておきたいと思います。 (以下、私の環境により「ソフトバンク」の例になっていますが、たぶん手続きは基本的にauでも変わらないのかなあと思われます) メモ:
どもです。林岳彦です。道に倒れて誰かの名を呼び続けたことはありません。 さて。 自分の頭の中でそろそろ「統計的因果推論に関するエトセトラ」が繋がってきた感がある*1ので、一度棚卸のために(クオリティは未だ低いものになるかもしれませんが)エトセトラのひと通りについて書いてみたいと思いました。 だいたい目次は以下の通りになる予定です: 統計的因果推論ノート:「正しいセカイの切り取り方」(予定目次) 統計的因果推論ノート1 そもそも"因果"って?:Hillの基準、ヒューム、反事実 統計的因果推論ノート1補遺1 よくある確率概念の分類:主観的、客観的、あるいは間主観的な 統計的因果推論ノート1補遺2 "可能性"の集合的理解:ケインズからコルモゴロフ、あるいは可能世界から確率へ 統計的因果推論ノート1補遺2の補遺1 "交換可能性"を想定するということ:可能世界から見るロールズと公共政策 統計的因果推
どもです。林岳彦です。いまだに壇蜜と檀ふみの区別がつきません。 さて。 1月はずっとPM2.5の基準値に関するUS EPA(米国環境保護庁)の文書を読んでいました。で、それらの膨大な文書群(総計約5000ページ!)をチェックしていく中で、「学術知と政策を繋ぐセクションにおける日米のマンパワーの差」について改めて痛感せざるをえない部分がありましたので、今日はその辺りについてつらつらと書いて行きたいと思います。 「経済学」と「政策」のあいだ:日本のマクロ経済モデルの"中の人"の数 さて。どういうところから話を始めようか迷ったのですが、とりあえず経済学界隈の話から始めてみようかと思います。 SYNODOSの「日本を変える知」という本の中で: 日本を変える「知」 (SYNODOS READINGS) 作者: 芹沢一也,荻上チキ,飯田泰之,鈴木謙介,橋本努,本田由紀,吉田徹出版社/メーカー: 光文社
こんにちは林岳彦です。ここ数ヶ月の「朝7時55分のもこみち」と「朝8時10分あたりのもこみち」の落差は大魔神佐々木のフォークといい勝負だと思います。 さて。 今回は昨日のFoRAM研究会での発表資料をアップしてみます*1。 研究会当日はこのスライド資料を見ながらiPadで適宜拡大+書き込みながらプレゼンしたので、このスライド資料だけをこの形で見せられてもよくわからないかもしれませんが、とりあえず「こういうかんじの話をしましたよ」というご報告まで。 連続的なリスクのどこに「線」を引くのか:米国EPAのPM2.5基準値改訂、その"正当化ロジック"を読む from takehikoihayashi ちなみに昨日の研究会の案内文は以下(もうちょっと詳しい案内はこちら): 「連続的なリスクのどこに「線」を引くのか:米国EPAのPM2.5&オゾン基準値から見る"基準値ガバナンス"」 日時:2013年1
こんにちは林岳彦です。はじめて買ったCDは「種ともこ」です。 さて。 私はここ最近は来週のリスク評価研究会での発表のために、PM2.5関連のいろんな文書を読んでました。 ちょうどそんな折、中国のPM2.5汚染がホットなニュースになっているようなので、もののついでに「PM2.5」についての情報をつらつらとまとめてみようと思います。(もし図が小さすぎる場合にはクリックしてみてください) (ひとくちで言うと、 PM2.5は濃度としてはおそらく1970年代(高度成長期)をピークとして後は一貫して低下するようなある意味"古典的"な汚染物質なのですが、現状でもそのリスクは低くはない、というかんじの物質です) 【編集注:2012/1/18の21時くらいに発生源の項および資料リストをupdateしてv1.1としました】【編集注2:2012/2/5に1970年代のSPM濃度データとして吉野(2012)からの
今年も生きてるよ!明けましておめでとうございます。みなさま年末年始はどう過ごされましたでしょうか?*1 今日はエア後輩およびプレゼン倦怠期*2のみなさまに向けて、「iPadを用いたプレゼン」について書いていこうと思います。 さいきん私は、なるべくiPadを用いてプレゼンテーションを行なっています。 その理由は、「仕事にも使うから」という理由で妻にiPadを買うのを許可してもらったので、無理をしてでも仕事のどこかでiPadを使う必要があるからです。 はい。でも、いや、それだけではなく、iPadを用いたプレゼンには実際に幾つかの大きなメリットがあるので、つらつらと書いていきたいと思います。 メリット(1)スライドを拡大できる まず第一のメリットは「スライドを拡大できる」という点です。 例えば、こんなスライドのとき: 上図の部分をこんなかんじに拡大(ピンチアウト)すると: その図表の詳細について
ジーザスアンドメリークリスマス!やっと論文執筆に充てる時間がでてきたと思ったらもう年末という今日この頃です。みなさまはお元気でしょうか? ところで来年の1月23日(水)に以下の研究会を行うので告知いたします: 第30回リスク評価研究会(FoRAM)を下記の通り開催します。みなさまのご参加をお待ちしております。: 「連続的なリスクのどこに「線」を引くのか:米国EPAのPM2.5&オゾン基準値から見る"基準値ガバナンス"*1」 日時:2013年1月23日(水)14:00〜17:30頃(このあと懇親会を予定しております) 場所:産総研つくば西事業所本館第二会議室 === 講演(1)「連続的なリスクのどこに「線」を引くのか:米国EPAのPM2.5基準値改訂、その"正当化ロジック"を読む」 林 岳彦(国立環境研究所) 講演(2)「米国EPAのオゾン基準値の変遷を例に、疫学研究、諮問委員会、規制影響評
今回は本解説シリーズ(第1回・第2回)の最終回として、「無性生物の進化シミュレーションとしてのMCMC(マルコフ連鎖モンテカルロ法)」について解説していきます。今回は長いっす。 無性生物集団の進化は「マルコフ連鎖」&「モンテカルロ」 まずは「マルコフ連鎖」「モンテカルロ」という語句の説明から入りたいと思います。 まずはマルコフ連鎖ですが、Wikipediaから引用すると: マルコフ連鎖は、未来の挙動が現在の値だけで決定され、過去の挙動と無関係である と書いてあります。つまり、ざっくり言うと「時間t+1における状態が時間tの状態のみに依存する」ということになります。一方、「モンテカルロ」はざっくり言うと何らかの形で「確率的に生成される乱数*1を使う」ことを表します*2。 これらの用語を「無性生物の進化」のアナロジーで説明すると以下の図ように表せるかと思います: それぞれの丸は無性生物の個体を
今回は進化学者のためのマルコフ連鎖モンテカルロ方(MCMC)のアナロジカルな解説を書いてみたいと思います。いつもながら内容はアヤシイですが「B級グルメ的な解説」として捉えていただくとよい案配かと思います。 今回の一連の記事のポイントを先に書くと: 尤度と適応度を敢えて混同する 無性生物の進化シミュレーションとしてMCMCを解釈する というところになります。 大胆に混同して考える:ベイズの定理と遺伝子頻度変化のアナロジー さて、まずはベイズの定理から見ていきましょう。ベイズの定理は以下の形で書くことができます*1。 p(a|E) = L(E|a)p(a) / Σ L(E|a)p(a) ここでEはEvidence (=data)、aはパラメータを指します。 p(a)とp(E|a) はそれぞれパラメータの事前・事後分布、L(E|a)は与えられたEvidenceのもとでのパラメータの尤度となります
こんにちは。オソブサ*1でおなじみの林です。お盆なのでBON JOVI聞いています*2。論文はまだ書けていませんけど何か。 さて。さいきんTokyo.Rの和田計也さんという方のちょう素晴らしいプレゼンファイルを拝見いたしました。 そろそろRStudioの話でもしてみようと思う そこでRStudioからレポートを自動作成できるknitrというツールが紹介されていたので、自分でも少しいじってみました。今回はその自習のまとめも兼ねてここにも書いてみたいと思います。 そもそも:Rの結果をどうやって保存してます? ええと。まずそもそもの問題意識なのですが、みなさまはRでの計算結果ってどう保存してますか? これって結構メンドクサイ問題で、いままで私は基本的に: テキスト系のアウトプットはテキストファイルへ書き出し(またはコンソールからコピペ) 画像系のアウトプットはpng/PDFなどへ書き出し してい
あーまだ全然論文書けてないっすけど、今日はいきおいで書いてみたいと思います。 ええとまず一般論として、「〇〇とは何か?」という問いってちょっと難しいですよね。例えば、犬のことは良く知っていても、「犬とは何か」って言われると意外とどう答えていいかよく分からなくなるような気もします。 でも、「(私にとって)〇〇はなぜ必要か」という問いならば、答えられそうな気もします。 なので、今回は「(私にとって)STSはなぜ必要か」について書いてみたいと思います。 で、今そういうことを書こうとしてる私は全然STSプロパーでも何でもないのですが、私の専門である「リスク評価」という仕事はいわゆるトランスサイエンス的な現場でリアルに働くものなので、わりとSTS的問題意識に否が応にも向き合わざるを得なかったりするわけです。 そんな中で私はわりと普通に「STS的観点って必要だよなぁ」と感じているのですが、まあそのあた
オッス!オラ悟空!(嘘) さいきんナンプラーに杏ジャムを組み合わせることで、パッタイ的風味*1が出せることに気が付きました。みんなも是非やってみてくださいね。 あと、さいきん研究所内のカジュアル系セミナーで「相関と因果について考える:統計的因果推論、その(不)可能性の中心」というタイトル*2で発表をいたしましたのでそのプレゼン資料を晒してみます。 相関と因果について考える:統計的因果推論、その(不)可能性の中心 View more presentations from takehikoihayashi 要旨はこちら: 相関関係と因果関係は同じではない。しかし研究や行政の現場においては、しばしばその両者が明確に区別されぬまま議論が行われている。全く由々しき問題である。 本発表では、近年発展してきた「統計的因果推論」という本質的かつマニアックな分野の知見をもとに、「相関と因果」の関係についてで
こんにちは林です。いまは学会でブロッケンJrでおなじみのベルリンにいます。ドイツということで、中野ブロードウェイで買ったNeu!のTシャツを発表の際に着てみたのですが全く反応がなく残念です。 さて。 先日FoRAMの有志で行ったRisk Analysis誌の輪読会資料をアプしてみたのでお知らせいたします。 今回の資料アプのために産総研の岸本充生さんに書き下ろしていただいた「特集号の背景の解説文(米国における規制影響評価事情の解説文)」も非常に面白い(というかこういう題材の文章は日本ではあまり目にすることがないような気がするので)、ぜひリスク分析/公共政策に興味があるクラスターの方々にはご一読をおすすめいたします。 何卒よろしくお願いいたします。 ダンケシェーン!
みなさまお久しぶりです。私はけっきょくminor revisionに三ヶ月もかかってしまい他の仕事にしわ寄せキまくってます。 今回は某勉強会で傾向スコアを扱ったのでその勉強会資料をアップしてみます(環境によってはサムネ画像がでないかも)。 傾向スコア:その概念とRによる実装 View more presentations from takehikoihayashi *上のファイルはプレゼン用(差分)なので印刷用PDF資料としてはこちらのファイル( PSAseminar_file20120426.pdf )をどうぞ。 *追記:上記のプレゼン内で使っているRのscriptのfileもどうぞ( PropScore_Rscript.R ) 傾向スコアってなにそれおいしいの? 傾向スコアとは何かというと、実験ができない場合(調査観察データなど)における交絡の調整方法です。(一応言っておきますが交絡を
今回は東大の松浦正浩さんが書かれた『実践!交渉学 ---いかに合意形成を図るか』という新書のメモをしておきます。 実践!交渉学 いかに合意形成を図るか (ちくま新書) 作者: 松浦正浩出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2010/04/07メディア: 新書購入: 9人 クリック: 52回この商品を含むブログ (25件) を見る 本書の感想を結論から言うと、簡にして要を得た素晴らしい新書だと思いました。特に私のようなリスク評価に関わる人々にとっては、リスク評価の「出口戦略」について考える上でかなり示唆的な内容ではないかと思います。たいへん勉強になりました。 この本の内容をかんたんに紹介すると、まず「交渉(negotiation)とは何か」について学問的に整理したあと、二者間交渉についてBATNA(不調時代替案)・ZOPA(合意可能領域)・パレート最適といった概念を軸に整理し、その語に多者間
こんばんは。みなさまお元気でしょうか。私は今夜もずうっと雑用です。もう嫌だ。 さて。 今日は、昨年11月に行われた日本リスク学会の若手ワークショップの報告・資料のメモをしておきたいと思います。 若手による次の時代のリスク評価を考えるワークショップ −ポスト3.11.のリスクガバナンスの失敗学− 本ワークショップの概要をざっくり説明すると、われわれリスク学クラスターの観点から「なぜわれわれは3.11以降のリスクガバナンスに失敗したのだろう」という問題について自問自答した内容になっております。(とは言っても私はこのワークショップには都合が合わず参加できなかったのですが) 本ワークショップを通じての通奏低音は、311以降のリスクガバナンスの失敗におけるひとつの核心としての「日本における規制科学の不在」の問題であり、「規制科学」に関するエトセトラについてきちんと説明してこなかったわれわれリスク学ク
こんにちは。みなさまお元気でしょうか。私は今夜も雑用三昧です。日本のアカデミズムの将来よりも自分の将来が心配です。 さて。 今回は産総研の保高徹生さんが「土壌中の放射性物質についての現状と課題」についてまとめた総説を公開されたのでメモしておきます: 放射性物質の土壌中での挙動及び農作物への影響:対策の整理と課題 非常に分かりやすくまとまった良い内容でした。 とりあえず収録されている図をぱぱっと見るだけでも概要は分かりますので、土壌中の放射性物質の現状を把握したい方々には、是非ご一読をオススメいたします。 (いい仕事してるよなあ。。。)
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『Take a Risk:林岳彦の研究メモ』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く