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外見によって人を評価・差別するルッキズム(外見至上主義)が蔓延する社会って生きづらい。でも、それじゃあ美容やコスメは何のために存在するの? 前回のコラムでルッキズムにまつわる苦悩を明かした、ライター・「劇団雌猫」メンバーのひらりささんは、大の美容・コスメ好きでもあります。今回はルッキズムにとらわれずに自分自身の「美」を楽しむ方法を、実体験を元につづります。 【前回はこちら】:私が自分の顔を嫌いになった瞬間。今だから話せる、ルッキズムのこと 20代半ばまでは、自分の顔や、世の中の「美容」にまつわるあれこれとは、できる限り距離を置いて生きたいと思っていた。化粧品も美容誌も資本主義とマウンティングの権化って感じで怖いと思いこんでいたし、余ったお金があればできるだけオタク資金につぎこみたいから極力そのまま興味を持たずにいようと思っていたからである。 以前の記事でふれたように、美容やメイクに精を出す
新型コロナウイルスの感染拡大で、日本でもドラッグストアでマスクが売り切れになったり、テレビ番組で毎日特集が組まれたりしています。無症状の感染者やヒトからヒトへの感染者が見つかったことから、新たな局面に入ったと見る専門家もいます。洪水のようにあふれる情報をどう理解し、どう備えればよいでしょうか。オーバーシュートや医療崩壊させないために何をすればいいのでしょうか。国際医療福祉大学医学部医学教育統括センター・感染症学の矢野晴美教授に聞きました。 海外旅行、どこまで控えればいいの? ――WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は、記者会見で「これ以上の移動や貿易の制限が必要だとは考えていない」と発言しました。一方で、航空機の運航を止める航空会社が出てきたり、入国やビザ発給を制限している国も出てきたりしています。この状況をどう理解すればいいのでしょうか。 矢野晴美教授(以下、矢野): 現在、日本政府
「有吉反省会(日本テレビ)」をはじめバラエティ番組でも活躍する歌手でタレントのぱいぱいでか美さん(28)。飾らないキャラクターと奇抜な芸名で、時にはSNS上で心無い言葉や、執拗な誹謗中傷を受けたことも。なぜ、それでも彼女は頑張れるのか。 後編ではテレビに出演する際の譲れない思いについてもうかがいました。 ●憧れバトン04-2 記事末尾でコメント欄オープン中です! 前編はこちら:ぱいぱいでか美さん「嫉妬はします。でも原動力にはしません」 この人が悪いんじゃない、世の中が悪いんだって思う ――タレントとしても活躍中のぱいぱいでか美さんですが、幼少の頃から歌手を目指しており、現在は2枚のアルバムを発表するなど、その夢を叶えています。高校は県内一の進学校だったそうですが、歌手の夢を持つことや、貫くことを否定されたことはなかったのですか? ぱいぱいでか美(以下、でか美): 中学生の頃の塾の先生には現
1981年から1996年に生まれた「ミレニアル世代」は、少子化、成熟経済、デジタル化などの時代の変化を最初に経験してきた世代。いい学校、いい企業、素敵な男性に“選ばれる”ことを目標に走り続けてきたミレニアル世代の筆者が、新しい年の始まりにふと考えた。選ばれるより、選ぶほうが楽しくない?「自撮ラー」を名乗り、『インカメ越しのネット世界』の著書もあるりょかちさんが令和の時代に憧れる女性像を語ります。 2019年は、自我が芽生えた一年だった。 これまでの私の人生、いつもどこかで選ばれることを目指して走ってきたように思う。いい大学に合格者として選ばれるように。その後は良い企業に選ばれるように。 社会人になると、好きな人が好きな格好をするようになった。 内巻きワンカールの暗めの茶髪ロング、清楚なワンピース、ふわっと流した前髪、メイクもナチュラルに。 すべての行動は「正解する」ためにある。だって小さい
姉って辛くないですか?「お姉ちゃんだから頑張らないと…!」と、勝手に責任感を背負うわりには不器用です。一方、要領の良い下の子は、甘え上手の世渡り上手。姉が苦労して手にしたものを、下の子は難なく普通に持っていたり。あれ?なんだか姉って損してる? そんな思いのたけを、2つ年下の妹を持つ広告代理店勤務、彩花さん(32歳)に語っていただきました。 記事末尾でコメント欄オープン中です! こちらの記事もおすすめ:「お姉ちゃんなんだから」はツラかった。「優等生の姉」と「甘え上手の弟」のゆくえ 甘え上手の妹の影で 「賢い姉」と「可愛い妹」。私たち姉妹の立ち位置は、子どもの頃から決まっていました。 たとえばピンクと黄色の洋服が置いてあれば、ピンクを着るのはいつも妹。本当は、私もピンクの服を着たかったけれど、子どもながらに言えなかった。 妹とはとても仲が良いのですが、ときには姉って理不尽じゃない?と思うことが
映画『ボヘミアン・ラプソディ』のモデルとなったイギリスのロックバンド「クイーン」の来日コンサートまで1カ月となりました。50代や60代のファンの熱狂が映画のヒットにつながったと思われがちですが、実は公開から2~3週間もすると、20代~30代の“ミレニアル世代の人たちが同じぐらい映画館に足を運ぶように夢中になっていました。仕事を休み、平日夜の名古屋公演に行く予定の20代女性に、なぜ、そこまでクイーンを愛するのか、深掘りして聞いてみました。 名古屋へ遠征「ライブエイドの掛け合いしたい」 フレディ・マーキュリーがいない今、アダム・ランバートをボーカルに招いてのコンサートツアーは、2020年1月25日のさいたまアリーナの公演を皮切りに、1月30日の名古屋ドームでの公演まで4公演が行われる予定です。主催者によると、過去の来日公演と比べて客席数でいえば最大規模になる見通しだそうです。さいたまスーパーア
telling,で「#最高に楽しいぼっち旅をしよう」連載が人気の真船佳奈さんは、現役のテレビ局員(テレビ東京、現在BSテレ東 編成部に出向中)であると同時に、漫画家としても活躍しています。今回はtelling,特集「肩書きってなんだろう?」の「特別編」として、同じくテレビ東京局員で『オールナイトニッポンZERO』のパーソナリティを務める佐久間宣行さんをお迎えし、「副業」や「妻」、「父親」といった「肩書き」について語り合ってもらいました。 真船、お前間違った努力してたんだよ、って。(佐久間) ――佐久間さんと真船さんはテレビ東京の局員でありながら、真船さんは漫画家、佐久間さんはラジオのパーソナリティと、それぞれ本業とは別の肩書きをお持ちです。念のため聞いておきたいんですが、会社は副業OKなんですか? 佐久間宣行(以下、佐久間): ケース・バイ・ケースで、毎回会社とかけあうかたちです。真船の漫
誰しも人生で何人かはいる「あこがれた人」や「嫉妬する相手」。 「他人と比べない社会」を良しとする風潮の中で、それでも自分の中にある「羨ましい」「あの人みたいになれたら」の声に耳を傾けることで、次に頑張るべき課題や目標が見えてくるかもしれません。 今回は、2019年12月のライブを最後に解散するBILLIEIDLEのメンバーで、タレントとしても活躍中のファーストサマーウイカさんにお話を伺いました。 記事末尾でコメント欄オープン中です! 前回はこちら:夢眠ねむさん「菓子折りを配って挨拶回りをするような卒業にしたかった」 ●憧れバトン03-1 メディアで生き抜くための方法は夢眠ねむさんから学んだ ――まずは前回の夢眠ねむさんからウイカさんへのメッセージです。 (第一回登場、ベッド・イン)ちゃんまい→ねむ→ウイカ……「アイドル界の三大“将来スナックをやりそうな女”」にバトンをつなぐのはなんだか恥ず
12月13日から新国立劇場で初日を迎える舞台「今、出来る、精一杯。」。思春期の怪我によって車椅子生活を余儀なくされた女性とヒモの彼氏、そして彼女たちをとりまく登場人物たちの様々な愛や死を描いた作品です。 脚本、演出をつとめるのは、月刊「根本宗子」主宰、劇作家の根本宗子さん(30)。体育祭でのケガがきっかけで患った「外傷性大腿骨頭(だいたいこっとう)壊死症」のこと、劇団10周年の今思うことなどについてお話してくれました。 記事末尾でコメント欄オープン中です! 前回はこちら:根本宗子さん「ケガをきっかけに6 年間の車椅子生活を経験。手術への決断は自分だけではできなかった」 故・十八代目中村勘三郎さんに委ねた決断 不慮の事故によって患った「外傷性大腿骨頭壊死症」。大腿骨頭の壊死を止めるためのいくつかの手術のうち、どれを選ぶかを決めきれずにいた母と私。 「再びスキーができようになるかもしれないけれ
2019年12月13日から新国立劇場で初日を迎える舞台「今、出来る、精一杯。」は、思春期の怪我によって車椅子生活を余儀なくされた女性とヒモの彼氏、そして彼女たちをとりまく登場人物たちの様々な愛や死を描いた作品。 脚本、演出をつとめるのは、月刊「根本宗子」主宰、劇作家の根本宗子さん(30)。13歳の時の骨折をきっかけに患った「外傷性大腿骨頭(だいたいこっとう)壊死症」による車椅子生活の話、父親のように慕っていた故・十八代目中村勘三郎さんとの思い出をうかがいました。 記事末尾でコメント欄オープン中です! 震災のその先にある、日常を描きたかった 劇団をはじめて今年で10周年。12月13日に初日を迎える「今、出来る、精一杯。」は2013年に初演、2015年に再演をした作品です。 2013年当時、演劇業界では震災にまつわる作品が数多く上演されていました。 震災を取り扱った作品をいくつか観ている時に「
小学館『週刊ビックコミックスピリッツ』にて「サターンリターン 」を連載中の漫画家・鳥飼茜さん。社会問題や女性の抱える鬱屈とした感情を作品にし、話題を呼んでいます。プライベートでは2018年に同じく漫画家の浅野いにおさんと再婚するも、浅野さんの希望で別居婚をしています。今回は『「寂しい」は「恥ずかしい」じゃない』をテーマに、「パートナーの有無と寂しさ」について話を伺いました。 ●「寂しい」は「恥ずかしい」じゃない 記事末尾でコメント欄オープン中です! 結婚したら孤独じゃなくなるの? ――「寂しさ」については色んな語られ方があると思いますが、今回は「パートナーの有無」にスポットを当ててお話を伺いたいと思います。 寂しい時にそれを口に出して伝え、支えてくれる相手がいないことを孤独で寂しいと思う人、とても多いように感じます。 鳥飼茜(以下、鳥飼): 以前、「婚活をしないで結婚する方法」というテーマ
なまめかしく妖艶な表現力で性別問わず見る者の目を釘づけにするポールダンスのダンサーであり、注目のブロガー、ライターでもある“まなつ”さん。彼女が問いかけるのは、「フツー」って、「アタリマエ」って、なに? ってこと。 telling,世代のライター、クリエイター、アーティストが綴る「telling, Diary」としてお届けします。 前回はこちら 「あなただけに言うね」を胸に抱き、早1年半。 常識なんてないぜ!道は自分で切り拓け!この世はバーリトゥードだ!と好き勝手にしたためさせていただいた連載も、今回で一旦、一区切りとなります。 最後はこの概念の話をしてシメたいな!と思うことがあるので、シェアしますね。 「この気持ちを誰かと分かち合いたい」という欲求 この「シェアしますね」と言う文言が出始めたのってFacebookからだったと思います。 ツイッターも初期はリツイートという概念は存在しておら
芸能界を引退し、「夢眠書店」の店主や、オリジナルキャラクターたぬきゅんのプロデュース業などを中心に活動する道を歩み出した夢眠ねむさん。 お子さんが自由に動き回れるプレイスペースの設置や、厳選された選書数など、従来の本屋とは一風変わった夢眠書店。「憧れバトン」最終回は店主としての思いを語ってもらいました。 記事末尾でコメント欄オープン中です! ●憧れバトン02-3 前回はこちら 「本屋の正解か、と言われれば違う。でもそれが夢眠ねむのつくる本屋だ」 ――実際に書店をオープンして数ヶ月。はじめてみて、いかがでしょうか? 夢眠ねむ(以下、ねむ): 来てくださった方からは「(良くも悪くも)ここは、本屋さん……なのか?」という声もありました。 でも、ネガティブな意味での「本屋にしては」とか「本屋なのに」というコメントをもらうと、「こういう人がいるから本屋がつぶれていくんじゃないの?」って思ってしまいま
ベッド・イン中尊寺まいさんから「アイドル人生の完璧な幕引きが素晴らしい」という“憧れバトン”を受け取った夢眠ねむさん。今回は、現在の夢眠書店のお話について伺います。 「本に携わりたい」という思いは昔からあったそうですが、なぜ「本屋」という形をとったのか、そして現在考えている書店の理念を話してくれました。 記事末尾でコメント欄オープン中です! ●憧れバトン02-2 前回はこちら 「嫉妬」のルーツは「てれび戦士」!? ――芸能界を引退し、現在は夢眠書店の店長をなさっています。もともと「本が好き」と公言されていましたが、編集者や作家など、「本に関わる仕事」がいろいろある中で「書店員」という道を選んだのはなぜですか? ねむ: 決意したきっかけは、本屋大賞の授賞式を見に行ったことです。書店員さんが涙ながらに「この本は廃盤なんですけど、私は平積みにしたいんです!」と訴える姿をみて、「この人は著者でも編
【クリスマスイブの12月24日、元でんぱ組.incの夢眠ねむさんとお笑いタレントのバカリズムさんとの結婚が発表されました。お二人の結婚をお祝いしつつ、今年10月にtelling,の特集「憧れバトン」にご登場いただいた夢眠さんのインタビュー記事を再録します!】 誰しも人生で何人かはいる、「あこがれた人」や「嫉妬する相手」。 「他人と比べない社会」を良しとする風潮の中で、それでも自分の中にある「羨ましい」「あの人みたいになれたら」の声に耳を傾けることで、次に頑張るべき課題や目標が見えてくるかもしれません。 今回は夢眠書店・店主の夢眠ねむさんに、お話を伺いました。 記事末尾でコメント欄オープン中です! 前回はこちら:ベッド・イン中尊寺まい「女子校ではバブル期の石田純一さんぐらいモテてました」 ●憧れバトン02-1 前回の地下セクシーアイドル、ベッド・インの中尊寺まい(ちゃんまい)さんが「憧れた相
10年ぶりとなるソロアルバムを発売したピアニストの上原ひろみさん。色彩をテーマとした今回のアルバムからは、さらなる高みを目指し、日々のたゆみない努力による音色の豊かさが感じられます。世界規模で活躍を続ける上原さんに、ピアノとの向き合い方や目標を達成するためのプロセスについて伺いました。 記事末尾でコメント欄オープン中です! ピアノのポテンシャルを引き出せるだけ引き出す ――今回のソロアルバムは10年ぶりだそうですね。 上原ひろみ(以下、上原): ピアニストとしては、10年に一度は、逃げも隠れもできないピアノと自分という記録を残していきたいという想いがあります。10年前と比べてみると、ピアノとの意思疎通はより取れるようになったし、音色の数が増えたと言われるのはうれしいですね。 ――一番こだわられたのはどこですか。 上原: ピアノという楽器のポテンシャルを現時点で引き出せるだけ引き出すというこ
パンクな文体で腐った政治を撃つ豪速球投手。と思えば、ユーモアと繊細さをマジックのごとくブレンドさせた変化球の人。英国在住のライター、ブレイディみかこさんが放つ言葉の力に勇気づけられた女性たちは多いでしょう。話題の最新作『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)では、英国の公立中学に通う一人息子の葛藤と成長を描きながら、多様性の時代に生きる“ややこしさ”と“奥深さ”を余すことなく伝えてくれます。一時帰国を機に、女性たちへのメッセージも込めて、たっぷり語ってもらいました。 インタビュー第2回目は、保育士で物書きで母親の「ブレイディみかこ」はいかにしてつくられたかについてお届けします。 貧乏が恥ずかしかった ――福岡のお生まれですね。どんな子どもでしたか。 ブレイディみかこ(以下、ブレイディ):気が強かったですね(笑)。とっくみあいのケンカもしましたよ。勉強は全然しなかったけど、試
Netflixオリジナル作品『全裸監督』は公開直後から、そのセンセーショナルなストーリーと圧倒的スケール感のある映像、豪華キャストで多くの話題を呼びました。しかし、一方では肖像権の問題やジェンダー的な視点から疑問を呈する声もあり、物議を醸しています。問題の核心は何なのか。ライターのヒラギノ游ゴさんが読み解きます。 前編はこちら ■「海外」と「日本」のVOD(ビデオ・オン・デマンド)の土壌の違い 続いて、海外と日本におけるVODの土壌の違いだ。まずは海外VOD作品をいくつか挙げる。 例えば『セックス・エデュケーション』という作品は、高校生の主人公を通してティーンエイジャーが直面する性にまつわる悩みの数々が描かれる、文字通りの性教育ドラマだ。 単純な学園ドラマではなく、性教育という堅苦しさや気まずさを想起させるテーマを扱いながら、1本の学園ドラマとして確固たる評価を得ており、次シーズンの発表が
パンクな文体で腐った政治を撃つ豪速球投手。と思えば、ユーモアと繊細さをマジックのごとくブレンドさせた変化球の人。英国在住のライター、ブレイディみかこさんが放つ言葉の力に勇気づけられた女性たちは多いでしょう。話題の最新作『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)では、英国の公立中学に通う一人息子の葛藤と成長を描きながら、多様性の時代に生きる“ややこしさ”と“奥深さ”を余すことなく伝えてくれます。一時帰国を機に、女性たちへのメッセージも込めて、たっぷり語ってもらいました。 インタビュー最終回は、閉塞する日本の社会と、そこに生きる女性たちに向けたメッセージです。 窮屈になった日本。気になるのは「女性問題」 ――平成のほぼ30年、離れていた日本は、いまブレイディさんの目にどう映りますか。 ブレイディみかこ(以下、ブレイディ)」:一言でいうと、窮屈になった。帰国するたび、そう感じますね
Netflixオリジナル作品『全裸監督』は公開直後から、そのセンセーショナルなストーリーと圧倒的スケール感のある映像、豪華キャストで多くの話題を呼びました。しかし、一方では肖像権の問題やジェンダー的な視点から疑問を呈する声もあり、物議を醸しています。問題の核心は何なのか。ライターのヒラギノ游ゴさんが読み解きます。 『全裸監督』の話をする。 筆者はジェンダー領域のほか、音楽をはじめとするカルチャー全般について書くライター/編集者である。このヒラギノ游ゴという名義でおこなっている仕事はごく一部であり、別名義も含めると付き合いのある媒体・業界はそれなりに多岐にわたるが、それぞれのコミュニティにおける『全裸監督』に対するリアクションを横断的に観測していると、その落差に気が滅入る。 当然ジェンダーやフェミニズムの領域に問題意識のある人たちの輪の中では由々しき問題として語られるが、他所ではそうはいかな
パンクな文体で腐った政治を撃つ豪速球投手。と思えば、ユーモアと繊細さをマジックのごとくブレンドさせた変化球の人。英国在住のライター、ブレイディみかこさんが放つ言葉の力に勇気づけられた女性たちは多いでしょう。話題の最新作『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)では、英国の公立中学に通う一人息子の葛藤と成長を描きながら、多様性の時代に生きる“ややこしさ”と“奥深さ”を余すことなく伝えてくれます。一時帰国を機に、女性たちへのメッセージも込めて、たっぷり語ってもらいました。 多様性はややこしい ――一気に読みました。英国社会の荒廃を無料託児所などの光景から浮き彫りにしたルポや、政府の緊縮財政の愚を指弾する時評とは、ずいぶん雰囲気が違う気がします。 ブレイディさん(以下、ブレイディ):そうかもしれません。英国で周囲にいる人々や出会った人々を観察して書くのでなく、いままさに私自身の現場
シルバーウィーク、皆さんはどんな予定を立てていますか。休日といえば、お盆が休みではない会社に勤めている筆者は今年8月、上司が自主的に長期休暇を取ったことに対してモヤモヤしていました。上司が休むとイラッとする、その本当の理由について考えました。 ●telling, Diary ―私たちの心の中。 記事末尾でコメント欄オープン中です! 前回はこちら 「部長なのに9連休ってどうなの?」と思ってしまい…… 「私は来週1週間お休みをいただきます」。上司がそう宣言した時、一瞬耳を疑いました。ウチの会社はお盆も通常通り営業していますが、連休前進行のため、前倒された締め切りにみんな忙殺されていた時でした。 今ある仕事をなんとかこなして、世間がお休みしている間に手付かずのアレもコレも進めようと思っていたのに、部長が休みとなるとそうもいきません。会社の決まりで社用メールや社内チャットに外からアクセスすることが
誰しも今までの人生で「憧れの人」や「嫉妬する相手」がいるのではないでしょうか。 「他人と比べないこと」をよしとする風潮の中で、それでも自分の中にある「羨ましい」「あの人みたいになれたら」という気持ち。その声に耳を傾けることで、次に頑張るべき課題や目標が見えてくるかもしれません。 第1回の今回は、地下セクシーアイドル、ベッド・インのギター中尊寺まいさん。人気者のギター少女だった女子校時代の話から、ベッド・イン結成までを伺った前編です。 ●憧れバトン01-1 著名人や話題の人が「憧れの人」として名前を挙げた方にインタビューを依頼し、「憧れバトン」を受けた今の気持ちだけでなく、ご自身の思いやバックグラウンドについて語っていただきます。さらに「その人が憧れた人」へとバトンを渡すリレー形式で、さまざまなジャンルの方々を数珠つなぎしていきます。 地下セクシーアイドル、ベッド・インの中尊寺まいさんは、t
一度聞いたら忘れられない “きゃりーぱみゅぱみゅ”というアーティスト名に、カラフルなファッション。18歳でデビューしてすぐに、“カワイイ”を全身で体現するポップアイコンとして一躍スターダムへ。そんな彼女も、今年26歳になりました。キャリアを重ねながら変わっていった仕事観と挫折、そしてきゃりーさんの思う進化について聞きました。 ●縛られずに働く 〈多様な働き方を応援します Sponsored by ブイキューブ〉 世界を旅しながらノマドワークするための、5ステップ 「リモートワークは絶対ダメ」と言う化石化上司に、反抗してみた 「無敵」だと思っていた10代 ――18歳でデビューしてから、仕事への向き合い方は変わりましたか? きゃりーぱみゅぱみゅさん(以下、きゃりー): 責任感が出てきましたね。10代の頃は、「私、無敵だな」と思っていました(笑)。ざっくり自分のやりたいことを伝えたら、周りの大人
化粧品の開発で、それまで縁のなかった「女性の美」について考えるようになった、工学博士であり生粋の理系男子である“尾池博士”。コスメに取り組むようになって、ニセ科学に遭遇することが多くなったそうです。もったいない、と感じるその理由とは。 ●Dr.尾池の奇妙な考察 17 前回「 菌に習って親友を探そう」はこちら おすすめ記事をお届けします!【telling,メルマガ登録】はこちら! ニセ科学がおもしろい 美容に関わるようになって、以前よりニセ科学を目にすることが多くなりました。 波動、ホメオパシー、経皮毒、デトックスなどなど。最初はその紛らわしい広告や、明らかに詐欺と分かるようなビジネスを見て頭に血が上ることもありました。しかし同時に、不謹慎ですが、つい笑ってしまうことも増えてきました。 たとえばデトックスの場合は「フットバス」というニセ科学ビジネスがあります。足を突っ込んでスイッチを入れると
多様なストレスを抱えて、イライラ、怒っている人が多い現代社会。「怒り」は周囲の人たちに伝染していくといいます。私たちはなぜ怒ってしまうのか、1万人の脳画像を見続け『脳が知っている怒らないコツ』(かんき出版;ゴマブックス)の著者でもある脳内科医の加藤俊徳先生に、脳における「怒り」のメカニズムを伺いました。第1回目の今回は、怒りの本質について考えていきましょう。 ●怒れる女 記事末尾でコメント欄オープン中です! 前回【第8話】はこちら:#KuTooの石川優実さん「怒らず冷静に」ではダメな理由 怒りは興味があるものに対して脳が理解できないサイン ――まず、「怒り」とは脳にとってどういう状況なのか教えてください。 加藤俊徳先生(以下、加藤): いろいろな人を診察したことで、怒りの本質は「脳が理解できないサイン」だとわかりました。つまり、目の前で起きている現象が「わからない!」という状態。一方で、客
職場でヒールのある靴やパンプスの着用を義務付けられる社会に異議を唱えた「#KuToo」の署名運動を立ち上げたグラビアアイドルでライター、女優の石川優実さん。 活動を続ける中で浴びせられる彼女へのバッシングや運動に対する反発に、石川さんはひとつひとつ怒りを示し戦います。なぜ、彼女はすべてと向き合うのか、話を伺いました。 ●怒れる女 職場でヒールのある靴やパンプスの着用を義務付けられる社会に異議を唱えた「#KuToo」運動。#KuTooとは、世界中で声があがったセクハラや性被害を訴える「#MeToo」と、「靴」そして「苦痛」を掛け合わせた造語です。 女性の労働環境の改善を求めるための署名運動を立ち上げたのはグラビアアイドルでライター、女優の石川優実さん。 2018年にはじめた葬儀場のアルバイトで、パンプス着用の指定があったことに疑問を感じ、世間に訴えかけました。 「#KuToo」運動の署名は3
文筆家・岡田育さん(39歳) 『ハジの多い人生』『嫁へ行くつもりじゃなかった』など、女性の素直な心を綴ったエッセイが共感を呼んでいる文筆家の岡田育さん。会社員生活を経て、エッセイストとして独立。著作を多数発表したり、テレビでのコメンテーターを務めたりと多彩な活躍をされ、2015年よりニューヨークに移住。今回は、『40歳までにコレをやめる』を上梓した岡田さんに、書籍のテーマである「やめる」に沿いながら、結婚のこと、子どもを持つということについて伺いました。 交際ゼロ日での結婚 夫とは結婚……何年目だったかなぁ。まさに本書『40歳までにコレをやめる』の中の「年齢を数えるのをやめる」という項目で書いたのですが、パッと思い出せない(笑)。6周年の、7年目かな? 長いですね! もともと結婚願望はありませんでした、というか、自分が恋愛結婚できるわけがないと思っていましたね。うちの両親が70近くなった今
「タレントの○○○、43歳で出産!」なんて話題があると、「40代でも妊娠、出産できるんだ。私だって、まだまだ大丈夫よね」と、なんとなくホッとしていませんか? でも、高齢出産は本当に誰にでも可能なんでしょうか。そもそも、女性はいったい何歳まで産めるのでしょうか。妊活・出産のタイムリミットを考えます。 1980年代は、30歳以上が「高齢出産」とされていた 日本人の晩婚化、晩産化が進んでいるといわれても、それが当たり前になっているミレニアル世代にはピンとこないかもしれません。まずは、こんなデータから。 1980年当時、女性の平均初婚年齢は25.2歳、第1子出生時の母親の平均年齢は26.4歳でした。80年代といえば、ミレニアル世代のママ世代が結婚・出産した時期です。現在の日本産科婦人科学会の定義では高齢出産(高年初産)は35歳以上ですが、当時は30歳以上が高齢出産とされていました。20代半ばで結婚
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