帝国データバンクの調査によると、地域開発や賃貸・管理など不動産関連の第3セクターの5割以上、鉄道事業の第3セクターの6割弱が、債務超過などの経営不振に陥っていることがわかった。今年の第3セクターの倒産は、宮崎市のシーガイアを運営する「フェニックスリゾート」「多摩ニュータウン開発センター」など、すでに7件に達している(6月13日現在)。不動産関連の調査対象は83社。債務超過18社と債務超過懸念27社を合わせ、45社が経営不振に陥っている。また、債務超過の第3セクターの7割が3期連続赤字だったのに対し、安定経営38社の8割は3期連続黒字で、財務や業績の2極化が浮き彫りに。一方、鉄道事業の調査対象は33社で、債務超過5社、債務超過懸念14社となった。バブル時代の甘い目算に基づいて設立された第3セクターはまだあり、今後も破綻が続く可能性がある。(2001年8月号掲載)