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≪ 2024/07 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫ Navigation LIST 「セラピスト」(最相葉月/新潮社) →かなり期待して最相葉月(女性)のノンフィクション「セラピスト」を読む。 評判のよい著者の本を読むのは初めてでテーマにも関心があるので期待度が高かった。 ところが、つまらないのである。だらだらと暴露もなにもなく平坦な説明が続くだけ。 読後、貴重な金と時間を返せと泣きたくなった。 1ヶ月まえ近くに読んだ本なので、いまさらりと要点のみ読み返したが、ある謎に気づく。 本書の結末は著者のカミングアウトである。 この本の取材を9割方終えてから町医者(クリニック)に行ったら、 著者は双極性障害Ⅱ型と診断されたというのである。 双極性障害とはむか
≪ 2024/02 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 ≫ Navigation LIST 9月30日紀伊国屋サザンシアターにおもむく。 「福田恆存とその時代」なる催しのなかで山田太一先生の講演があるからである。 以下メモと記憶をもとにして講演をできるだけ忠実に再現するが、正確性に自信がない。 制限時間が短かったからでしょうか、山田先生はいつもよりもかなり早口でした。 このため先生の意図とは違う採録もあるかもしれません。 7割程度しかわが耳は聴き取れていないような気がします。 以上の事情をよろしくご了承のうえ、どうかお目通しくださいませ。 山田太一講演「福田恆存を読む」――。 この歳になりますと、歳相応に周囲の人が死ぬわけです。 友人知人が死んでいきます。 こういうこと
≪ 2024/02 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 ≫ Navigation LIST 「不幸になりたがる人たち」(春日武彦/文春新書) →精神科医の春日武彦は心を病んだ人を治す善意の人ではないのである。 多少毒を込めた言い方をすれば、きちがいウォッチャーとでもいうべきか。 きちがいにうんざりげんなりしながらも、それでもきちがいをどこかおもしろいと感じてしまう。 これは一見すると不謹慎なようだが、 たえず患者を鏡として自分と向き合っているということだ。 だから、ある面とても誠実な医者ということになる。 なぜなら、常にこの疑問を抱いているからである。 「相手がおかしいのか、我われのほうがおかしいのか、 理屈からするとその客観的判断は困難ということになってくる」(P30
この事件はもう1ヶ月以上もまえで、たしかにかなり傷ついたことだけれども、 しかしブログを更新しなかったのはこれが原因というわけでは決してない。 知らない人も多いでしょうが、 基本的にわたしはブログ読者から逢いたいと言われたらだれとでも逢うようにしている。 本名を名乗らない人とでも逢いたいと言われたら逢う。 いんちき大乗仏典の法華経に登場する常不軽菩薩ではないけれど、 ほとんどすべての人がわたしなぞよりは偉いと思うがためである。 6月下旬にブログ「本の山」の愛読者だというアラフォーのおばさんと逢った。 やけにハイテンションなおばさんであった。 年齢に似合わない「キャー」「イヤー」「チョー」「マジ」といった嬌声を連発する。 まだ逢ってからそう時間も経っていないにもかかわらず、わたしの母の話になった。 古くからの読者はご存知でしょうが、 12年まえ母は息子であるわたしの眼前で投身自殺している。
≪ 2024/02 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 ≫ Navigation LIST 「ライフコース論」(大久保孝治・嶋崎尚子/放送大学教育振興会)絶版 *再読 →大学時代の教科書を再読する。 ライフコースとは、社会と個人の関係を研究する学問。 問われているのは、ある人間がほかの人生ではなく、なぜその人生を選んだのか。 人間は制限をもって生まれてくる。 遺伝的制限。時代的制限。地理的制限。 ライフコース論では、遺伝的要因を無視。 「いつ・どこ」に着目する。時代、場所である。 たとえば、いつ生まれたかということによって、ライフコースは大幅に左右される。 バブル景気ををいつ経験したか。 このころ就職した世代は甘い汁をじゅるじゅる。 いっぽうで、直後に起こった就職氷河期
≪ 2024/02 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 ≫ Navigation LIST 10月15日、溝の口の高津市民館大ホールに山田太一先生の講演を聞きに行く。 テーマは「いま生きていること」。 以下に再現する講演会の内容は、すべてを未熟な聞き手の頼りない耳に依っています。 どこかおかしなところがございましたら、あらゆる責任はこの記事の書き手にあります。 とくにこの日は風邪を引いていたため自己の記憶力にあまり自信がありません。 山田太一さんはこの近くにお住まいなのでローカルネタが多く、 地名等あまた誤記があるかと存じます。先にお詫びを申し上げるしだいです。 弦楽四重奏団「タマーズ」のすばらしいご演奏のあと10分間の休憩を挟んで、 お待ちかねの山田太一先生による講演
≪ 2024/02 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 ≫ Navigation LIST NHK「課外授業 ようこそ先輩」を視聴する。 今日登場する先生は前科一犯の芥川賞作家・西村賢太氏(44)。 授業のテーマは「私小説を書いてみよう」ということらしい。 兄事する西村先生のことをあまり悪く言いたくないのだが、氏はのっけから嘘をついている。 子ども相手に嘘をつくのは汚い大人だぞ。 私小説の書き方として西村賢太の教えるのが「自分のダメなところを書こう」――。 デタラメを言うな西村賢太よ! 私小説を書くこつは、いかにうまく嘘を書いて読者を騙すかではないか。 具体例を示そうではないか。 この番組で純真な子どもたちと穏やかに触れ合っている西村賢太先生の私小説から。 「ぼくは昔か
≪ 2024/02 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 ≫ Navigation LIST 「飲酒運転で犯罪者になった 実録交通刑務所」(川本浩司/新風舎文庫) →タイトルを見て、たいへんな本を見つけてしまったと思った。 飲酒運転というのは、他人事ではない。 わたしはペーパードライバーで今後車を運転するつもりはないが、飲酒運転は身近な問題。 飲酒すると、なにがいけないかというと、間違うことが多くなる。 飲酒運転をした人を責めるのは簡単だが、 どうして酒をのんだのに車を運転したのかと本人に問うのはあまり意味がないように思う。 というのも、酒をのむと正常な判断ができなくなるのだから。 酒をのむと理性が鈍るでしょう。だから、車に乗ってしまうのである。 飲酒運転で人を殺してしま
≪ 2024/03 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫ Navigation LIST 10月1日、所用のためシナリオ・センター欠席。 10月8日、台風一過。風は強いものの快晴。 わたしのなかでもある台風が通り過ぎていったのを感じる。 このわずか1週間のあいだに3本も20枚シナリオを書くことができた。 ひとつの山を越えたという感触がある。 習作シナリオを3つたずさえ午後6時過ぎにシナリオ・センター到着。 このスクールの研修科は、毎月受講料を支払うシステム。 事務局で会員証と1万円と差し出すと、事務員は後方を振り返る。 すぐさまシナリオ・センター所長のGさんが現われる。 どうやら待ち伏せしていたようだ。 G所長「アンタはなにがしたいの?」 わたし「いえ、才
難しいですね。. 考えさせられます。確かに善意の押し売りなのかもしれないし、自慰行為かもしれない。でも信頼していたり、大切な人に薦める場合もある。 私には難しくて、賛否をいえません。それでもyondaさんが薦めてくれた本なら読む私がいます。 結局、信頼関係なのでしょうか? 迷路に入ってしまいそうです。 そうですね。かなあ. comment しかしひとというのはじぶんの好き嫌い基準だけで物事を選択していてはどうにも飽きたり広がらなかったりする気がするものだから、それにもともと自分の好き嫌いを言えるほどにその世界のことを知らず自己能力の不足について謙虚さがあり、生きていくのに困難なほどではないがすこしは行程にたいし途方にくれる場合もあって、そんなときたとえば好きな他者が好きなものや勧めるものを自分も味わってみようか地図のようにその力を齧らせてもらってもいいかななどとと思う。それは案外自然な
≪ 2024/03 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫ Navigation LIST 逢いたい。逢おう。逢う日まで生きる、働く。高級な喫茶店。 31歳の田崎翔太は「こんちわ」という。29歳の中城加奈は「こんにちは」である。 電車のホームで死のうとしている50歳の中年、 藤本誠を助けたのがふたりの知り合うきっかけとなった。 どうしてふたりは藤本が死のうとしているのに気づいたか。 ふたりともかつて死のうとしたことがあるからである。 人命救助はめったにあることではない。どこが「ありふれた奇跡」なのか。 だって、こんな経験をしたことのある人はほとんどいないでしょう。 日本の年間自殺者は3万人以上――。 大量の人間が毎日みずから命を絶つのを我われはとめることがで
Nさんは自分がブログに書かれていることを知っています。 わたしが言ったからです。 ブログを書いている。Nさんのことも書いている。 「出演料をくださいよ」 「いくら?」 「二千万円」 「……」 Nさんがミクシィで日記を書いているのはまえにお伝えしました。 すでに行き着いています。 日記は友人の友人までの公開なので読むことができませんが。 聞くと、仕事のことは書いていないとのこと。 趣味のスポーツのことを書いている。 マイミクが百人以上いるので驚きました。 Nさんはネットを介して人と逢ったりもするらしい。 「マイミク申請したらOKですか」 「ダメです。削除します」 わたしはNさんの文章を読んだことがあります。 彼は携帯から自分のミクシィに接続した。 イケメンくんや野望くんに見せるためです。 しかし、そもそも若者ふたりはNさんにそう興味がない。 Nさんに関心があるのはわたしです。 携帯を奪って読
おい、山下拓也よ! おまえ、このままで済むと思っているのか? いまからおまえのしたことを書く。 おまえは、「本の山」の熱狂的なファンだったよな。 1日に4回も5回もアクセスしてくるんで正直、怖かったよ。 どんなやつかとおまえさんのブログも読んだ。 マーケティングの仕事ってなんだい? いまもって正直わからない。 ブログの感想は、偉そうなやつだなということ。 読んでいてむかむかする記事が多く、ぜんぶ読めなかったものも少なくない。 フリーとして大金を稼いでいるのが、こいつの過剰な自信のみなもとだと知る。 42歳。早稲田大学卒。妻あり。今年、第二子が生まれた。吉祥寺在住。 こういういかにもな成功者は嫌いだが、、向こうが好いてくれたらわたしも鬼ではない。 とにかくカネを持っていそうだ。人脈も豊富にあるらしい。 この先生に関心を持った理由である。 業界では有名らしい吉祥寺拓也こと山下拓也からこんなメー
天才マーケティング師と名高い吉祥寺拓也先生から、 たったいまいただいたメールが以下です。 この勝ち組から誘われて今日、新宿でのんだ。 ブログの書き込みを拝見しましたが、あなたの書き込みは、以下の「ストーカー規制法」の「監視行為」に歴然と該当するものです。警視庁のサイトをご覧ください。 http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/seian/stoka/stoka.htm 今後も同様の行為を行うならば、即刻告訴します。私は警察官僚に友人もいますし、弁護士のあてもあります。 今は酔っていることもあるでしょうから、今回ばかりは水に流しますが(ログはそのまま残しておきます)今後については、本当に警察に動いていただきます。 この先生と今日お逢いして罵倒されました。詳細は後日。 その際はこの記事を削除します。 わたしが書き込んだのは、以下(に近い)。 「今日はいろいろありが
以前、「本の山」に「仕事をください」という記事を書きました。 ほとんどヤケクソでした。 どうせメールなど来ないのは書きながらわかっていたことです。 ところが、仕事をあげるというメールが来たのです。 以下に転載します。 はじめまして MIXI→HP見てメールいたしました。 東京都内で通信関連のチ~イちゃな会社をやっています。 今,小社のクライアント様の社内でデスクワークをやってもらえる方を探しております。 業務内容は携帯電話関係のマネージメント(工程管理、進行管理etc)です。 クライアント様名はすぐに明かせませんが東証1部上場会社です。 働く環境としては結構いいかもしれません。 更なる業務内容と条件等にご興味あればご連絡ください。 名前と会社名、会社の電話番号、携帯電話番号が付記されていました。 これはいったいなんだろうと思ったものです。 絶好のチャンスが到来したのか、なにかの罠(わな)な
≪ 2008/11 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 ≫ Navigation LIST 「本の山」に記事「仕事をください」を書いたのはちょうど1ヶ月まえでした。 まさか反応があるとは書いた自分でさえ思っていなかったのですが、 本日とある会社の社長さんから仕事を紹介してくださるというメールをいただきました。 とてもありがたいことです。信じられないと言ったほうがいいのかもしれません。 顔どころか名前だに知らぬ人間に対して、こんな温かい御仁がおられるとは……。 さっそく感謝のメールをお送りしたしだいです。 それから詳細をこのブログに書いていなかった怠惰をお詫びしました。 というのも、昨日からわたしは短期のバイトを始めています。 ブログで求職したのなら、
≪ 2008/11 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 ≫ Navigation LIST 現在の惨状はバブル崩壊にたとえるのがもっとも適切だと思われます。 いままで膨大な自己投資をしてきたつもりです。 自分への信頼がありました。かならずなにものかになってみせる! わたしには才能がある。 初期投資をケチっていたら、大きなリターンは望めない。 だれもやらないような自己投資をしてみようではないか。 自営業だっておなじでしょう。最初は採算が合わない。 経営が軌道に乗るまでは、ただ働きはおろか、赤字さえも覚悟しなければならない。 赤字経営をしている店主のよりどころはなにか。 いつか当たるという取り扱い商品への信頼です。店主のプライドです。 おのれの文学浪人生
≪ 2024/03 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫ Navigation LIST 持って生まれた吃音症に悩んでいた時期がだいぶありました。 吃音、どもりです。みなさんのクラスにもひとりはいたのではありませんか。 つっかえて言葉がうまく話せないため、笑いものになっていた児童です。 村上春樹は「ノルウェイの森」でどもりの青年を嘲笑的に描写しています。 死ねよ春樹と思いましたが、一般の人間の吃音者への認識はこの程度なのでしょう。 当事者はたいがい死ぬほど苦しんでいるんですけどね。 言葉がつっかえて出てこない状態の人って健常者から見たらそんなにおかしいんですか。 あわてないで落ち着いて話せばいい、なんて思っているのでしょう。 ちがいます。吃音は癖というより
≪ 2008/10 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫ Navigation LIST これまでの膨大な「本の山」は、この記事を書くためにあったのだと思います。 もしかしたら、いままで書いてきたのは、すべてウソになるのかもしれません。 はじめてほんとうのことを書きます。人生の転機が訪れました。正念場です。 このブログをお読みのどなたか、なにかわたしに仕事をいただけませんでしょうか。 なんでもやります。 留守番から引越手伝い、秘書、助手、介護、小間使い、どんな仕事でも構いません。 もし文章を書く仕事でしたら、いくらでも直しのご用命に従います。 名前の出ないゴーストの仕事でも全力でいたしたいと思っております。 資料集めのようなことも一生懸命した
≪ 2020/03 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫ Navigation LIST 2008.10.18 「編集者という病い」(見城徹/大田出版) →カリスマ編集者にして幻冬舎社長の書いたこの著作を読むまえに、 このところの疑問を整理したい。 いったい編集者というのはなんなのだろうか。 というのも、いま編集者の価値がバブルのように上がっていると思うからだ。 編集者は出版のプロフェッショナル。 書物を上梓したいと思ったら、どうにかして編集者と縁故を作らなければならない。 編集者はプロだから、なんでもわかっている。 原稿の修正を編集者から求められて、 にもかかわらず不可能なものは出版界で生きていけない。 昨今流行している安手の小説作法マニュアルでひんぱん
≪ 2024/03 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫ Navigation LIST 「地獄の思想」(梅原猛/中公文庫) →人はなんのために学ぶのか。建前として学者は真理追究のために学ぶ。 人は名誉を求めて学ぶこともある。助教授になりたい、教授になりたい。 賞が欲しくて学ぶものもいよう。周囲から評価されたい。偉くなりたい。 さて、梅原猛は生きるために学んでいる。 少なくとも40を過ぎて初めての単著「地獄の思想」を上梓するまでは。 生きるために学ぶ。 なぜならこの男にとって生きることは容易ではない。 内なる地獄をかかえているからである。人間の地獄が見えてしまうからである。 地獄から逃げ切れぬと観念したとき、男の腹が決まったのであろう。 地獄があるならば地
≪ 2024/03 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫ Navigation LIST このたびの世界同時株安、金融不安から我われはなにを学ぶべきでしょうか。 努力の弊害を、この世界的事件から知ることができるように思うのです。 日本社会はことさら努力を重んじます。 努力せよ。努力すればなんでもできる。 だれでも東大に入れる。だれでも金持になれる。だれでも成功できる。 だとしたら、人生に敗れたものは努力が足らなかったのだ。 この前提にあるのが、人間はみんな平等という考えです。 生まれの相違をまったく考慮しない極めて浅薄な人生哲学だというほかありません。 人間は不平等です。そもそも無力な存在なのです。いくら努力しようが不可能なことはある。 いや、努力は無意味
≪ 2024/03 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫ Navigation LIST 「ふぞろいの林檎たち」(山田太一/新潮文庫)絶版 *再読 →テレビドラマシナリオ。昭和58年放送作品。全10回の連続ドラマ。 女「カール・ルイスっているでしょう」 男「あの陸上競技の?」 「うん、そう」 「そのカールが(なんだって)」 「あきらめるなって」 「うへえ」 「ネバーギブアップ。サインを求められると色紙にかならず書くらしいの」 「だから?」 「別に、フフ――(このままでいいのかという思い)」 「そんなことをね」 「え?」 「あきらめるなとかね、言う人はね。カール・ルイスとかいう、あの黒い奴はだね」 「黒い奴は失礼じゃない」 「とても勉強ができそうには見えない
≪ 2024/03 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫ Navigation LIST 2008.7.11 生まれて初めての歌舞伎鑑賞をしたのだが、感想どころではない。 久しぶりにまいったよ。書かずにはいられない。 歌舞伎へはある男性から誘われて行くことになったのである。 うちのブログをお読みくださっているかたである。 大学の先生で年齢は40を超えている。 先生のブログを拝見すると、きれいな奥さんがいると書かれている。 お子さんもふたりいらっしゃるらしい。 そんなかたぎの人間から歌舞伎に誘われたことをとても光栄に思った。 よろしくお願いしますと返信した。 この先生と今日歌舞伎座で「義経千本桜」を観た。 歌舞伎はやはり無学なわたしには理解できなかった。 帰
≪ 2024/03 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫ Navigation LIST たまに人気ブログというものを拝見することがある。 過日著書を読んだライターさんの経歴にも人気ブログを運営しているとあったので、 どんなものかと見にいった。 毎度のことながら、いわゆる人気ブログのどこがおもしろいのかまるでわからない。 いったいどんな人間に人気があるのだろう。 もっとも、わたしはブログをわかっていないのだと思う。 なぜなら人気ブログを書籍と比べているからである。 どの人気ブログも本と比べたらつまらないと言っているに過ぎぬ。 ブログをブログとして評価していないのである。 とはいえ、ブログの見かたなぞ学んだことはない。教えてくれるものもいない。 人気ブログの
≪ 2024/03 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫ Navigation LIST 日本語にはおかしな決まりがあります。 学校で教えられている。かなりの文章読本にもそう書かれている。 「ですます」と「であるだ」をわけようというルールのことです。 すなわち、「である」「だ」に語尾を一貫させよう。 「です」「ます」を用いたら「である」「だ」を使うのはやめよう。 いったいだれがこんなことを決めたのでしょうか。 「ですまるであるだ」をぶち壊すと本当におかしなことになるのか。 そんなことはない。日本語はもっと柔軟なものだ。 ブロガーのみなさまへ。 「ですます」文体を使っていたら「であるだ」でも書いてみましょう。 「であるだ」を愛用されているかたは、たまには「で
≪ 2008/10 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫ Navigation LIST 文章を書くのと読むのはまったく別の行為です。 しかし、扱うのがどちらもおなじ文章ゆえ混合するものが少なくありません。 書くと読むの相違をわかろうとしない人間の誤解について述べたいと思います。 まず、読むという行為がどれほど嫌われているか。 これを理解しないものが非常に多い。 大多数の人間が本であれなんであれ、ものを読むことを厭(いと)います。 たとえばわたしのように、書くことよりも読むことを好むものはまれなのです。 しかし例外はあって、 「本の山」読者のみなさまも書くに比べて読むを重んじるかたが多いようです。 一般の人間は他人の書いた文章を読みたがらない
≪ 2024/03 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫ Navigation LIST いけない快楽を憶えてしまいました。 いただいたコメントを情け容赦なく削除する快感です。 ブロガーのみなさんはコメント欄に複雑な感情を抱いているのではありませんか? 反応があったほうが、もちろん嬉しい。 けれども、的外れなキチガイめいたコメントが来るとそうとう神経にこたえる。 心ないコメントがきっかけでブログを閉鎖したかたも少なからずおられると思います。 それなのになにゆえ、かなりのみなさんが迷惑なコメントを削除しないのでしょう。 うちのブログもそうです。「生きている価値なし」「死ね」「バカ」「アホ」――。 すてきな言葉をたくさん贈られていますが、まったく削除していませ
≪ 2024/03 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫ Navigation LIST 「まだ見ぬ書き手へ」(丸山健二/朝日新聞社)絶版 →この小説作法の最大の特徴は、ひとりの作家もひとつの作品も登場しないところである。 みずからの作品もふくめて既存の文学作品が取り上げられることはない。 読者には一流の書き手を目指してほしいから、というのがその理由である。 いまあるような文学作品を超えるものを読者は目標にしてほしい。 したがって、丸山は作家に憧れるタイプの書き手には厳しい。 既存の作品で満足しているのなら、おまえが書く必要はないではないかというのだ。 極めて硬派の、精神論めいた小説作法書である。 丸山は酒をのむ小説作者など認めはしない。その理由はこうであ
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