■Amazonの読者レビューの、もっとも きびしい書評を転載する。 15 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 ★☆☆☆☆ 他の階層格差論と何ら変わらぬ問題煽動と問題解決の欠如, 2005/09/23 レビュアー: canberraact (プロフィールを見る) 本書は、消費論を基盤とする著者が、「階層意識調査」を元に階層格差について論じたものである。近年の階層格差に関する著作は、問題を煽動するだけのものがほとんどだが、本書もその一つであった。 まず、本書の意識調査の方法論には極めて問題があり、母集団の設定と調査対象の抽出方法が必ずしも明確でなく、母集団と調査対象の標本誤差についても検証されず、質問項目や単純集計も不明である。さらに、分析の基本的な機軸も「上・中・下」という「階層意識」であり、これをもとにすべての分析を進めているのだが、こうしたあま