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衆院選
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2003年に1stアルバム『Songs For A Leap Year』をリリースして以降、その歌世界をマイペースに磨き上げてきたテライショウタのソロ・プロジェクト、GOFISH。通算7作目となる新作『GOFISH』は、前作『光の速さで佇んで』(2021)以降取り組んできたバンド・スタイルでの作品となった。 潮田雄一(g)、中山 努(pf)、元山ツトム(pedal steel)、墓場戯太郎(b)、藤巻鉄郎(dr)、そしてコーラスの井手健介と浮。彼らの奏でる緩やかなバンド・アンサンブルに抱かれながら、テライは日常の中にかすかな希望を見出すような言葉を綴っていく。決して派手さはないものの、その歌は聴くもののなかに温かな火を灯すような力を持っている。 20年を超えるキャリアを通し、テライはいったい何を歌ってきたのだろうか。そして、7作目にして初めてセルフタイトルが掲げられた新作『GOFISH』で
突発性難聴の発症に端を発する極めてパーソナルなアルバムである前作『REFLECTION』から2年。tofubeatsの新作EP『NOBODY』は、AI歌声合成ソフト『Synthesizer V』(Dreamtonics)を用いて制作された誰でもない声をフィーチャーしたハウス・ミュージックが頭と体を揺らす作品だ。彼にとって特定のヴォーカリストをフィーチャーしない初めての作品である本作は、画期的なことをしれっとやってのけるtofubeatsらしいマナーが感じられると共に、何重にもレイヤードされたコンセプトが匿名的なダンス・ミュージックに乱反射され、聴けば聴くほどに深く引き込まれる。その心地良くディープなグルーヴのただ中で、果たしてtofubeatsは何を思うのか。 取材・文 | 小野田 雄 | 2024年4月 撮影 | 久保田千史 ――コロナ禍がクラブ・カルチャーにおける大きな転換点。現場に立
① Sensational『Corner The Market』1999, WordSound + 『Loaded With Power』1997, WordSound ② Slotek『Hydrophonic』1999, WordSound + Spectre『The End』1999, WordSound ③ JUNGLE BROTHERS『J. Beez Wit The Remedy』1993, Warner Bros. Records + CRAZY WISDOM MASTERS『The Payback EP』1999, Black Hoodz ④ Req『Frequency Jams』1998, Skint + 『One』1997, Skint ⑤ Jigen『Blood's Finality / 狂雲求敗』1998, 不知火 + LEGO BEAST『LEGO BEAST &
2023年の現在に突如降臨したtrfスタイルのTKサウンド。昭和 / 平成~Y2Kの扱いがリヴァイヴァルを超越して一般化した令和の世にあっても再構築ではなく、もはやトラッドや古楽の再現として継承する方法論で話題沸騰中のグループがHiiT FACTORY。かつて共に「つばさレコーズ」に在籍し、Especiaを送り出したディレクター・横山佑輝(吉本興業 音楽事業部)とStereo Tokyoを手がけたマネージメント・水江文人(BANKU)が再びタッグを組み、若き時分より小室哲哉に師事してTKサウンドの秘伝を知り尽くした石坂翔太(よしもとミュージックパブリッシング)をメイン・コンポーザーに迎えた同グループは、いかにして生まれ、なぜ今世に放たれるのか。TKサウンド吹き荒れる往年には生を享けてもいなかったメンバーたちは何を感じているのか……。メンバー・Ai(vo | 以下 A)、Reyuna(rap
東京・下北沢の複合施設「BONUS TRACK」、同じく下北沢の「LIVE HAUS」などでイベントを企画する宮﨑岳史 aka ミヤジさん。2014年に閉店した東京・南池袋ミュージック・オルグの店長を務め、その後は5年間、東京・渋谷 7th FLOORのスタッフとして働く一方、2015年5月から今年3月までの毎週木曜日の夜には、音楽好きが多く集まる東京・阿佐ヶ谷のバー「Roji」のカウンターに立っていたミヤジさんは、現在も多種多様なイベントを企画する一方、さまざまな“場”にいる“パーティー・バラモン”でもあります。そんなミヤジさんは、会えばいつも知らないことを教えてくれ、自分の好きなことに素直で愛に溢れている。 ミヤジさんの企画するイベントに足を運び、いくつもの楽しい瞬間が生まれた“場”を共有してきたひとりとして、いつかじっくりお話を聞きたいと思っていましたが、ついにインタビューをさせてい
文 | ニイマリコ 撮影 | 星野佑奈 当時、俺たちは椅子には座らず、いつも床に座り込んでいた。そうすると他人の目には入らないが、こっちからはなんでも見える。 迷彩柄のジャケットを首まで締め、短く刈り込んだ髪、青白い無表情でこちらを見ている写真。雑誌『rockin'on』2000年4月号の表紙を飾っていたBobby Gillespieに惹かれたのが全ての始まりだった。私は高校1年生で、ロック音楽にハマったばかり。安いレスポール・タイプのエレキ・ギターを買って、女子高等学校の軽音部にとうとう入部だ!と張り切っていた頃だ。最初はキーボード担当だったが、それでもバンドなるものが組めた、一部になれたことがひたすらに嬉しかった。 ……の、1年前の1999年、たまたま観た映画『ファイト・クラブ』(デヴィッド・フィンチャー監督)にとてつもない衝撃を受けて、アウトサイダーに憧れる(昔から漫画やアニメであっ
6枚目のアルバム『ぼちぼち銀河』(AWDR/LR2)を5月にリリースした柴田聡子(以下 S)。2022年は彼女にとって、シンガー・ソングライターとして本格的に足を踏み出すことになった(そしてその個性を世に広く知らしめることになった)デビュー・アルバム『しばたさとこ島』(2012, 浅草橋天才算数塾)のリリースから10周年にあたる意義深い年である。付け加えておくと『しばたさとこ島』のアナログ・レコードは「なりすレコード」の第1弾作品であり、同レーベル始動のきっかけにもなった重要作だ。 そしてその『しばたさとこ島』のプロデュースを務めていたのが、三沢洋紀(以下 M)。ラブクライ、LETTER、真夜中ミュージック、岡林ロックンロールセンター、川本真琴 with ゴロにゃんず、国際オバケ連合、PONY、わびさびくらぶ、ゆふいんの森など数々のバンドで活躍し、神奈川・横浜 日ノ出町のライヴ・バー「試聴
東京・浅草橋にツバメスタジオというレコーディング・スタジオがある。エンジニア、そしてバンドWhenのメンバーでもある君島 結の音や機材へのこだわりと、柔らかだけれど厳しさもある空気感は、多くのミュージシャンから信頼される理由のひとつだろう。筆者のバンドMs.Machineの作品はこのスタジオでも録音している。レコーディング時の会話から垣間見た彼のユニークな考えや、その考えかたが構築された青年時代を紐解きたくなった。 取材・文・撮影 | SAI (Ms.Machine) | 2021年7月 ――自己紹介をお願いします。具体的には、名前と肩書き、それともし出来たら何年生まれか教えていただきたいです。 「名前は君島 結です。ツバメスタジオというスタジオを作って、録音エンジニアだったり、ライヴPAなんかもときどきやっています。1970年生まれです」 ――1970年生まれって今年おいくつですか? 「
昨年7月にフル・アルバム『明日咲く』を発表し、同年末には東京・渋谷 WWWでの単独公演「2020年忘れ 劇場版 小日向由衣の野望 ~凸凹風雲録~」を成功させた“レジェンド”小日向由衣が、ニュー・アルバム『世界が泣いてる』を今年7月にリリース。同作は前作以上に内省的でありながらも、より外に向けられた聴後感を残す意欲的なネクストレヴェル作となっています。表現として現時点での限界まで自身を曝け出したと言える作品を制作するに至った過程、コロナ禍での機微が多分に反映された『明日咲く』から1年を経てもなお停滞した状況下において発表する意義などについて、ご本人がたっぷり語ってくださいました。 取材 | 南波一海 | 2021年7月 文・撮影 | 久保田千史 ――去年はコロナ禍で精神的にも落ち込んでしまって、そこから自らを奮い立たせて前作の『明日咲く』を作ったという背景がありました。そこから早1年が経ちま
SONIC YOUTHのメンバー、キム・ゴードンが上梓した『GIRL IN A BAND キム・ゴードン自伝』や、ロクサーヌ・ゲイの『バッド・フェミニスト』。音楽好きだったり、フェミニズムに興味がある人は野中モモの翻訳した書籍や存在を知っているのではないだろうか。編集者を目指して大学の社会学科を卒業後、会社員を数年経てロンドンの大学院に進学した野中は、どういった経緯で翻訳家 / ライターになったのか。また、私と同じ東京出身でロンドンに“上京”していた先輩として、いろんなことを訊いてみた。 取材・文・撮影 | SAI (Ms.Machine) | 2021年6月 ――自己紹介をお願いします。 「野中モモと申します。東京に生まれ、東京で育ち、途中5~6年ロンドンに住んでいたこともあります。今は戻ってきて、フリーランスで英日の翻訳とライターの仕事をしています。Lilmagという、ジンと呼ばれるよ
ヴォーカルにMike Patton(FAITH NO MORE)、ギターにDuane Denison(THE JESUS LIZARD)、ドラムにJohn Stanier(HELMET, BATTLES)、そしてベースにはMR. BUNGLEやFANTÔMASなどでMikeと活動を共にするTrevor Dunnと、オルタナティヴ・ロックの精鋭が集った文字通りのスーパー・バンドTOMAHAWKが、8年ぶりのニュー・アルバム『Tonic Immobility』をリリースした。前々作『Anonymous』ではネイティヴ・アメリカンの音楽を取り入れるなど、先鋭的な要素も十分に持つバンドだが、最新作では“Stanierが叩き、Pattonが歌うTHE JESUS LIZARD”と形容したくなるような超獣合体ぶりを感じさせる瞬間も多く、各自の所属バンドが往年に聴かせたサウンドを愛するリスナーにズキュン
メタルを愛する若者を中心に勃興し、ファントフト・スターヴ教会(ベルゲン)への放火に代表される器物損壊から手を染めた始めた犯罪行為が殺人へと発展、やがてはVarg Vikernes(BURZUM)によって中心人物・Øystein Aarseth aka Euronymous(MAYHEM)が殺害されるという最悪の結末を迎えた1990年代初頭のノルウェイジャン・ブラックメタル。その軌跡とバックグラウンドを紐解くノンフィクション『ブラック・メタルの血塗られた歴史』(マイケル・モイニハン + ディーデリック・ソーデリンド著)を基に、かつて90sブラックメタルの祖・Quorthon率いるBATHORYで演奏した異色の経歴を持ち、Beyoncé、Madonna、METALLICA、THE PRODIGY、RAMMSTEIN、THE ROLLING STONES、SATYRICONらのMVを手がけてきた
1990年代にFAITH NO MOREのMike Pattonが参加していたもうひとつのバンドMR. BUNGLEが、ここへきてまさかのリユニオン。モンドなセンスとユニーク極まりないミクスチャーぶりで、場合によってはFNMを凌ぐほど絶大な影響を後続のバンド群(例えばKOЯN、INCUBUS、SYSTEM OF A DOWNなど)に与えてきたとされる彼らだが、今回の再結成ではSLAYERのDave Lombardo、ANTHRAXのScott Ianを加えた編成で、アッと驚くスラッシュメタル・バンドとしての復活だ。彼らが作成した最初のデモ・テープ『The Raging Wrath of the Easter Bunny』ではスラッシュメタルをやっていたため、その原点に立ち返ってデモを完成させるという意表を突いたかたちの再始動は、なんとも彼ららしいヒネりが効いている。この突飛なアイデアの発案
文・撮影 | パンス 僕は東京でよく酒場に行くのだが、酒ばかり飲んでいてつまみをあまり頼まない傾向がある。なので知人の多くは、僕を少食な人だと考えているかもしれないが、韓国に行けば話は別だ。延々といろいろ食べている。韓国料理はとにかくジャンルが多彩で、どこまでも探っていけるし、多様な美味しさがある。新しい音楽ジャンルにハマったときのような気分にもなる。 そんなわけでもう4回行っているのだが、ここに掲載するのは今年6月の旅行記。今回は代表的なメニューをおさらいした感じ。旅行する方はぜひ参考にしてみてください。 仁川空港から高速鉄道でソウル市街に向かうが、各駅に乗ってしまったのでずいぶん時間がかかった。着いたら早速チキンとビール(チメク)をキメようとしていたのだが、端折って東大門のホテルへ。激安な部屋を取ったら、入るなりカラオケ屋のような内装でテンションが上がる。チキンが食べられなかった悔しさ
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