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アメリカ大統領選
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会場前には大きな張り紙があり、記者クラブの代表以外の取材はシャットアウト。(山際氏の)選対本部長を務める大島明・川崎市議から、本人の希望で選挙期間中に街頭演説は一切行わないとの通告まであった(その後、変更し岸田文雄元首相や小林鷹之氏が応援演説に来ていた)。 その大島市議から衝撃の発言が出たのは、出陣式後の囲み取材の場だった。山際氏本人の代わりに選対本部長として取材を受けるというのだ。山際氏は関係断絶を約束する誓約書に署名をしており、事務所からも教会関係者を排除したと説明する大島氏に、「秘書に二人いるじゃないですか」と私が問うと、報道陣を前にこう言い放ったのだ。 「あれ、もう辞めてますよ」 ――二人とも? 「辞めてますよ」 ――A氏とB氏? 「統一教会をね。秘書では、いますよ」 ――統一教会を辞めてるんですか? 「統一教会、辞めてますよ」 ――じゃあ元信者だったことは認めるんですか 「うん、
就学や就労などの社会的参加を避けて、長期間、家庭にとどまり続けている「引きこもり」。内閣府の調査によると、日本には現在、約146万人の引きこもり当事者がいるという。 兵庫県丹波市で生活支援員として働く糸井博明さん(50)も、14歳から31歳まで17年間、引きこもりを経験したひとりだ。長期の引きこもりによって、「死ぬ一歩手前」まで心身が疲弊。31歳のときに精神科病院の閉鎖病棟に入院し、統合失調症と診断された。 もともと活発な子どもだった糸井さんは、なぜ引きこもりになってしまったのか。複雑な家庭環境で育った幼少期の記憶から現在に至るまで、話を聞いた。(全3回の1回目/2回目に続く) 糸井博明さん ©山元茂樹/文藝春秋 ◆◆◆ 父がお酒を飲みながら怒鳴ったり、暴れて…幼少期の家庭環境 ――糸井さんの引きこもり生活は中学2年生から始まるそうですが、まずは、それ以前の子ども時代について教えていただけ
「驚きを通り越して呆れた。今後我々はヒグマの駆除はできなくなるが、それでもいいのか?」 10月18日に札幌高裁が出した判決に対し、北海道猟友会会長・堀江篤氏は語気強く語る。猟友会メンバーがヒグマを駆除した際の発砲が危険だったとして、北海道公安委員会が猟銃の所持許可を取り消した処分を、札幌高裁が法的に妥当だと判断したのだ。 全国的にクマの出没が問題となっている今、北海道で一体何が起きているのか。住民の安全は、誰がどのように守るべきなのか。元NHK「ダーウィンが来た!」ディレクターで、ヒグマを撃った経験のあるハンター・黒田未来雄氏が、関係者の声を聞くとともに駆除が行われた現場を取材した。(全2回の2回目/前編から読む) 猟銃の所持許可取り消し処分を受けた池上治男氏 ©黒田未来雄 ◆ ◆ ◆ 焦点となるのは「バックストップ」と「跳弾の危険性」 取材者である私は、2017年から銃による狩猟をしてい
「驚きを通り越して呆れた。今後我々はヒグマの駆除はできなくなるが、それでもいいのか?」 10月18日に札幌高裁が出した判決に対し、北海道猟友会会長・堀江篤氏は語気強く語る。猟友会メンバーがヒグマを駆除した際の発砲が危険だったとして、北海道公安委員会が猟銃の所持許可を取り消した処分を、札幌高裁が法的に妥当だと判断したのだ。 全国的にクマの出没が問題となっている今、北海道で一体何が起きているのか。住民の安全は、誰がどのように守るべきなのか。元NHK「ダーウィンが来た!」ディレクターで、ヒグマを撃った経験のあるハンター・黒田未来雄氏が関係者の声を聞くとともに駆除が行われた現場を取材した。(全2回の1回目/後編に続く) 地元住民がヒグマの出没地点を指差す ©黒田未来雄 ◆ ◆ ◆ 市の要請「子グマであっても駆除してほしい」 まずはこれまでの経緯についてまとめる。多少複雑ではあるが、今回の一件を
石井 まず最初に一般的な誤解を解いておくと、「取材で危険な目にあわないんですか」とよく聞かれるんですが、身の危険を感じたことは一度もありません。犯罪者だろうと薬物依存者であろうと、みんな1対1で会ったらごく普通のひとりの人間です。本当に危険だったら、私なんてとっくに死んでいますよ(笑)。 ヤクザだから怖いとか、人殺しだから怖いとか、そういうバイアスを持たずにひとりの人間への素朴な信頼を出発点にしています。こちらのおびえや警戒心は相手にもすぐ伝わりますから。その上で肝心なのは、その人が「語りたくなる」場をどうつくるかに尽きると思います。 ――具体的にはどういうことでしょうか。 石井 社会の底辺だったり外側で生きてきたような人は、それまでの人生で自分の体験や感情を否定され続けてきたので、なかなか胸襟を開いて語りたがりません。本音を親に言えば叱られるし、学校で話せばドン引きされるし、警察で話せば
安田淳一監督(以下 安田) 時代劇・歴史劇ジャンルを対象にした「京都映画企画市」という2017年のコンペがきっかけでした。コンペ用のアイディアを考えてる時に、お侍が現代にタイムスリップするドタバタなCMを思い出して「“5万回斬られた男”の福本清三さんが現代にタイムスリップして斬られ役になるのは面白いんやないか」と思いついたんです。それで企画書を出してなんとかファイナリストの5人には残ったんですが、最終プレゼンで持ち時間7分のうち自己紹介を5分も喋ってしまって(笑)。もちろん結果は落選でした。 山口馬木也さん、沙倉ゆうのさん、冨家ノリマサさん(左から) 安田監督Xより ――それでも、企画自体は福本清三さんにも出演していただく形で進んでいたんですよね。 安田 そうなんです。ただ福本さんが2021年にお亡くなりになって、自分もショックを受けてこれはもうおしまいやなと思ってました。でも、翌年の5月
たった1館の上映からスタートし、SNSなどの口コミを中心に人気に火がつき全国138館まで拡大している『侍タイムスリッパー』。“インディーズの時代劇”という異例の快進撃で、『カメラを止めるな』の再来とも呼ばれている。 お金がかかる時代劇は、インディーズ映画にとってまさに“鬼門”。監督の安田淳一さんは脚本・撮影・編集など「1人11役」で制作費を圧縮したが、それでも映画が完成した時は口座の残高7000円だったというギリギリの制作だった。 安田さんの“本業”は結婚式などのイベントムービーの作成だが、他にも油そば屋の経営や、昨年からは他界した父親の田んぼを受け継いだ米農家でもある。一体どんな生活をしながら映画を作ったのか。壮絶かつ愉快な制作秘話を聞いた。 安田淳一監督 ©文藝春秋 撮影・山元茂樹 貯金を崩し愛車も売って…それでも600万円足りなかった ――映画を撮りながらお米を作り他の仕事もされてい
判決の日、法廷に現れたA子はショートヘアにメガネ姿で、顔を隠すように大きめの白いマスクをしていた。身長153センチと小柄だが、黒いスーツは大きくややサイズが合っていないように見える。手元には黒いリュックサックを置いて被告席に座り、ピンクのハンカチを握りしめて開廷前はずっとうつむいていた。裁判長が判決を読み上げるときには証言台に座り、ずっと裁判長を見つめていた。 「Bくんがキスをしてきました。そして、一番後ろのシートに引きずられました」 A子が勤務していた特別支援学校にBくんが入学したのは、2020年4月。A子はBくんのクラス担任だった。Bくんは7月から10月まで家庭の事情で児童相談所に一時保護されていた。12月、学校に復帰したBくんに、A子は個人的にスマホ2台を渡し、遅くとも12月18日からLINEでやりとりをしていた。A子はLINEで、学校外で2人で会うことを持ちかけた。 LINEではB
北海道江別市で起こった残虐な事件。被害者の長谷知哉さん(20)は26日早朝、衣服は身につけず、全身あざだらけの見るも無惨な状態で発見された。 逮捕されたのは八木原亜麻(20)、川村葉音(20)、自称アルバイト従業員の少年(17)、自称高校生の少年(18)の4人。26日の深夜から長谷さんに暴行した疑いがかけられている。 「逮捕された4人のうちの1人、八木原亜麻は被害者と同じ中学の後輩です。2人は大学に入ってから交際関係にありました。被害者は8月ごろから周囲の友達に『彼女ができた』と嬉しそうに話していたと言います」(地元紙記者) 川村葉音容疑者(左)と八木原亜麻容疑者(SNSより) なぜ八木原は交際中の相手をこのような目に遭わせるに至ったのか。取材を進めていくと犯行の動機が少しずつ見えてきた。 犯行前日に2人が交わした会話 八木原亜麻と川村葉音は同じコンビニでアルバイトとして働いていた。そのコ
北海道江別市の公園で市内に住む大学生の長谷知哉(20)さんが集団暴行を受けて死亡した事件。北海道警は10月29日までに、いずれも大学生の八木原亜麻(あま、20)、川村葉音(はおと、20)、自称アルバイト従業員の少年(17)、自称高校生の少年(18)の4人を傷害致死容疑などで逮捕した。 「26日の早朝、全裸の状態で倒れている長谷さんが発見され、事件が発覚。長谷さんは顔から出血しており、上半身を中心に多くのあざがあった。意識不明の状態で病院に搬送され、死亡が確認されました。死因は持続的な暴力を加えられたことによる外傷性ショックとされています」(社会部記者)
〈わし、国政政党の党首ということか〉〈なんか、急に怖くなってきたんやが…〉 衆院選投開票日の翌朝、SNSにこんな投稿をしたのは、日本保守党の百田尚樹代表(68)だ。 「小選挙区では、愛知1区の河村たかし前名古屋市長が圧勝。さらに比例東海ブロックで竹上裕子氏、同近畿ブロックで島田洋一氏が議席を獲得しました。さらに比例代表の得票率が2%以上となり、政党交付金を受け取ることのできる国政政党としての要件を満たしました」(政治部記者) 作家から政党代表に そもそも日本保守党とは何者なのか。 「右派論客として知られる百田氏が代表となって昨秋に結成しました。『日本の国民と、領土・領海、国体を守る』という理念を掲げ、安倍晋三元首相が亡くなった後の自民党を舌鋒鋭く批判。保守の受け皿を自任し、党員数は7万人とされています」(党関係者) 結党から約1年で国会へ殴り込みを果たした躍進の要因はなんだったのか。有本香
「上目遣いでそっと男の肩に触れ…」“おむすび”橋本環奈(25)と中川大志(26)深夜の“下関デート”ツーショット撮「ドーミーインにチェックイン、身長は27cm差」《写真多数》
NHK局内のトイレで性被害に遭ったと語った 昨年10月9日、NHKは『ニュース7』で、ジャニー氏から複数回の性被害を受けたとする関東圏在住の男性X氏による新証言をスクープした。 「2000年代前半にNHK局内のトイレで性被害に遭ったという衝撃的な内容でした。X氏は、高校時代にジュニアが出演する同局の『ザ少年俱楽部』に出演するため、渋谷のNHK放送センターでオーディションに参加。そこでジャニー氏に声をかけられ、局内のトイレの個室に連れ込まれ性被害に遭ったと語ったのです」(社会部記者)
NHK朝ドラ「おむすび」で主演を務めている橋本環奈(25)。10月中旬、撮影のため山口県にいた橋本が東京から呼び寄せたのは、俳優の中川大志(26)。多忙を極める橋本だが、つかの間の休日を最愛の人と過ごすことに決めたのだった。居酒屋デートのあとは、公園で唇を重ねる。そして2人が向かった先はーー。 ★テキスト記事はこちら
故ジャニー喜多川氏による性加害を旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)が認め、謝罪してから1年余り。10月20日に放送された『NHKスペシャル ジャニー喜多川“アイドル帝国”の実像』が大きな反響を呼んでいる。その一方で、NHKとジャニーズの間で新たなバトルが勃発しているというのだ。 同番組の前半部分は、ジャニー氏と姉のメリー氏の生い立ちから芸能界で権力を握るまでのヒストリーが貴重な証言をもとに構成されていた。 また番組後半では、性加害問題へのNHKの対応についても検証。元NHKの理事で、現在スタートエンターテイメント顧問の若泉久朗氏に、同局とジャニーズの癒着関係について直撃取材を敢行している。 さらに、生前、ジャニー氏の性加害を著書で告発した初代「ジャニーズ」の元メンバーの故・中谷良氏の姉が出演。被害を受けた弟への謝罪を補償業務を担うスマイルアップに求める様子が放映された。 「番組内で
10月半ば、撮影のため山口にいた橋本は、イケメン俳優を呼び寄せる。居酒屋デートの後、公園で唇を重ねた――。一方で現場には怨嗟の声が。日傘をさすタイミングが悪いと激怒し、口癖は「使えねえ」。すでにマネージャー8人が次々と辞め……。 ★写真記事はこちら 山口県有数の観光地・湯田温泉。メインストリート「湯の町街道」沿いを中心に温泉宿が立ち並び、周辺には居酒屋やスナック、ガールズバーが集まる歓楽街でもある。 今年の10月に入ってから、老舗旅館Mの正面玄関すぐそばに、品川ナンバーのアルファードが長期間停まっていた。目立つ場所だったことに加え、駐車場に停まる車の大半が地元の山口ナンバーか近県の北九州ナンバーであったため、地元民は「わざわざ東京から来たんかね」と驚き、街で話題になっていた。 10月17日午前2時。街が眠りにつく頃、「湯の町街道」を軽い足取りで歩く小柄な女性がいた。同行していた女性に笑顔で
本作を描いた田中一村(1908-1977)は生涯を通し、一部の支援者の間での評判を除いて無名の画家でした。幼少の頃から画才を発揮し、難関の東京美術学校(現在の東京藝術大学)にストレートで合格しますが、2か月で退学。理由ははっきりしていません。その後も中央画壇で認められることを目指すも公募は落選続き。さらに肉親をつぎつぎと失い、生活は困窮。ついに一村は50歳にして、それまで暮らしていた千葉を引き払い、奄美大島へと移住するのでした。 奄美の自然という画題を得た一村の作風は大きく飛躍します。なかでも晩年に描かれた「アダンの海辺」は会心の作だったようです。伝統的な日本画の技法を用いた作品ですが、いわゆる日本画には見えないかもしれません。その理由の一つに、本土では見ることのない亜熱帯植物アダンを描いていることが挙げられるでしょう。それ以外にも典型的な日本画とはちょっと違う要素が他にはないオリジナリテ
旧統一教会は「大切な応援組織の一つだから」 経済部記者の解説。 「10月24日、『FUNAI』ブランドのテレビなどを製造する船井電機が、東京地裁から破産手続きの開始決定を受けました。負債総額は約461億円(2024年3月期末)。破産管財人には、日本航空の会社更生で管財人を務めた片山英二弁護士が選ばれています。同日午後には緊急説明会が開かれ、従業員約2000人に対し、解雇が告げられました」 その船井電機の現代表取締役会長が、原田氏だ。同社の発表などによれば、10月2日までに就任したと見られる。 「原田氏は元通産官僚で1990年の衆院選で初当選。地盤は福岡5区で、2018年に環境相として初入閣を果たしました。麻生派に所属。2021年に衆院選で落選し、国政から引退しました。現在は弁護士として活動しています」(政治部デスク) 他方で物議を醸したのが、旧統一教会(現世界平和統一家庭連合)との関係だ。
「私にとっては家族同然。母のような存在でした。危篤の一報を聞いて病院に駆けつけたのですが、臨終に間に合わなかった。それが本当に悔しくて……」 涙ながらにこう語るのは9月29日に老衰で亡くなった女優で声優の大山のぶ代(享年90)のマネジャーを35年以上務めた、小林明子さんだ――。 国民的キャラ「ドラえもん」の声を1979年から2005年まで約26年間にわたり演じ続けた大山。原作者の藤子・F・不二雄が「ドラえもんってこんな声だったんですね」と評した“愛嬌のあるだみ声”を維持するため、神経質なほど気をつかっていたという。 「バッグの中にはいつも風邪薬とのど飴が入っていて、少しでも喉に『あれ?』って感覚があるとすぐに薬を飲んで予防していました。あんまりにも頻繁だったから、本当に風邪をひいたときに薬が効かないのではないか、と心配しました」(小林さん) 大山は常に「ドラえもんファースト」で仕事に取り組
そもそもなぜ今、選挙なのか? 私は公示日から各地の選挙区を見て回ったが、現場に行くほど感じたことがあった。「そもそもなぜ今、選挙なのか?」である。 石破茂内閣は発足して戦後最速の8日後に解散をした。誰が総理になってもイメージが新鮮なうちに早く選挙をしてしまえという自民党の戦略だったと報じられている。だとすれば完全な自己都合だが、そうしたなか選挙戦が始まると気になることがあった。 候補者の演説を聞いていると「能登半島で豪雨の被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます」などと言うのだが、すぐに地元の話や利益誘導実績の話になるのだ。能登は単なる枕詞なのか? 被災地では選挙どころではないという報道もあったのに。 そう思い始めたら裏金候補の選挙を見るのも大事だが、能登へ行って現地の選挙を見なければいけないと思った。何がどう語られているのか。 能登の被災地に岸田元首相が 私は3年前の衆院選からラッパー
ジャーナリストの鈴木エイト氏が入手した世界平和統一家庭連合(旧統一教会。以下、統一教会)の衝撃的な内部資料が自民党陣営を揺るがしている。 統一教会のフロント組織「世界平和連合(FWP)」の中部地区常任講師のS氏が作成した33ページにわたる内部文書『激動の2021年「政治決戦 総選挙と日本の行方」』は、前回2021年衆院選での自民党候補者に対する統一教会の“強力な選挙支援”の実態を浮き彫りにした。 旧統一教会の“強力な選挙支援”の実態を浮き彫りにした内部資料 「文藝春秋 電子版」が10月23日に報じた鈴木エイト氏の論稿「全公開『極秘 旧統一教会内部資料』33ページ 2021年衆院選、旧統一教会に支援された自民候補者実名リスト」では、婦人部や青年部、壮年部までが時間制で電話掛けやビラ撒きを行う“総力戦体制”や、愛知県から新潟県に至る「中部地区」候補者の“格付け表”、さらには、自民党議員と統一教
東京コントの先駆者、シティボーイズが設立したASH&Dコーポレーションに所属するラブレターズ。「早く売れたい」「でも体育会系は避けたい」2人が選んだ“非吉本”の道の険しさは、そのままキングオブコント優勝にたどりつくまでの年月の長さにもつながる。 常設小屋のない事務所、「小さくて気持ち悪いから番組に呼びたくない」とまで言われた身長……数々のコンプレックスから彼らを導いた、特別な「靴」とは。苦節16年、ラブレターズがねばってねばって、ねばった先に見えた「残酷ではない未来」を訊いた。(全3回の3回目/はじめから読む)
結成は2009年。事務所入りした2011年にキングオブコント決勝に初進出。ラブレターズには順風満帆な未来が約束されていたはずだった。 13年の時を超え、決勝5回目の「正直」でようやく手にしたキングオブコント王者の栄冠。芸人からも客からもいいかげん「もうええでしょう」と言われていたというラブレターズが、それでもキングオブコントにこだわりつづけた理由。彼らはいかにして「あきらめない強さ」を手に入れたのか。(全3回の1回目/続きを読む) 塚本直毅(左)と、溜口佑太朗。2008年にはじまった「キングオブコント」をきっかけにコンビを組み、翌年正式に「ラブレターズ」を結成。今年、同大会で優勝を果たす ©︎杉山拓也/文藝春秋 キングオブコント優勝で起こった変化 ――「キングオブコント2024」優勝おめでとうございます! マネージャーさんから決勝前にインタビューをオファーしていたのが『山里亮太の不毛な議論
劣勢が続いてきた新潟選挙区 「最終予測リスト」の新潟エリアを見ていくと、新潟1区~5区まで立憲民主党の候補者にC+(やや優勢)以上の判定がされている。非公認候補を含めた自民系の全敗が予測されている都道府県は全国でも2県のみ。もう1つの県が計2選挙区であることを考えると、5戦5敗は異例の“完敗”予測と言えるだろう。 そもそも民主党が政権交代を成し遂げた2009年の総選挙では自民が全敗。一方、自民党の政権奪回となった2012年選挙では全勝とその時の風に左右されてきた新潟選挙区。2014年は自民の5勝1敗だったものの、自民党与党で迎えた2017年と2021年ではいずれも野党系候補に対し2勝4敗と劣勢が続いてきた。 そして今回、区割りが変更となり、計5つとなった新潟選挙区すべてで、自民系が選挙区で勝てないという予測がされる事態となっている。新潟保守の迷走を示しているのが新潟4区だ。 この選挙区は、
猛毒サリンを使った無差別テロ「地下鉄サリン事件」からおよそ30年。『警視庁科学捜査官』(文春文庫)より一部を抜粋。著者で科捜研研究員だった服藤恵三氏が取材を受けたNHK「オウム VS. 科捜研 ~地下鉄サリン事件 世紀の逮捕劇~」(新プロジェクトX〜挑戦者たち〜)が10月26日に放送される。本書ではオウム真理教教祖・麻原彰晃(松本智津夫)逮捕のためサリン製造の全容解明に尽力した知られざるドラマに迫る。(全4回の1回目/#2に続く) ◆ ◆ ◆ 鳴りやまない救急車のサイレンが… その日も、いつものように6時ごろ起きた。毎朝のバタバタを経て、急いで子供を保育園へ連れて行く。駅までは恒例の駆け足。飛び乗った満員電車に揺られ、地下鉄の桜田門駅で降りて、職場である警視庁の科学捜査研究所(科捜研)に着いたのは8時前だった。科捜研は、警視庁本部庁舎の隣にある警察総合庁舎の7、8階に入っていた。 私は係長
猛毒サリンを使った無差別テロ「地下鉄サリン事件」からおよそ30年。『警視庁科学捜査官』(文春文庫)より一部を抜粋。著者で科捜研研究員だった服藤恵三氏が取材を受けたNHK「オウム VS. 科捜研 ~地下鉄サリン事件 世紀の逮捕劇~」(新プロジェクトX〜挑戦者たち〜)が10月26日に放送される。本書ではオウム真理教教祖・麻原彰晃(松本智津夫)逮捕のためサリン製造の全容解明に尽力した知られざるドラマに迫る。(全4回の4回目/#1、#2、#3より続く) 松本智津夫元死刑(麻原彰晃) ©SPUTNIK/時事通信フォト ◆ ◆ ◆ 化学兵器サリンを生成した土谷正実 そこで、用意していた白紙の束を机に出し、無言のままゆっくりと、サリン生成の工程や実験ノートに記録されていた反応式などを書いていった。全て記憶していたので、その作業を淡々と続けた。 しばらく続けると土谷は目を開け、反応式や科学データを気にし始
〈下記被疑者を準強制性交等で通常逮捕した〉 6月25日午後、大阪高検はA4一枚の発表文を報道機関に配布した。そこに記された容疑者の氏名は、全国の法曹関係者に衝撃を与えるものだった。 「北川健太郎(64)。元大阪地検トップの検事正でした」(全国紙社会部記者) 逮捕された北川 この記者が続ける。 「容疑は2018年2月〜19年11月の間のこと。つまり北川が大阪地検検事正在任中でした。被害者は検察職員で北川の当時の部下。はしご酒で酔った女性を検事正官舎に連れ込んで性的暴行を加えたようですが、北川は『同意があったと思った』と供述しています。ただ、逮捕発表はこうした容疑の詳細が一切伏せられた異例なものでした」
自由民主党の森山裕幹事長(79)が2021年10月の衆院選で、党本部から支給された交付金1500万円と同額を、すべて自身の選挙運動費として計上していたことが「週刊文春」の取材でわかった。森山氏は、選挙前に支部長に支給される交付金について「党勢拡大のため」などと述べていたが、その説明とは矛盾する疑いのある使途が発覚したことで波紋を呼びそうだ。 自民党総裁・幹事長室名で出された文書 派閥パーティを巡る裏金事件で自民党の公認を得られなかった候補に、公認候補と同じ2000万円の政党交付金が振り込まれていた問題。森山氏は10月23日、交付を認めた上で、「党勢拡大のための活動費」だと弁解した。 この「党勢拡大」とは、一体何なのか。それを説明するのが、翌10月24日付で、自由民主党総裁・幹事長室から党公認候補者や選挙実務者に向けて出された文書〈わが党の支部政党交付金に関する報道について〉だ。 総裁・幹事
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