国連のグテレス事務総長は5日、深刻化する気候変動への対応の一環として、化石燃料産業の広告を規制するよう全ての加盟国に求めた。報道機関やIT企業に対しても、化石燃料に関する広告を掲載しないよう呼びかけた。「世界環境デー」に合わせた米ニューヨーク市での特別演説で語った。 グテレス氏は「化石燃料業界の多くは、ロビー活動や法的な脅し、大量の広告キャンペーンで気候変動対策を遅らせようとする一方で、恥知らずにも(環境に配慮していると見せかける)グリーンウオッシュを行ってきた」と指摘。「(化石燃料業界は)広告会社やPR会社に支援され、けしかけられて狂気をあおってきた」とも述べ、広告を巡る構造的な問題への批判を展開した。 そのうえで、多くの国が健康に害を与えるたばこの広告を規制していることに触れ、「地球の破壊を助長する」として化石燃料の広告規制にも踏み切るよう促した。実際、フランスは既に、化石燃料に関する