「警備員」に応募したら、戦争の前線に送られた――。ウクライナに侵攻するロシア軍を巡り、インドでこんなトラブルが相次いでいる。戦闘で死亡するケースも相次ぎ、インド政府はロシアに対してインド人の採用中止を求めている。 「弟はいつになったら帰れるのか。あと何日かかるんだ」。インド北部ハリヤナ州の村からロシアに渡ったサヒルさん(21)の兄は、地元紙ヒンズーに対してそう訴えた。サヒルさんは手投げ弾で負傷したが、「病院で治療を受けた後に、(再び)戦闘地域に送られると司令官に告げられた」という。 インド政府は今も30~40人のインド人がロシア軍で働いているとみており、これまでに少なくとも4人が亡くなった。9日にモディ首相がプーチン露大統領とモスクワで会談した際にインド人の早期除隊を求め、ロシア側も除隊を約束したという。インドに残された家族は除隊の方針を歓迎する一方、不安は拭い切れていない。 青年たちは動