海面から突き出る、海底炭鉱「長生炭鉱」につながる円筒「ピーヤ」。調査初日はピーヤからダイバーが潜水して、内部を調べた=山口県宇部市で2024年10月29日、小型無人機で後藤由耶撮影 10月30日、山口県宇部市の海岸付近に約30人の報道関係者や市民らが集まり、海底炭鉱に続く横穴からダイバーが戻る瞬間を待った。 第二次世界大戦中の1942年に起きた水没事故で朝鮮人と日本人の労働者計183人が亡くなった海底炭鉱「長生(ちょうせい)炭鉱」。事故から82年を経て、地元の市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」が29、30両日、残されたままの遺骨収容に向けた潜水調査を実施した。 関連記事 戦時中の炭鉱犠牲者に国「戦没者ではない」 民間軽視を象徴か 7割が朝鮮半島出身、調査せずに「国際的な批判」の懸念も 海岸付近には9月下旬の掘削作業の結果、地下約4メートルで見つかった坑口(坑道への出入り口)がある。