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大学教員≠研究者 「研究者」の意味が、職業ではなく「研究をする者」という生き様だとしましょう。研究者と大学教員は同じではありません。大学教員とは、団体職員として給料をもらいながら研究者をやっている人ということになります。大学教員は、研究のほかになにをやっているのでしょうか? タイトルに「1日」と書きましたが、1年間を通してなにをやっているのか、大学教員のお仕事を次のように分類しました。分野は工学系、若手教員を想定します。 研究室運営のお仕事 研究費獲得のお仕事 教育のお仕事 大学運営のお仕事 入学・卒業に関するお仕事 学会のお仕事 その他 いま海外でpostdocをやっている人は、日本の大学でfaculty memberになったときに、どんな仕事をするのか興味があると思います。あるいは、いま日本で助教の人は、近いようで遠い教授陣の仕事が見えてくるかもしれません。 余談ですが、associa
夏休み「大人の」自由研究:それは、なにげない素朴な疑問を、研究者が大人の力で解明する活動…。親が手伝った夏休みの自由研究ではありません。 今回のテーマは、童心を呼び起こす「カブトムシ」です。虫を触れなくなってしまった大人に読んでもらいたい一編となっております。カブトムシがどれくらい力持ちかとか、そんなありふれたテーマでは面白くない。カブトムシの飛ぶ能力に焦点を当てて、おとなげない方法で調べます。 カブトムシ (学名: Trypoxylus Dichotomus) それではどうぞ! マテメソ いきなりの専門用語「materials and methods」、略してマテメソ、「実験に使ったものと実験の手順」のことです。生物実験系の論文には必ず含まれるので慣用句になっています。機械工学や計算機科学の論文では、細胞の種類や溶液の配合などを細々指定する必要がないのでこのような言い方はしません。ここで
やわらかいアクチュエータ 電動歯ブラシを振動させるモータや、ショベルカーを動かす油圧シリンダなど、動きを作る装置にはたくさんの種類があり、それらをまとめて「アクチュエータ」と呼ぶ。人間の体を機械装置だと思ってみると、筋肉はアクチュエータの一種だ。 人間と機械、筋肉と油圧シリンダ ロボットが能動的に動くにはアクチュエータが必要になる。やわらかいロボットには、ソフト・アクチュエータを使わなければいけないだろう。すぐ思いつくのは、人工筋肉があればなあ、ということである。 人工筋肉を開発しようという試みは活発である。 けれども、生物の筋肉は、本当にお手本となるような良いアクチュエータなのだろうか? もし人工筋肉が手に入るようになったら、私たちはショベルカーを人工筋肉で動かすだろうか? 結論から言うと、筋肉はそれほどいいものではない。 もう少し詳しく見ていく。もちろん、筋肉のすごいところもある。いろ
やわらかいものといえば、輪ゴムやクッションを思い浮かべるけれど、 実は、形のない空気もやわらかいものの一種だ。 注射器に閉じ込めた空気を押してみた経験はあるだろうか? 空気はピストンを押し返すので、バネのような感触がする。気体は、圧縮すると圧力が上がる性質をもっているので、バネになる。空気のバネ特性を利用している身近な例がゴムタイヤだ。 タイヤの中に入っているゴムチューブや、風船や、浮き輪のように、気体を注入すると膨らんで形を作るような膜構造をinflatable structure(インフレータブル構造)という。この”inflatable”は「気体を充填して膨張させられる」といった意味だ。もっと大ざっぱには「風船式の」とも言える。 インフレータブル構造は、中空なので軽い。空気を抜いてたためば持ち運びに便利で、少ない材料で大きなものを作るのにも向く。身近なところでは、風船やタイヤの他にも、
詳しくは投稿をご覧ください。
単純に考えると、やわらかいロボットを作ろうと思ったら、やわらかい素材を使えばよい。 アルミ合金やスチールの代わりに、ゴムやスポンジを使えば、ロボットはやわらかくなる。 そのときに何が起こるか? すべての素材をやわらかくしたら、ロボットは体重を支えられなくなってグンニャリするだろうし、歯車やねじは役に立たなくなるだろう。素材を変えたら、設計も変えなければいけないのだ。 ロボットを、なぜやわらかくしたいのか?という疑問がすぐ思い浮かぶ。 じっと手を見る。指の腹や手のひらはやわらかい。爪は手のひら側にはついていない。 やわらかさの機能のひとつは、接触したモノの形にならって変形し、なじむことだ。 そうすると、接触面積が広がって力が分散するから壊れやすいものが持てる。 また、面で密着し、包み込むから安定する。 例を挙げよう。 ハーバード大学(Harvard University)のWhiteside
気まぐれに連載、ソフト・ロボティクス入門である。 「ロボティクス」はロボットに関するさまざまな技術や学問をまとめて呼ぶ言葉だ。最近は、工学だけにとどまらない学際的な分野になったので、「ロボット工学」よりも「ロボット学」と言った方が合っている。 「ソフト・ロボティクス(Soft Robotics)」はロボティクスの中でもまだ研究途上の、若い分野だ。なにができるかわからないけれども、これがロボティクスの未来だと信じる少数の研究者が、いろいろなことを試している。黎明期ならではの活気と多様性が、この分野にはある。 ここで使っている「ソフト」というのは、文字通り「やわらかい」という意味で、「コンピュータ・ソフトウェア」のことではない。注意。 やわらかさという観点でロボットのハードウェアを根本的に変えたとき、ロボットの作り方も、使い方も、大きく変わるだろう。ロボットが非常に安く作れるようになるかもしれ
あらまし 人工知能学会 学会誌の新しい表紙が話題になっています。周辺情報と私の考えをまとめます。 下は学会誌デザインの新旧比較ですが、思い切った変化です。 「学会誌名の変更と新しい表紙デザインのお知らせ」 関連 togetter:「人工知能学会の表紙は女性蔑視?」 関連ブログ 「次は情報処理学会学会誌に関してポリティカルコレクトな表紙かを語ろう」 「人工知能学会関係者の皆様へ」 学会誌の旧デザイン(左)、新デザイン第1号(右) 学会、学会誌ってなに? 学会というのは、ある学問領域の研究をしている人たちが任意で加入している団体です。学会はたくさんあります。ちなみに、宗教法人の創価学会とは無関係です。学会誌は、学会が発行する機関紙で、論文やお知らせが載っています。会費を払った学会員に送られるもので、本屋には売っていません。大学の図書館などでも読むことができます。 学術雑誌の表紙を工夫するのはい
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