RCA Helen Hamlyn CentreのJulia Cassimさんとの対話の中で最も印象的だったのが「ユニバーサルデザインに対して日本の若いデザイナーのマインドがかなりフラットになっている」というものだった。Juliaさんは日本の滞在期間も長く、そして日本のデザイン界にも多くのネットワークをお持ちの方だ。こちらの事情をよく存じておられる。 以前私がある市民講座に招聘された際「なぜ私なのか?」と主催者に伺ったところ「UD関連の講演者は、多くの場合大学教授か自治体の共生社会推進担当で、比較的年齢層が高く、ともすれば学術的、学際的になりがち。今回の一般市民向けには合わないと考え、受講者と年齢層が近く平易な内容の講演ができる方を探した結果」だという。学術的、学際的には自信のない私にもこんな存在価値があるのかと歓心するのと同時に、確かに教授や自治体ともなれば、あまり平易に自説を披露するのも