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アメリカ大統領選
james1983.com
Home › 記事 › 日本語という噂 日本語という噂 By James_f on 30th January 2024 • ( 0 ) 物識り揃いの日本の人たちだが、意外なことを知らないことが、ときどきあって、 例えば自分たちが普段使っていて、そのなかで思考していて、そのなかで怒ったり、笑ったりしている「日本語」が少なくとも最近までは五本の指に必ず入る程度に「美しい言語」とされていることを知らない人が多かったのには、びっくりさせられた。 英語でもフランス語でもいいから、グーグルで検索すれば一目瞭然で、無類のグーグル検索好きの日本の人が知らないのは、なんだか不思議な気がする。 欧州人が初めに日本語に気を惹かれたのは、(それこそグーグルで検索すると「音は評価されない」と出てくるが)実は「音」が先で、小津安二郎や成瀬巳喜男の映画は、欧州人は頭が不便なので字幕に頼って観なければならなかったが、「完
Home › 記事 › インボイス制度 インボイス制度 By James_f on 30th September 2023 • ( 1 ) インボイス制度と呼ばれているものは、本来は消費税制度と一体とも言えるもので、 いままでのように帳簿制で消費税を徴収するほうが変わっている。 早い話がUKもNZもインボイス制度です。 じゃあ、インボイス制度でいいじゃありませんか。 世界の他の国はほとんど早くからインボイス制度なんだから、日本も、ここに来て、インボイス制度で他国並、あるいは、ほら世の中にはPEPPOLというものがあって、どこの国もゆっくりと欧州の統一規格にあわせようとしているでしょう? いままで帳簿制度消費税徴収なんて、国民の消費税課税への不平との非論理的な妥協でしかない歪な日本ローカル制度から、一躍、他国に先んじてリニアなシステム統合が出来ますよね? 財務省の官僚などは、「理屈が通ればこ
Home › 記事 › 兵士と人間 兵士と人間 By James_f on 6th August 2023 • ( 0 ) 1945年も7月になると、連合軍兵士の士気は目立って低下しました。 当然といえば当然で、兵士たちにとっては、戦争はもう5月8日に終わっていて、新聞記事は、通りを埋め尽くす紙吹雪のなかの凱旋パレードや連日の祝勝パーティのことばかりになっている。 故国のひとびとは、ナチという中世の巨大な龍のような敵と戦って、ついに勝って、 これでヨーロッパに平和がやってくる、と毎日シャンパンに酔いしれては、杯を交わしていた。 19歳で、遊びたい盛りのElizabeth Alexandra Mary、後のエリザベス女王なども、こっそり、お忍びで、城外に出て、ロンドンッ子たちのバカ騒ぎに夜通し加わって、朝帰りで、家宰や執事たちを、心配させたりしていたようです。 一方で、当然、これで帰国できる
Home › 記事 › 2023 2023 By James_f on 24th April 2023 • ( 0 ) 今年も3分の1が過ぎて、ほぼ、どんなことが起こるのか判ってきた、ということになっているので、日本語でも書いておきます。 前にも書いたが、プーチンが暗殺されるか頓死しない限り、あるいはプーチンが突然死亡してさえ、ウクライナとロシアの戦争は2023年の終わりまでには、終わる可能性は殆どなくなってしまった。 もともとロシアもウクライナも、繰り返し述べてきたとおり「戦争に向いている国」です。 国民は素朴、悪く言えば単純で、精神的に頑強で、逆境に屈するというところがない。 何年か前に連作のように書いたとおりで、バルセロナで一緒に仕事をした仲間のひとびとは、 ロシア人とウクライナ人たちで、ニューヨークで自分が属しているコミュニティであるフランス人コミュニティは東欧人やロシア人たちのコ
Home › 記事 › これからの30年 これからの30年 By James_f on 2nd April 2023 • ( 0 ) 日本社会には、これから、少なくとも30年は、自分たちがここまで40年にやってきたことの結果と向きあって暮らす、つらい時期が待っている。 「なにもしないためなら、なんでもする」で、頑張り続けた結果で、ありとあらゆる理屈を動員して、自分たちがなぜ、なにも新しいことをやらないほうがいいのか、理屈を述べ続けて、 おかげでロジックまでおかしくなって、最近では、 「おれが考えたことが事実」になって、日本でも多分、中学校か高校くらいの教科書には載っているはずの、「事実」を見極めるための最低限の作業「対照」や、論理的日本語を組み立てるための最小限のロジックである「必要条件」「十分条件」まで、どうでもよくなってしまって、 「みんなが嫌いな奴なら、そいつの言うことは全部ウソ」と
Home › 記事 › 考えが甘いものが常に勝利する 考えが甘いものが常に勝利する By James_f on 27th January 2023 • ( 0 ) 函谷関の楼門上で、ひとりの初老の男が、もう何週間も書き物に没頭している。 関所の役人に、通りかかった、この旅人の名声を知っている人がいて、 「もしや、部屋を提供すれば、教えを文字に残してくれるのではないか」という思いつきで、訊ねてみると、タイミングがよかったのでしょう、 後に「老子」と呼ばれることになる、この旅人は、恬淡と引き受けて、 上下2篇、5000語に及ぶ哲学書を呵成のうちに、書き上げてしまう。 生涯、隠れて生きよ、を実践して、名が顕れることをカッコワルイと看做して、ガメ·オベールのような一生を送ったこの人は、謎がおおい人で、 姓は「李」、名は「耳」、字は「聃」というのだと史記には書いてあるが、 それも、ほんとうなのかどう
Home › 記事 › これからの5年 これからの5年 By James_f on 29th October 2022 • ( 5 ) 日本政府が発行するマイナンバーカードの問題点を台湾のオードリー·タンが指摘している。 情報時代の民主社会の要点は、国から国民の情報が見えず、国民からは国の情報が見えることだが、マイナンバーカードが目指しているのは、これの逆で、民主社会を破壊する。 なんだか頭がはっきりしない人が増えた日本の政府なので、十分に自覚的に行っているのかどうかは判らないが、マイナンバーカードの究極の目的は、要するにそういうことで、アメリカに作らされてしまった民主社会を、意見をまとめたり、宥めたり、脅したりして運営しているのがまどろっこしくなったので、民主機能に止めを刺そう、ということでしょう。 で、日本の人は、自分が持っている自由と権利について、一般に迂闊でのんびりなので、政府の目
Home › 記事 › 有効な言葉、無効な言葉 有効な言葉、無効な言葉 By James_f on 9th August 2022 • ( 0 ) いまの日本が満身創痍であることを否定する人はいないだろう。 ちょうど人間でいえば、コレステロール値や血糖値、血液検査で判明するあらゆる値が毎年毎年あがってきて、ここ10年は赤い数字で表記されるものが多くなって、それでもなんとかなるだろうとタカをくくっていたら、 倦怠感がつきまとうようになって、関節の痛みがとれなくなり、 障子の桟を横目で見ていたら、あり、この桟はいつから歪んでいるんだろう?と、ぼんやり考えていたら黄斑症になっていた、というようなもので、なんだか自分が決壊が迫っているダムになったみたいというか、 いったい慢性の症状が、このまま一方向に進んで、酷くなっていったらどうなるんだ、と怯える一方で、いや今日も大丈夫だったから、多分、まだしば
Home › 記事 › 鎖国と陰謀 鎖国と陰謀 By James_f on 18th June 2022 • ( 1 ) 自分の理解力が世界の多様化複雑化についていけなくなった場合、ひとが取りやすい行動は、ウソだと決め付けるか、この世界は目に見えない、隠された陰謀によって動かされているのだと盲信するか、どちらかであるようです。 前者は「そんなの嘘に決まってる」で、日常、特に年齢が上で、もっと遠慮せずに言ってしまえば頭が老化してしまってる人が述べるのを、誰でもが聴き慣れているでしょう? 後者は、いわゆる「陰謀論」で、日本には、政府が自分たちの主張を恐れて抹殺しようとしているという陰謀論に依存した結果、サリンガスを使った大規模なテロを起こしたオウム真理教という世界に名だたる例があります。 過去にはABCD包囲網で白人たちは有色人の日本人の絶滅を狙っているのだ、という陰謀論を国がまるごと信奉して
Home › 記事 › いつか来た道を いつか来た道を By James_f on 10th June 2022 • ( 4 ) お元気そうですね、と、レポーターが声をかけている。 ベンチに腰掛けた老齢の男の人は、さして嫌がりもせずに、カメラのほうを向いて、「ええ、わたしは、健康でいるのが、仕事ですから」と述べている。 「一に健康、二に健康ですよ」 まさか、そんなに健康にばかり気を使って、どうするんですか? とも訊けないからでしょう。 「仕事、というのは、どういうことですか?」 と、語彙の選び方に、やや、引っかかったのでしょう、たいして気もなさそうに、訊ねてみています。 あるいは、他には話の接ぎ穂がなかったのかも知れません。 訊かれた七十歳代にみえる男性のほうは、女房を15年前になくしましてね、と答えている。 娘は重度の障害を抱えているもので、それまでは女房に負担をかけていたのですが、ひと
Home › 記事 › ちゃん文化 ちゃん文化 By James_f on 29th May 2022 • ( 1 ) 見ていると、日本の人は「敬意を保って批判する」のが苦手なのだな、と、よく思う。 相手の意見が自分と異なる、いや、それは違う、と感じると、軽蔑の感情や憎しみの感情を、なんとか相手に伝えようとして、職場や家庭、学校、匿名掲示板のコミュニティでシェアされている相手を傷つけるために念入りに工夫された定型表現を、ぶつける。 最近、朝日新聞はオカネを払って講読している。 けちんぼジェイムズとしては、驚くべきことで、感心してしまうが、 もともとは岡田玄というスペイン語に巧みな記者が書く記事の人間味に惹かれたからです。 異動で日本に戻ってしまったのか、素晴らしかった特派員記事を見かけなくなってしまったが、このブログと付き合いが長い人は、みな知っているように、日本のマスメディアの酷さを何年
Home › 記事 › 片肺飛行 片肺飛行 By James_f on 23rd April 2022 • ( 1 ) イギリス人がニュージーランドに来て、いちばんぶっとぶのは、空港で早くも聞こえ始める「二世代古い英語」です。 ショート・ショーツに、クロップ・トップのチョーかっこいい若い女の人達が、自分の祖母の言葉で話している。 「昨日の夜のパーティはいかがでした?」 「ええ、とっても愉快な夜でした。招いていただいて、ありがとう」 ニュージーランドでは高校生が夜会を開くのか、と一瞬おもう。 Gin Wigmoreという、すごいシンガーがいる。 この人がSmashproofというバンドと一緒に出した「Brother」はマヌカウのマオリ族ギャングの抗争を歌った、ニュージーランド人なら、誰でも泣きたくなるような、たいへんにたいへんにニュージーランド的な歌だが、 この人のSNSが、なんだかマジメな
Home › 記事 › 長い長いtweet 長い長いtweet By James_f on 16th April 2022 • ( 2 ) 1982年という年は、日本の人が対アメリカドルを「だいたい250円」と数えていた年です。 経済は年々急成長を重ねて来ていて、物価は毎年おおきな幅であがってゆくのが当たり前だった。 中曽根内閣が成立した年で、青嵐会という自民党内右翼グループの中核政治家が首相になったことで、日本がおおきく軸足を右に移した年でもある。 あとで、ぼくの法律上の叔父になる青年が、神保町の岩波ビルにあった小さな事務所を訪ねて、来ている。 当時は(あんまりあてにならない義理叔父の記憶によれば)30万円を超えていた航空券代が、若い叔父には、どうしても出せなくて、ニューヨークに出かけるために、一計を案じて、アメリカに住む親族から招待してもらう、ということにした。 いったい、どこをどうや
Home › 記事 › 満州という源泉 満州という源泉 By James_f on 2nd February 2022 • ( 2 ) (この記事は2018年12月4日に「ガメ・オベール日本語練習帳 ver. 5」に掲載された記事の再掲です) 銀座ワシントン靴店が戦時中は、東條靴店と改名していたのだ、というのは前にも聞いたことがある。 いま、おもいだしてインターネットで見てみると、アメリカやイギリス名前のものはとことん目の仇にされたので「ワシントン」という名前では商売が出来なかったのは、日本の社会というものを考えれば、当たり前であるとして、東條のほうは東條英機の名前に迎合したのだと、堀田善衛の「若き日の詩人たちの肖像」に書いてあったような気がするが、そうではなくて、創業者が東條たかしという名の人で、一石二鳥で、名前を時の独裁者の名前に変更してしまったのだと想像がつきます。 独裁者、と書いた
Home › 記事 › To my young Japanese friends whom I haven’t met yet, To my young Japanese friends whom I haven’t met yet, By James_f on 13th December 2020 • ( 7 ) I’m just going to dive right in here. As we have seen, the word ‘integrity’ is not in the Japanese language. Integrity. Wait. What? Really. Let that sink in. The absence of the word integrity is a monumental crack in the foundation of Japane
マリーアントワネットの首が絶叫するゴジラの演奏を見ただけで、見たかった「フランス式悪趣味」を堪能したので、開会式の他の部分は、見る必要がなくなって、結局、見ないで終わってしまった。 フランスに対しては色々偏見があるが、あんまりパリ・オリンピック開会式を見る気がしないのは、どちらかといえば現代オリンピックそのものに偏見があるからでしょう。 超人化した人間たちが競う競技自体が面白くないわけはないが、それは合図の号砲が鳴ってから、…あれ、号砲って、もう使わない日本語かな?まあ、いいや、日々大量に死語が生産されるのは日本語という短命言語の宿命なので、そんなもの、いちいち気にしていたら何も書けなくなってしまう… 鳴ってから、ゴールまで、あるいは投擲されたジャベリンが地面に突き刺さるまで、いくらでも出回る動画を見れば済むことで、そこに至る、祭典を盛り上げるための選手の感動逸話みたいなものは、つまらない
Home › 記事 › 日本語の本を出すということ 日本語の本を出すということ By James_f on 3rd December 2020 • ( 12 ) むかしは、そんな理由じゃない!とむきになって否定していたが、最近は、考えてみて、やっぱり子供のときに日本に住んだということがおおきいのかも知れない、とおもう。 日本を離れて、すぐに忘れてしまったが、子供のときはたしかに日本語が話せたので、いま仮に録音があれば、案外カタコトに近いのかもしれないが、当時は、かーちゃんが出かけるところには、どこにでもくっついていって、店員さんなら店員さんの日本語を通訳するのが誇らしくもあり、嬉しくもあった。 読んだり書いたりするのは、ぜんぜんダメで、いまでも日本語を勉強しようとしたらしいノートが残っているが、ひらがなの「ね」が、全部裏返しになっている。 英語社会にもどってみると、日本にいたことは、まるで
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