サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
ノーベル賞
rework.withgoogle.com
構造化された面接とは、簡単に言えば、同じ職務に応募している応募者に同じ面接手法を使って評価するということです。構造化面接を行うと、応募した職務自体が構造化されていない場合でも、応募者のパフォーマンスを予測できるという調査結果があります。Google では構造化面接を採用しています。つまり、すべての応募者に同じ質問をして、同じ尺度で回答を採点し、事前に決められた一貫した採用要件に基づいて採用を決定しています。 では、構造化面接の質問を使う組織があまり多くないのはなぜでしょうか。実は、質問を作成するのが難しいのです。構造化面接の質問は、記述してテストする必要があります。また、面接担当者が他の質問をしないように指導する必要もあります。さらに、同じ質問が何度も出されると予想した応募者同士が、情報を交換してすべての回答を用意してこないように、質問を絶えず更新する必要があります。別の調査によると、構造
イノベーション イノベーションを起こすためのスキルを習得し、業務に活かす方法を学びます。
Google では、半年ごとにマネージャーへのフィードバック アンケートを実施し、マネージャーに対する社員からのフィードバックを集めています。Google 社員は匿名でアンケートに回答し、マネージャーは集計後のフィードバックのレポートを受け取ります。匿名性を保つため 3 人以上からの回答が必要です。匿名性の確保とマネージャーによる報復回避のために以前はより多くの回答を必要としていましたが、People Operations(人事部)にそのような行為が報告されることはほとんどなかったので、レポートに必要な回答者数を 3 人に減らしました。これにより、小さなチームのマネージャーもフィードバックを受けられるようになりました。 マネージャーへのフィードバックは、業績や給与の評価を行う際の参考資料としても、より改善できる点を知るための資料としても利用できます。重要なのは、マネージャーがフィードバック
Google に限らず、多くの組織では、仕事のかなりの部分をチームによる共同作業で進めています。チームは真の成果を生み出す最小の単位で、画期的なアイデアが生み出され評価される場です。従業員はほとんどの仕事をチームの一員として行います。しかし、チームの対人関係に問題が生じたり、メンバーのスキルが適切でなかったり、あるいはチームとしての目標が明確でなかったりすると、生産性の低下やメンバー間の摩擦が生まれるといった問題が生じかねません。 Google のピープル アナリティクス チームは、「Project Oxygen」というリサーチ プロジェクトによって、「優れた上司の条件」を突き止めることに成功しました。このプロジェクトの成功を受けて、Google の研究者はその後、Google 社内で効果的なチームの特徴を明らかにするため、同じ手法を用いて新たなリサーチを実施しました。アリストテレスの言葉
2004 年のことです。ラリー ペイジとセルゲイ ブリンは、当時 Google の人事を担当していたステイシー サリバン(現チーフ カルチャー オフィサー)にある指示を出します。それは、Google 社員へ仕事に対する考え方を インタビューして報告せよ、というものでしたが、その時点で、Google は数千人の社員を抱える企業に成長していました。従業員の気持ちを読み取るには、過去に行ってきた対面式のインタビューではもはや効率が悪く、厳密な評価ができないことにサリバンは気付き、Google で最初の従業員アンケートを実施することになりました。 アンケートは、組織に関するデータを集めるのに最適な方法です。年 1 回の従業員アンケート、従業員からマネージャーに対するフィードバック フォーム、研修後の評価などその目的はさまざまですが、いずれの場合も、従業員から直接データを集めることで意思決定に役立つ
Google のマネージャーを対象とした調査によると、評価が高いマネージャーに見られる重要な特徴として、ビジョンの設定が挙げられます。チームとして明確なビジョンを有していることは様々な点で役立ちますが、とりわけ以下の点で重要な意味を担っています。 ビジョンはチームの成功に不可欠である。高い評価を得ている、ある Google のマネージャーは次のように述べています。「魅力的なビジョンをチーム内で共有することはチームの成功に不可欠です。1 つのビジョンを持つことで全員がこれに集中し、同じ方向に向かって進むことができるからです。逆に、ビジョンがないと集中力が削がれてチームとしての勢いがなくなり、大きな打撃となります。」チームメンバーは、自分たちがどこに向かっているのかを知る必要がある。チームとしての明確なビジョンを持つということは、チームメンバーの誰もがチームの目標、進捗、成功のイメージを把握し
イノベーションとは、新しいアイデアを取り入れて形にし、それを試して実装するプロセスです。新しいアイデアを生み出すために発揮するのが創造性で、イノベーションと創造性は異なります。創造性はイノベーションの重要な要素ですが、プロセスの 1 ステップにすぎません。ある研究では、競争の激しいダイナミックなビジネス環境では、組織のイノベーション力が長期的な成功を測る指標となることが明らかになりました。イノベーションと組織の収益の間に正の相関関係があることを示した調査結果もあります。 近年は技術進化のスピードに伴い、イノベーションに対するプレッシャーもますます高まっています。多くのテクノロジー企業は、組織の業務にイノベーションを組み込むべく意識的に取り組みを行ってきました。3M 社は、従業員が業務時間の 15% を使って独自のアイデアを探求することを許可する「15% カルチャー」プログラムを開始しました
デザイン思考の根幹にあるのは、アイデアはどこからでも生まれ、誰もがイノベーションを起こせるという信念です。アイデアの創出はイノベーション プロセスの重要な一部であるという認識は確立していますが、イノベーション プロセス全体については、さまざまな定義がなされています。研究者のジル E. ペリースミス氏とピエール ヴィットリオ マンヌッチ氏は、これを便宜上 4 つの段階に分けています。 アイデアの創出: この段階で大切なのは、アイデアの質より量です。多ければ多いほど良いのです。完璧な解決策をひねり出すことより、まずあらゆる角度から問題について考え、可能性のある解決策をいくつか考え出します。この段階では、視点が多いほど良いとされています。情報の意外な取り合わせが新しいアイデアを生むきっかけとなることは、往々にしてあるものです。プロトタイプと実験: 複数のアイデアを出したら、体系的な方法でこれを絞
衣料品小売業の Gap Inc. は、Banana Republic、Old Navy、Gap、Athleta、Intermix といったさまざまなブランドを抱えています。同社では、人事(HR)ビジネス パートナーにより優れた分析ツールを提供し、全ブランドで一貫したレポート業務を各社で運用できるようにしたいと考えていました。 HR パートナーとビジネスのニーズをすべて満たすために、Gap Inc. のワークフォース アナリティクス チームではまず、対応すべき主な問題点を洗い出す必要がありました。 プロセスとデータに一貫性がない: ブランド間で統一されることがなく、離職者数などの指標の評価計算は各チーム独自の方法で行われていました。さらに、HRシステムへのデータ統合が不十分だったために、レポート業務も不完全なものでした。 分析ツールの活用不足: HR パートナーの多くが、人事分析ツールにアク
学習する文化を取り入れた組織では、好奇心や知識の共有を促す環境が育まれ、ビジネスの成果につながります。学習する文化が根付いている組織は、仮に将来、社会で求められるスキルが大きく変化したとしても、従業員が新たなスキルを比較的習得しやすいので、競争優位性を保つことができます。また、従業員は成長の必要性を自分のこととして認識し、行動できるようになります。学習する文化を根付かせるための効果的な方法の 1 つは、従業員間での学習を促すプログラムを導入することです。従業員間での学習プログラムにおいては、実体験から得た知見を直接同僚から学ぶことができ、また、知識を伝える側の従業員も、教えることによって成長することができます。 Google で実施されているトレーニングの 80% が、「g2g」(Googler-to-Googler)と呼ばれる Google 社員同士のネットワークを通じて行われます。ボラ
Google のマネージャー調査により、評価の高いマネージャーは優秀なコーチであることが明らかになりました。他の職業でも同じことが言えます。たとえばスポーツでは、多くの元アスリートが、コーチがどのように自分の人生を変えたかを語っています。コーチは選手の強さを見抜き、可能性を解き放ち、やり遂げるよう励まします。マネージャーが優秀なコーチになるには、チームメンバーそれぞれのニーズに焦点を当てるようにします。マネージャーのコーチングスタイルに柔軟性を持たせることも重要です。たとえば、チームメンバーが「ティーチング」の指導者を必要としているのであれば、マネージャーは具体的に物事を達成するための専門知識を伝えます。「ファシリテーション」の指導者を必要としているのであれば、マネージャーは答えを教えたりするのではなく、質問を投げかけて耳を傾けます。 コーチングに関連してマネージャーと共有すべきヒントをい
Google のマネージャーを対象とした調査によると、効果的なマネージャーは仕事の面だけでなく個人的な面においても自分のチームを気にかけていることが明らかになっています。 仕事の面において、Google のマネージャーはフィードバックを提供したり、成長するチャンスを見極めたり、スキル向上に焦点を当てたりしながらチームを作り上げていきます。マネージャーは現在の職務における昇格のみに重点を置くのではなく、同じような影響をもたらす別の機会をも視野に入れるようチームを指導しています。たとえば、別のチームで現在の職務と同等の仕事をしながら新たなスキルを磨く異動や、現チームのエキスパートとして貢献できるスキルの習得などがあります。 個人的な面においては、Google ではマネージャーとしての成功には各チームメンバーそれぞれの満足感に配慮することが不可欠であるとしています。しかし、チームメンバーを気にか
コーネル大学の労使関係学部(School of Industrial and Labor Relations)において男女間の給与平等の研究を主導するフランシーン ブラウ氏と、その同僚のローレンス カーン氏は、2010 年までの米国労働者に関するデータを分析し、男女間の給与格差を計算しました。 両氏は、男女間の給与格差を調整前と調整後に分けて考え、調整前の給与格差が 20.7%(女性の給与は男性の給与のおよそ 80%)であることを発見しました。ただし、この調整前の給与格差には、男性より女性のほうが給与水準の低い職に就いている割合が高いなど、性別以外の変数も大いに関係している可能性があります。経験、組合加入の有無、地域などの変数も格差の要因となります。ブラウ氏とカーン氏が、これらのすべての要因を考慮に入れて算出した**調整後の給与格差は 8.4%**でした。この研究から、職業、業界、経験など
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『Google re:Work』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く