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衆院選
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この数年、自分が論文を投稿するだけではなくて、他人の論文の査読を依頼されることがある。しかし、査読で何を評価するのかということについては、必ずしも統一的な見解があるわけではないように思える。そこで、自分が査読をするときにはどのような点に注目して査読をしているのかについてメモを残しておきたい。 それによって、査読を頼まれたけどどういうふうにしたらいいのかわからない……というときの手助けになったり、査読だけではなくて、どのような論文が「良い」論文なのかわからないとか、他人の研究にコメントすることができなくて悩んでいるとか、そういうときの指針にもなるとよいなと思って書いている。論文を書く側にとって見れば、こういうところを意識すればいいんだなという気づきも得られるかもしれない。もちろん、実際に論文を書くと、言うは易く行うは難しであるが。 自分にとっては、ここでの見方は、その他様々な場面である文章が
RおよびRStudioのインストールで困ったときの対処法についてのリンクをまとめました。 はじめに 今年度前期は量的データ解析法という統計的推測についての授業を担当しました。自分の授業では講義に加えて、RおよびRStudioを使った演習を交えた形式で行いました。 新型コロナウイルス感染症の影響で授業はリモートで行われることになったため、受講生には自身でRおよびRStudioのインストールを行うように指示しました。もちろん、スムーズにインストールできた学生だけではなく、インストールに際してひっかかってしまったという学生も少なくなかったです。幸い、そうしたインストールのエラーについてはメールでスクリーンショットを送ってもらったりしていたため、だいたいどういうエラーでひっかかるのかをリストアップすることができました。 Rのインストールに関してはたくさんの先達がエラーへの対処法を示してくれているの
はじめに OLS回帰分析は変数間の関係を見るうえで最も基本的な分析方法である。回帰分析の元の式がこのような形だとする。 $$Y_i = \beta_0 + \beta_1X_i + \varepsilon_i$$ これをデータに当てはめると、以下の予測式が得られる。 $$\hat{Y}_i = \hat{\beta}_0 + \hat{\beta}_1X_i$$ このように回帰式を推定するだけでなく、そのモデルのフィッティングであったり、変数間の関係を知るための方法がいくつもある。そのなかでもよく用いられるものとして、決定係数と標準化偏回帰係数がある。 これらは、やや不用意な使われ方をしている場面に出くわすことも少なくないように思う。とくにそれは異なるサンプル(例えば、異なる時点であったり、属性であったりでサンプルを分割するなど)を用いた比較分析するときによく出くわす。たとえば同一の変数を
2017年に出版された社会科学における方法論(methodology)についてのガイドブックです。それだけ書くとよくある本じゃないかという感じですが、この本の特長は、(本の帯にも書いてあるとおり)社会科学の背景にあるロジック、あるいは認識論というところからスタートしているという点です。 本書では方法論と手法(method)が明確に区別されています。すなわち、 方法論(methodology) = 認識論(epistemology) + リサーチ・デザイン + 手法(method) 方法論は認識論、リサーチ・デザイン、そして手法の論理的な関係性をその核としています。方法論を意識しつつ、この骨組みの1つにあたる、認識論というところを重視して記述がなされているのが本書の特長と思います。 認識論については本書の第1章で扱われているのですが、この部分が非常に明確に分かりやすく整理されていて、勉強にな
はじめに 自分の所属している大学院では基本的に研究方法については独学で身につけることが期待されています。なので、これまでに自分でいろいろと教科書を調べて読みました。もしかしたら同じようにどのような教科書を読むべきか悩んでいる人がいるかもしれないので、何かの役に立つことを期待して、自分が読んでみて良いと思ったテキストを挙げておきます。 挙げているテキストはすべて英語です。もちろん日本語で書かれたテキストにもいいものはたくさんあるのですが、英語のテキストは基本的に日本語のテキストよりも長い分量で丁寧に書かれているので、独学には適していると思うからです。 社会調査法などをとおして基本的な方法(度数分布、平均・分散などの要約統計量、クロス集計、平均値の比較、相関係数などの2変量の分析、統計的推測、仮説検定など)をすでに学習した、社会学系の大学院生を想定しています。もしこれらをまだ勉強していないとい
昨日、twitter経由でこのような記事を見つけました。 「日本は努力次第で上に行ける平等社会だ」学生支援機構トップが奨学金制度批判に苦言 Link: 「日本は努力次第で上に行ける平等社会だ」 | 学校・受験 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準 この記事は、日本学生支援機構の理事長である遠藤勝裕氏へのインタビュー記事です。全体として、奨学金問題はセンセーショナルに騒がれ過ぎており、実際には奨学金を返還できない人は全体のうち2%強とさして多くないことや、延滞金はきちんと払っている人が相対的に損をしないための(?)制度であること、給付型奨学金がもちろん望ましいことは間違いないが、日本では国民的合意が取れないため難しいこと、といったことが述べられていました。 それはそれとして、個人的にひっかかったのはそうした点よりもむしろ、記事のタイトルにもなっている、「日本は努力次第で上に行ける
*それなりに見られているようなので1年(2年?)ぶりに更新しました。 イベントヒストリー分析(生存分析)は、個体の状態の変化を問題とする時に有用な分析手法で、とくにカテゴリカル変数を多く扱う社会学にとっては重要な分析手法の1つと言えます。 この手法を勉強する際におすすめの教科書を載せておこうと思います。書籍と論文とにわけてそれぞれ紹介しています。 書籍 上のほうほど初学者向けで、下のほうに行くほど玄人向けです。 Allison, Paul D., 2014, Event History and Survival Analysis: Second Edition, Thousand Oaks: Sage.
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