中学生や高校生は、受験に対する不安を抱えているかもしれません。また、大学生は就職活動に不安を抱えているかもしれません。 新入社員の中にも職場になじめるか不安に思っている人がいるでしょうし、社会人歴が長い人だと子育てに不安を感じているかもしれません。定年退職が近づいてきた人は老後の暮らし、高齢者は健康に対して不安を感じているかもしれません。 どんな立場や年齢の人でも、一つや二つは心配事があるものです。しかし、現代社会では、一つや二つの心配事ではなく、何が何だかよくわからない不安に恐れている人が多いような気がします。 現実的な不安と神経症的な不安 不安には、現実的な不安と神経症的な不安の2種類があります。 早稲田大学名誉教授の加藤諦三さんの著書『不安をしずめる心理学』では、現実的な不安は、「いまの給料で、多額のローンを組んでしまって大丈夫だろうか」といった類の不安だと説明されています。現実的な