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アメリカ大統領選
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さて、今回からは私の本来の専門である地域通貨についてご説明したいと思いますが、地域通貨の事例そのものを紹介する前に、今回は日本円や米ドル、ユーロなど世界各地の通貨が構造的に抱えている問題についてご紹介しましょう。 その前に質問をしたいと思います。みなさんは財布の中に、あるいは銀行口座の中にいくらかのお金を持っていると思いますが、そのお金はそもそも誰がどのようにして発行したものでしょうか? たとえば阿部さんが財布に1万円札を3枚持っていたり、伊藤さんが銀行口座に1000万円の預金をしていた場合、このお金はそもそもどこで生まれたものなのでしょうか? 私たちのお金の最も基本的な形は現金で、そのうち紙幣には全て日本銀行券と書いてあります。これらは基本的に、日本の中央銀行である日本銀行にその他の銀行が金融資産を預けたり、あるいは日本銀行から借り入れたりすることにより発行されます。硬貨(500円以下)
前回は現在の通貨制度が抱えているさまざまな問題についてご紹介しましたが、今回はそんな現在の通貨制度を根本から変える「減価する貨幣」という理論を編み出したシルビオ・ゲゼル(1862~1930)についてご紹介したいと思います ◀シルビオ・ゲゼル(1862~1930) シルビオ・ゲゼルは、現在ではベルギー領になっているものの当時はドイツ領だったザンクト・フィット(Sankt Vith)という街で、ドイツの徴税官だった父親とワロン人(ベルギー南部のフランス語圏出身者)の母親の間に生まれました。24歳のときに当時経済的に潤っていた南米アルゼンチンはブエノスアイレスに移住して事業を興し成功しますが、当時のアルゼンチン政府の通貨政策の失敗によってデフレ(物価下落)やインフレ(物価上昇)が起き、そのたびに同国経済が大混乱に陥りました。シルビオ・ゲゼル自身は経済の知識があったのでこの危機を切り抜けることがで
◀天安門事件の時の王力雄 1989年、私は北京で『黄禍(政治寓話小説)』を執筆していて、当時の天安門民主化運動に対しては、一人の傍観者であった。その時、私は「社会閑雑人員〔社会の雑多な閑人で、社会主義体制では排除・取り締まられる〕」、「無職の遊民」、「盲流〔移動の自由が厳しく制限されている戸籍制度化であちこち移動する流れ者との蔑称〕とされる身分で、民主化運動の側からも、弾圧する側からも警戒されていた。学生運動が発生してから、「六四(天安門事件)」の鎮圧まで、私は毎日、自転車に乗り、北京の至る所に「出没していた。 六月三日のあの夜、私はずっと天安門広場と周囲を駆け回っていた。人民大会堂の西側の道路で、間近に軍隊の掃射を体験した。その時、私とピッタリ身を寄せ合っていた二人は銃撃された。その場面は、今でも瞼に焼き付いている。私は、その一人の被弾した胸からあふれ出る血を止めようとした。彼はもう話す
はじめに 「日拱一卒、為民発声」は、四川省の作家、冉雲飛の座右の銘であり、その意味は、日々、一「卒」として少しずつ前に推し進め、民のため声を発するということである。これは、学者、思想家の胡適の「日拱一卒、功不唐捐」にならっており… この「卒」にはいくつかの意味がある。「卒子」は中国の将棋のこまの名称で、日本では「歩」に相当する。「卒」は前に一つずつ進め、敵陣に入ると横に一つ動けるが、後退はできない。「卒子過河、有進無退」という成語があるように、「卒」は川を渡り背水の陣で戦うように前に進む他ないのである。また「卒」が最下層のこまであるように、「走卒」は走り使いの者を指す。そして、冉雲飛は「卒」のように、社会の低層で生きる「民」の立場で闘い、日々、倦まず弛まず少しずつ前に進もうと努力している。 私が初めて冉雲飛を知ったのは、廖亦武の『中国低層訪談録』の中の「書籍収蔵家冉雲飛」においてであった(
https://shukousha.com/wp-content/uploads/2020/03/sks2020_logo2.svg 集広舎
発行日/2011年01月24日 著/王力雄 訳/馬場裕之 監修+解説/劉燕子 発行/集広舎/A5判/並製/472頁 定価/3,320円+税 ⇩お好みのオンラインストアにてご予約できます 台湾での出版に続き、世界に先駆けて邦訳刊行 『殺劫──チベットの文化大革命(集広舍刊)』のツエリン・オーセルの夫、2010年ノーベル平和賞・劉暁波の畏友、中国民主化の鍵を握る著者が「国家機密窃取」の容疑で入獄などの艱難を乗り越え、9年の歳月をかけて新疆ウイグル人の内心と社会に迫った必見の書。 台湾での出版に次ぎ、世界に先がけて日本語版刊行。(日本の読者へ 日本語版序文より)私から見れば、2009年のウルムチ事件は端緒にすぎない。現在のところ、新疆の情勢は落ち着きを見せているが、これはただ弾圧によるもので矛盾は解決されず、怨恨はむしろ強まりそのエネルギーは、蓄積しつづけ、将来爆発するときはさらに激烈になるだろ
天安門事件関連書籍の出版ブーム 1.はじめに 民主化を求める学生や市民が戒厳軍により弾圧されてから二十年たちました。天安門事件二十周年となる六月を前にして、香港では関連書籍の出版ブームが起こりました。もちろん、それらすべては中国本土で発売できません。中国政府は、この流血の歴史を隠し続けています。 香港在住の孟浪さんは、二年前にアメリカから香港に移住し、独立中文筆会のHPの「自由創作」の編集に加えて、晨鐘書局の編集や出版をするようになりました。今年だけで遇羅錦著『一個大童話―我在中国的四十年』、張樹博著『解構與建設―中国民主転型縦横談』、封従徳著『六・四日記―広場上的共和国』、帰化章、浦前共著『100「六四」人物的二十年』の四冊を刊行しました。どれも直接間接に天安門事件に関するものです。そして、他にもたくさん出版されましたので、ここでいくつか紹介します。 2.体験者の証言、回想、記録 まず、
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