サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
体力トレーニング
www.foresight.ext.hitachi.co.jp
さまざまな領域で変革の必要性が語られながら「変われないこと」への閉塞感や息苦しさが漂う今日の社会。大ベストセラー『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)により日本にアドラー心理学を広めた岸見一郎氏は、社会で生きづらさを抱える人々に対して「世界を変えるのはあなただ」と説き、生きる勇気を与え続けている。 オンラインで行われた山口周氏との対話では、人が自由に生きるために必要なこと、ビジネスリーダーが哲学や心理学を学ぶ意味、そして「自分の価値」とは何かという根源的な問いに対し、岸見氏一流の導きが示された。 「第1回:自由と責任を引き受けるということ」 「第2回:人類を信頼して、声を上げる勇気を」はこちら> 「第3回:孤立はしても孤独ではない」はこちら> 「第4回:私はあなたである」はこちら> 「第5回:人は生きているだけで価値がある」 現代にも通ずるソクラテスの指摘山口 岸見先生は、ギリシア哲学をはじめ
各界で第一人者と呼ばれる人たちは、どんな本を読んでいるのか。どんな基準で本を選び、読書体験から何を学んで来たのか。フランス文学者、書評家として知られ、セレクトショップ型の書店「PASSAGE by ALL REVIEWS」をプロデュースした鹿島茂氏にお話を伺いました。 本は消費財ではなく耐久消費財本の街として知られる東京・神田神保町のすずらん通りに、2022年3月にユニークな書店がオープンした。「PASSAGE by ALL REVIEWS」だ。一見、普通の書店だが、棚の一つひとつに棚主がいて、棚主はこれぞと思う本を新刊古書問わず並べて売ることができる。仕掛け人は、フランス文学者・作家であり無類の本好き、稀代の書評家として知られる鹿島茂氏だ。店名PASSAGE(パサージュ)はパリのアーケード街にちなんだ命名とのこと。開店のきっかけは2017年に始めた書評アーカイブサイト「ALLREVIEW
「一流経営者は千差万別。二流経営者はみな同じように駄目」――そう喝破する楠木氏。今回は2カ月にわたり、楠木氏が考える「二流経営者の条件」をお送りする。 ※本記事は、2023年8月1日時点で書かれた内容となっています。 「条件1:激動期おじさん。」 「条件2:掛け声をかける。」はこちら> 「条件3:SDGsバッジを着けている。」はこちら> 「条件4:短期バランスをとろうとする。」はこちら> 「条件5:何をしないのか決断しない。」はこちら> 「条件6:シナジーおじさん。」はこちら> 「条件7:未来予測の記事を読みたがる。」はこちら> 「条件8:マクロ環境他責。」はこちら> 「条件9:話がつまらない。」はこちら> 幸せな家庭はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家庭にそれぞれの不幸の形がある――トルストイの小説『アンナ・カレーニナ』の有名な書き出しです。僕が思うに、経営者については「逆アンナ・カ
無類の読者家である鹿島茂氏が「そろそろ取り入れようと思っている」と明かす、読書を通じて思考を深めるためのフランス流の訓練とは。 「第1回:共同書店という発想。」はこちら> 「第2回:メモの取り方。」 「第3回:書評家という仕事。」はこちら> 「第4回:思考の技術。」はこちら> ※本記事は、2023年5月31日時点で書かれた内容となっています。 オタクから思想へ楠木 鹿島さんならではの本の読み方があれば、ぜひ伺いたいのですが。 鹿島 世間一般で話題になっている本を読むというよりも、そのときどきの自分の興味を抑圧せず、関心の赴くままにどんどん読んでいくスタイルです。 そのせいか、年齢を重ねるにつれて読書のジャンルはかなり広がりました。若い頃は、哲学や思想について書かれた本は苦手だなあ、難解だなあとずっと思ってきたのですが、いろいろな本を読んでフランス文学の研究を重ねていくにつれ、哲学や思想の本
仕事における「人を育てる」という行為において楠木建氏がことさらに重要視するのが、以前から強調してきた「センスとスキル」の区別だ。 「第1回:僕に経営ができない理由。」はこちら> 「第2回:アナリシスか、シンセシスか。」 「第3回:他動詞か、自動詞か。」はこちら> 「第4回:戦略カラオケ。」はこちら> ※本記事は、2023年3月1日時点で書かれた内容となっています。 仕事の局面における「人を育てる」とは、仕事ができるようにすることを意味します。以前から山口周さんとの対談などでも言ってきたことですが、人間の仕事能力はセンスとスキルに大別できます。育てる対象となる能力が、センスなのかスキルなのかによって話がまったく違ってくる。 スキルには、会社の部門名になっているものが多い。財務のスキル、会計のスキル、法務のスキル、マーケティングのスキル、HRのスキル。しかも、そこから細かく分かれていくというダ
トイレに横向きに座ってみるという無駄なことは「変拍子」だと糸井氏は話す。山口氏は無駄を取り込んだ経営で一時代を築いた亡き堤清二氏の例を挙げ、結果よりもプロセスを大切にすべきと指摘する。 「第1回:『一番嫌じゃないものを選ぼう』」はこちら> 「第2回:『近いんだけど、ちょっと違うんだな』」はこちら> 「第3回:問われるのは『無駄をした後をどう生きるか』」はこちら> 「第4回:稀代の経営者から学んだ『質問返し』の経営」 「第5回:『羨ましくないもん』という佇まい」はこちら> 飽きたから横に座ってみた山口 糸井さんは以前どこかで「トイレの便座に横向きに座ると感動します」とおっしゃっていましたよね。「その不安定さに感動する」と。それがすごく印象に残っていて、私も実際に座ってみたんです。そしたら本当に感動しました。便座というものが、前向きに座るということに対していかによくできているか。 糸井 それ以
仕事について言葉で指示しないという糸井氏。その理由を「思考停止」を避けるためだと話す。会社を本当に動かしているのは誰なのかという糸井氏の問いかけに対し、山口氏はアップル社のiPhone開発を例にとって分析する。 「第1回:『一番嫌じゃないものを選ぼう』」はこちら> 「第2回:『近いんだけど、ちょっと違うんだな』」 「第3回:問われるのは『無駄をした後をどう生きるか』」はこちら> 「第4回:稀代の経営者から学んだ『質問返し』の経営」はこちら> 「第5回:『羨ましくないもん』という佇まい」はこちら> 言葉は目が粗いもの山口 会社の理念というのは、一般的に言葉で語るものですね。他方で糸井さんは「言葉は怖い」ということもおっしゃっています。 言葉の怖さということの一つに「呪い」があります。実際、陰陽師などは呪文、つまり言葉で呪いをかけたり返したり解いたりする。言葉によって人を呪縛するわけですよね。
「おいしい生活。」をはじめとする数々の名コピーを世に送り出し、コピーライターとして一世を風靡した糸井重里氏。作詞家、エッセイスト、ゲームクリエイターとしても幅広く活躍してきたほか、ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を運営する株式会社ほぼ日を、代表取締役社長として率いる経営者としての顔を持つ。糸井氏にとって「会社」とは、「言葉」とは、「生き方」とは。糸井氏に憧れてきたと話す山口周氏が掘り下げていく。 「第1回:『一番嫌じゃないものを選ぼう』」 「第2回:『近いんだけど、ちょっと違うんだな』」はこちら> 「第3回:問われるのは『無駄をした後をどう生きるか』」はこちら> 「第4回:稀代の経営者から学んだ『質問返し』の経営」はこちら> 「第5回:『羨ましくないもん』という佇まい」はこちら> 板前さんも老いていく糸井 山口さん、お会いするの初めてですよね。 山口 はい。ただ、糸井さんの事務所が青山に
「第1回:ギバー、テイカー、マッチャ―。」 「第2回:時間的な鷹揚さ。」はこちら> 「第3回:自己利益と他者利益。」はこちら> 「第4回:ギバーへの道のり。」はこちら> 「第5回:寿司とマフィアとビートルズ。」はこちら> ※本記事は、2022年3月9日時点で書かれた内容となっています。 2014年に、僕が監訳した『GIVE & TAKE』* という本が出版されました。原書を読んで、とてもいい本だと思いました。『GIVE & TAKE』というタイトルからして「情けは人のためならず」という話なのかなと思って読んでみると、その通りの内容です。言われてみれば当たり前の話が書かれているわけですが、この本の面白さはロジックにあります。 *『GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代』 著者のアダム・グラントは組織心理学の気鋭の研究者です。この本には彼自身の研究成果も含めた心理学のさまざまな知見
「第1回:高純度のライフカルチャープラットフォーム。」 「第2回:戦略ストーリーと『自由』。」はこちら> 「第3回:競争戦略は『平和』をもたらす。」はこちら> 「第4回:蓄積がもたらす『希望』。」はこちら> ※本記事は、2022年1月12日時点で書かれた内容となっています。 以前にもお話ししましたが、僕が所属している一橋ビジネススクールはポーター賞というアワードを運営しています。独自の競争戦略を実践し、その結果として高い収益性を達成している事業を表彰するというもので、2021年は3社が受賞しました。眼鏡のSPA(※)で知られるJINS、ホームセンターを展開しているカインズ、そして雑貨やアパレルのECサイト「北欧、暮らしの道具店」を運営しているクラシコム。いずれも秀逸な戦略ですが、今回はクラシコムの競争戦略についてお話します。 ※ SPA:小売業が原材料の調達から製造、流通、マーケティング、
モノと情報があふれる現代社会において、「生きる力」を失い、「生きる意味」を見いだせない人が増えているという。置かれた環境とのミスマッチにより生きづらさを抱える人も増加している。精神科医の泉谷閑示氏は、自身のクリニックや著作を通じ、そうした人々に救いの手を差し伸べてきた。 泉谷氏は、生きる意味を見いだすカギは感動にあると説くが、現代の音楽をはじめとする芸術には感動を生み出す力が薄れているとも指摘する。その原因はどこにあるのか。人間が人間らしく生きていくために必要なものとは何か。 東京・広尾の泉谷クリニックを訪ねた山口周氏との対話を通じて明らかにしていく。 「第1回:物質的充足がもたらす実存的な問い」 「第2回:生きづらさから救ってくれたもの」はこちら> 「第3回:『生きている音楽』とは何か」はこちら> 「第4回:『量』に負けず『質』を追求する」はこちら> 「第5回:経済システムから人間性を解
世界の政財界を代表するリーダーが一堂に会する世界経済フォーラム(WEF)の特別年次総会は、「ダボス会議」として広く知られている。2021年はパンデミックの長期化により開催が見送られたものの、そこで掲げられたテーマ「グレート・リセット」をめぐってはすでに世界の有識者の間で活発な対話・議論が交わされている。 ポストコロナ時代の世界を見据え、社会・経済システムにおけるグレート・リセットの必要性を提唱するWEFのクラウス・シュワブ会長に話を聞いた。 「前編:『グレート・リセット』の真意とは――人々の幸福を中心とした経済へ」 「後編:ステークホルダー資本主義に基づく社会・経済――日本が世界に果たすべき役割」はこちら> シンガポールで開催を予定していた2021年の世界経済フォーラム(WEF:World Economic Forum)特別年次総会(通称:ダボス会議)は残念ながら中止となりました。当初、こ
企業の存在意義を意味するパーパス(Purpose)に基軸を置いた「パーパス経営」が、次世代の経営モデルとしてビジネスパーソンの注目を集めている。その背景にはどんな世界的潮流があるのか。パーパス経営に取り組むことで、日系企業はどんな活路を見出せるのか。今年5月に『パーパス経営 30年先の視点から現在を捉える』を著した経営学者の名和高司氏に、6回にわたって解説していただく。 「第1回:なぜ世界はパーパス経営に注目するのか」 「第2回:『志本主義』の登場」はこちら> 「第3回:パーパス経営のケーススタディ」はこちら> 「第4回:パーパスを明らかにするために、経営者がすべきこと」はこちら> 「第5回:日系企業の誤解と課題」はこちら> 「第6回:日系企業の勝機」はこちら> 3つの市場からの要請――今、「パーパス経営」がビジネスパーソンから関心を寄せられています。まずは、名和先生が考えるパーパス経営の
新たな企業経営のかたち クラウドの運用改善でDX体制を強化する【第2回】クラウド運用の健康診断 2024-09-04 株式会社 日立製作所 マネージド&プラットフォームサービス事業部 岡部大輔/檜垣誠一/酒井宏昌 楠木建の「EFOビジネスレビュー」 ビバ!還暦―その1 初老初心者 2024-09-02 一橋ビジネススクールPDS寄付講座特任教授 楠木建氏
当サイトにて約2年前にスタートした山口周氏の連載シリーズが書籍化され、2021年3月に上梓される運びとなった。中西輝政氏にはじまり、出口治明氏、橋爪大三郎氏、平井正修氏、菊澤研宗氏、矢野和男氏、ヤマザキマリ氏まで、各界の識者と繰り広げられた7つの創造的対話は、感染症のパンデミックをはじめとする正解のない課題に直面する今日の社会をよりよく生き、働くための示唆にあふれる。 書籍のタイトル『自由になるための技術 リベラルアーツ』に込めた思いについて、「みずからの自由度を奪う呪いから自由になるというニュアンスを込めた」と語る山口氏。書籍の上梓にあたり、各対談の印象とともに、アフターコロナの社会を見据えてワークスタイルの変化を強みに変えるヒント、山口氏ならではのデジタル活用法についても伺った。 過去のデータや経験に頼れなくなっている――対談集『自由になるための技術 リベラルアーツ』が上梓されます。当
「経営の足元を築くリベラルアーツ」第8回のゲストは、ベストセラーコミック『テルマエ・ロマエ』の作者として知られるヤマザキマリ氏。新型コロナウイルスによるパンデミックが続く中、第7回に続きオンラインでの対談となった。日本では緊急事態宣言が解除され、感染の第1波が収束に向かいつつある新型コロナウイルスだが、世界では6月の時点で感染者数が800万人を超え、感染拡大が続く。自身が暮らすイタリアでも感染爆発が起き、多くの犠牲者を出す結果となったが、ヤマザキ氏は、歴史的に見ても感染症のパンデミックが社会を変えるきっかけとなったケースが多いと指摘する。災厄を奇貨とするためにも、これからの私たちはどうあるべきか、山口氏との対話を通じて探っていく。 ※本対談は、2020年5月7日に行われたものです。 「病気はうつるものなんだ」山口 ヤマザキさんに前回お目にかかったのは、半年以上前だったでしょうか。そのときに
新型コロナウイルス(COVID-19)が世界中で猛威を振るい、感染拡大防止に向けた外出制限の下で日常生活もビジネスの風景も大きく様変わりしている。ソーシャルディスタンシングにより人とのつながりが薄れ、在宅勤務や自宅待機によるストレスの増加も懸念される今、人間にとっての「幸福」とは何かがあらためて問われている。「経営の足元を築くリベラルアーツ」第7回は、幸福の計測において多くの研究成果をあげてきた日立製作所の矢野和男フェローをゲストに迎える。緊急事態宣言が発令される中、オンラインで行われた対談では、新型コロナウイルスによって一変した社会においても変わらない価値、そして予測不能な未来と向き合うための考え方について、深い考察が加えられた。 幸福な組織に見られる四つの特徴山口 新型コロナウイルスの感染拡大が世界中で大きな問題となり、生活が一変してしまった方も多いと思います。矢野さんはブログでこのウ
時間をかけて要件を定義し、スタートすれば設計から開発、テスト、運用まで一気に進むウォーターフォール型ソフトウェア開発。それに対し、チーム全員が一週間で作れるところまでをまず形にし、それを共有しながら小さな開発を積み重ねていく「アジャイル開発」は、硬直しがちな縦割りの組織をチーム単位で再構成し、モチベーションを高めるという意味では経営の組織改革にも通じる。今日では「アジャイル」は、組織論として取り上げられることも多い。そして、このアメリカ発の「アジャイル開発」のルーツは、意外にも日本の組織論にあった。 「第1回:『アジャイル開発』夜明け前」はこちら> 『アジャイル開発とスクラム』、この本で「アジャイル」を経営者に――「アジャイル開発」や「スクラム」といったソフトウェア開発の手法が、今では組織論の文脈で語られることが多くなった要因として、2013年に平鍋さんが一橋大学名誉教授の野中郁次郎先生と
「アジャイル開発」という言葉をご存知だろうか。これは1990年代後半から2000年頃に米英で始まった新しいソフトウェア開発手法の概念だ。従来は、要件を決めたら分析→設計→プログラミング→テスト→運用まで後戻りせずに進むウォーターフォール型の開発が主流だった。しかし「アジャイル開発」は、一週間といった短期間で動くソフトウェアをチーム全員で作り、それを積み上げて製品を作っていく。リリースまでの開発期間が短縮でき、また追加や修正を市場やユーザニーズに合わせて柔軟に取り入れることができる。この「アジャイル開発」には具体的な手法がたくさんあるが、現在もっとも普及している代表的なアプローチが、「スクラム」だ。「スクラム」は、一人ひとりが個別に役割を分担する従来のやり方に対し、チーム全員が一体となって設計、プログラミング、テストを行い一週間程度の短いスプリントを繰り返しながら開発を進めていく。今この手法
2019年11月15日(金)、オープンしたての渋谷スクランブルスクエア15Fにある会員制の共創施設SHIBUYA QWS(渋谷キューズ)内のSCRAMBLE HALL(スクランブルホール)において、楠木建氏と山口周氏の公開対談が行われた。テーマは、『仕事ができるとはどういうことか』。これは、2019年11月26日に発売となったお二人の共著のタイトルであり、お二人の直近の対話のテーマでもある。仕事の本質を噛み砕きながら話されるトークは、約2時間に渡って笑い声の絶えない、和やかながらも真剣な空気の中で行われた。対談は、お二人の共通項でもある音楽を通したスキルとセンスの話から始まった。 スキルとセンス楠木 皆さま、平和にお過ごしでしょうか。この平日の真っ昼間にお越しいただきまして、さぞかし平和な方々だと思うわけですが、お越しいただきましてありがとうございます。私は楠木と申します。今、日立のオウン
"楠木建の「EFOビジネスレビュー」"の連載一覧 独自の経営理論で世の中のビジネスパーソンにインパクトを与えている、一橋ビジネススクールPDS寄付講座特任教授の楠木建氏。 その思考の一端を、切れ味鋭い論理を、毎週月曜日に配信。
2回目のゲストには、立命館アジア太平洋大学(APU)学長の出口治明氏をお迎えした。長年にわたって生命保険会社で活躍した後、2008年に還暦で戦後初の独立系生命保険会社となるライフネット生命を開業し、急成長に導く。歴史に造詣が深く、稀代の読書家、経済界きっての教養人としても知られるなど、多彩な経歴を持つ出口氏。大分県別府市十文字原の高台に建ち、眼下に別府湾を一望するAPUのキャンパスにて行われた山口氏との対談。出口氏は、日本の成長率が低迷している根本的な要因は、論理的に考える力の不足だと指摘する。考える力を高めるための処方箋、そして日本再生のカギとなるものは何か。リベラルアーツに裏打ちされた幅広い視野から明らかにしていく。 山口 さきほどキャンパスの中庭やカフェテリアの辺りを拝見したのですが、本当に国際色豊かで、ものすごく活気がありますね。 出口 立命館アジア太平洋大学(以下、APU)の学生
"山口周の「経営の足元を築くリベラルアーツ」"の連載一覧 『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?経営における「アート」と「サイエンス」』などの著書で知られる山口周氏をナビゲーターに迎え、学び続け、成長しなければならない経営者・リーダーが、自身の価値基準を持つための「リベラルアーツ」について考える。
2017年に出版され大きな話題を呼んだ、山口周氏の『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?経営における「アート」と「サイエンス」』。山口氏は著書の中で、複雑で不安定な今の社会においては、「分析」、「論理」、「理性」といった、これまで絶対視されてきたサイエンス重視の意思決定や方法論が限界にきていることを説いている。このような時代に経営のあらゆる判断をしていくためには、自らの「真」、「善」、「美」の感覚、すなわち“美意識”を鍛え、拠り所としていくことこそが重要だと訴える。初回は総論編として、今の日本はどんな状況にあるのか、今の時代にリベラルアーツを学ぶ重要性・意義はどこにあるのか、本シリーズのナビゲーターである山口氏にお話を伺った。 “美意識”について考え始めたきっかけ――まず、山口さんの問題意識の前提をお伺いしたいのですが、なぜ今“美意識”を訴えようと考えたのでしょうか? 山口 僕は以
話題性があって収益にもつながるキャンペーンや、綿密に組み立てられたコミュニケーション戦略によって、過去最高の収益を達成している日本マクドナルド。2021年に控える創業50周年を見据え、勢いを増している。そのマーケティングを統括する足立光氏は「これから我々が進むのは当社史上の未知なる領域。とても楽しみにしている」と、エネルギーに満ちた表情を浮かべる。「人は感情でしか動かない」という足立氏の、さまざまな新商品やキャンペーンのアイデアの源は何だろうか? 「前編:心を動かすコミュニケーション戦略」はこちら > 話題になっても、必ず購買が伸びるわけではない――前編では、話題化のための4つのポイントやその成功事例、レギュラー品への注力が収益増に貢献していることなどを紹介いただきました。逆に、うまくいかなかった事例を伺ってもいいですか? 足立 読みが外れたものも、たくさんありますよ。いろいろ試して学んで
2016年末、日本マクドナルドは数年来の赤字から脱して3年ぶりの黒字を達成し、V字回復を遂げた。それを実現した要因として、何をおいても欠かせないのがマーケティングだ。同社のマーケティングを率いる足立光氏は、P&Gでキャリアをスタートし、数社のCMOやCEOを歴任、2015年より日本マクドナルドに参画して同社復活の立役者となった。足立氏が考える、現代のマーケティングコミュニケーションの成功要因とは――? 成功事例と失敗事例、そして尽きない発想の源について、前後編でお届けする。 メディアの多様化と情報発信者の増加、変わったのはこの2点だけ――2015年に足立さんが日本マクドナルドに参画されてから、同社は劇的なV字回復を遂げました。まず、昨今のマーケティング環境の変化をどう捉えているか、伺えますか? 足立 以前と大きく変わった点は、2つあると思います。ひとつは、マスメディア以外の多種多様なメディ
「デザイン思考×経営」シリーズの第三弾となる今回は、日立のデザイン思考について取り上げたい。日立は、1957年にデザイン研究所を創設するなど、デザインへの意識的な取り組みを早くから行ってきた。その歴史の中で、デザイン思考が注目を浴びる前から、システム開発における協創の手法「Exアプローチ」を生み出し、顧客とともに経験価値を重視したデザイン思考を実践。さらに2015年には「東京社会イノベーション協創センタ」を開設し、顧客と課題やビジョンを共有する手法、ITツール、空間を体系化した顧客協創方法論「NEXPERIENCE(ネクスペリエンス)」の場として活用している。こうした日立のデザイン思考の取り組みと協創事例を紹介しよう。 いち早くデザインの対象領域拡大に取り組んできた日立ーー 本日は、日立のデザイン思考についてお聞きしたいと思います。その歴史に詳しい主管デザイナーの古谷純さんと、Exアプロー
日本における「知識創造」および「デザイン思考」の第一人者として、1990年代から両者の切り口で数多くの研究と実践を手がけてきた多摩大学大学院教授の紺野登氏。その紺野氏に、ITの進展を背景に激変する時代の中で、新しい経営の方法論として注目を集める「デザイン思考」について、その真価と経営に与えるインパクト、そしてデザイン思考を取り入れた経営のポイントについて聞く。 イギリスに端を発し、シリコンバレーで開花したデザイン思考ーー近年、ビジネスの現場でデザイン思考が着目されていますが、紺野先生は20年以上も前にデザイン思考を日本へ紹介され、これまで数多くの企業とともに実践的な取り組みをされてきました。まずは、デザイン思考が登場した歴史的背景を踏まえつつ、紺野先生とデザイン思考の出合いについてお聞かせください。 紺野 「デザイン思考」(design thinking)という言葉が広く認知されるようにな
読んで納得。 デジタルシフトQ&A Q1 デジタルシフトって何? Q2 デジタルシフトで 世の中はどう変わるの? Q3 身の回りで起きている デジタルシフトって? Q4 どうやったら デジタルシフトできるの? Q5 デジタルシフトと 人工知能の関係は? Q6 ヒトの頭脳と 人工知能の大きな違いは? Q7 2016年はデジタルシフトにとってどんな年? Q1. デジタルシフトって何? A. ネットワークやIoTを駆使して、ものごとを定量的に捉えること。 ネットワークの発達やIoTが普及し始めたことで、人や物の状態を、リアルタイムにデジタルで把握できるようになりました。その結果、ものごとの評価が定量的かつ瞬時に行えるようになります。 Q2. デジタルシフトで世の中はどう変わるの? A. これまで考えられなかったスピードで 業務改善などが行えるようになる。 デジタルシフトのメリットのひとつとして、
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『Executive Foresight Online:日立』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く