“房総半島台風”とも呼ばれる2019年の台風15号。千葉県内は大停電に見舞われ、長いところで2週間続き、熱中症によって命を落とす人もいました。 台風から5年。なぜ停電は長期化したのか、当時の教訓はいまに生かされているのか。電力会社への取材を元に、改めて検証しました。 (千葉放送局記者・浅井優奈) “大停電”で死者も 5年前の2019年9月9日。台風15号は暴風域を伴って千葉市付近に上陸し、房総半島は大きな被害に見舞われました。 千葉県内では最大で64万戸あまりが停電。しかも、停電は長期化し、復旧まで2週間かかったところもありました。 災害関連死と認定された12人のうち8人は、熱中症など停電の影響で亡くなったとされています。 台風で「配電網」が… なぜ停電は長期化したのか。東京電力パワーグリッドで復旧作業の責任者を務めた遠藤繁さんに話を聞きました。 遠藤繁さん まずはじめに、「被害の把握」と