現在の「JTB時刻表」(JTBパブリッシング刊)の前身となる「汽車時間表」の創刊号「大正14(1925)年4月号」が発刊されてから来春で100年を迎える。 復刻版として発売されている同号を見ると、時刻が24時間制でなく、細字が午前、太字が午後としていて読みにくい所はある。航路の時刻が載った海外連絡のページには西比利亜(シベリア)、北京、天津といった地名が並び、スケールの大きさを感じる。何といっても100年前に全国至る所に鉄道が通り、時刻表がその膨大な情報を網羅していることに驚く。 戦時色が濃かった昭和19年は年5冊、20年には1冊だけという苦難を迎えるが、発行されなかった年はないという。戦後は列車の増発、新幹線の開業、夜行列車の廃止など、さまざまな出来事を盛り込み、時代を表す一冊として歴史を重ねてきている。 そして現在の時刻表。千ページ超の中に並ぶ数字は300万から400万個といわれている