近畿日本鉄道は7日、24年ぶりに導入する新型の一般車両「8A系」の出発式を奈良市の近鉄奈良駅で開いた。当初は奈良線と京都線、橿原線、天理線で運行し、今後は他路線でも投入する計画。新型車両の側面は従来の車両に似た赤と白のツートンカラーで、車体正面は新しく八角形を採用するなど、近鉄らしさと新しさを表現した。 午前10時半ごろ、駅ホームに集まった鉄道ファン数十人が写真撮影したり手を振ったりして一番列車の出発を見送った。 新型車両の車内はインバウンド(訪日客)や子連れ客などの利用を想定し、ドア付近にはベビーカーや大型のキャリーケースを置くスペースがある座席を設けた。 近鉄の技術管理部の喜多陽平課長は「ベビーカーや大型荷物を持つ人の声を受け、皆さまが安心して使いやすい車両を目指して開発した。安心安全であることを感じてほしい」と話した。