13日、米ペンシルベニア州バトラーでの選挙集会で、大統領警護隊に囲まれ拳を上げるトランプ前大統領(AP=共同) 米大統領選で、演説中に銃撃されたトランプ前大統領が星条旗を背景に拳を振り上げた姿の写真は、世界中に報じられた。劇的な一瞬に、欧州メディアは「ヒーローを待望する米国人の心をつかんだ」「まるで宗教画」と衝撃の大きさを伝えた。左派共闘の象徴だった「拳」のイメージを変えたという指摘も出た。 フランスではフィガロ紙が15日付け社説で、トランプ氏の姿を「闘技場に立つ剣闘士」と評した。古代ローマで、死闘を制した戦士が観衆の声援を一身に浴びる姿になぞらえた。13日の銃弾事件でトランプ氏は、血のついた顔で観衆の声援にこたえた。 パリジャン紙は16日付社説で「米国人はヒーローを求めている」として、事件は大統領選の転機になると明記した。2001年の米中枢同時テロなど米国が経験した危機を振り返り、「米国