アイドルやアニメのキャラクターなどを応援する「推し活」。コンサートに参加したり、誕生日や記念日を祝ったりするのが一般的だが、近年ではファンは広告主となり、駅などに推しへの応援メッセージを掲出する「応援広告」が人気を集めている。推しの魅力をより多くの人に知ってもらいたいというファンの熱意から生まれ、昨年度の国内の市場規模は380億円を見込む急拡大ぶり。その実態とは-。 11月初旬、インターネット上で顔を出さずに歌手活動を行う「歌い手」グループのメンバーの誕生日を祝う応援広告が掲出された大阪メトロ御堂筋線心斎橋駅(大阪市中央区)の構内。水色の髪の男性キャラクターのイラストが描かれた横約1・5メートル、縦約1メートルのポスターの前で、通勤客らが時折、足を止めて眺めていた。 広告主はファン約60人でつくる任意団体。東京や北海道の駅などにも掲出予定といい、団体代表の20代女性は「既存のファンだけでは