10年間にわたる100万ドルを賭けたインデックス・ファンドとヘッジファンドとの世紀の対決はバフェットの圧倒的な勝利に終わった。パッシブ投資こそ成功への道であることを「オマハの賢人」が証明したのだった。いまや投資の世界で隆盛を極めるインデックス・ファンドはいかにして生まれたのか。3回連載の最終回。『TRILLIONS(トリリオンズ) [物語]インデックス・ファンド革命』(ロビン・ウィグルスワース著/貫井佳子訳)から抜粋。 ▼前回はこちら バフェットはなぜ賭けでインデックス・ファンドを選んだのか バークシャーの株主総会のほんの数日前、サイディスは賭けに負けたことを正式に認めた。サイディス自身は数年前にプロテジェを辞めていたが、その代理として、終了まで8カ月を残した段階で敗北は避けられないと宣言した。 ロング・ベッツのウェブサイトには、すでに勝ち誇ったようなコメントが寄せられていた。ある者はこう