館内には全部で53ものお題が掲示され、訪れた人が気になるお題について考えたり、そのお題の用意された回答を見たり、関連ビジネスのデモを体験できるという仕掛けだ。 その名も、「社会をととのえるサウナ」。日立製作所がキャンペーンとして企画した。 4日間の来場者数は1379人。同サウナの通常営業時より多くの人が駆けつけたという。来場者アンケートでは、イベント満足度に関する肯定的回答が全体の8割、約6割が日立のイメージが「変わった」と回答するなど、一定の成果を得たという。 しかしなぜ、日立がサウナという、一見、本業とは関わりのないイベントを開催したのか。 空前の赤字から驚異のV字回復 近年、日立の業績は好調だ。21~23年3月期まで3年連続で最高益を更新、24年4~6月期も純利益が前年比2.5倍となっている。けん引するのは、好調な送配電事業や鉄道といった社会インフラ事業やIT事業だ。 もともと日立と